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中小企業診断士トップランナー訪問

オフィスブルードア代表 佐藤 一郎さん

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

資格をエンジンに、"夢"の実現に向けて歩を進める
【第1回】"夢"をブーストする、資格取得のメリット

取材日:2009年12月26日

銀行勤務時代から、独立を志向されていたという佐藤さん。「外の世界へ飛び出すのを、中小企業診断士資格が後押ししてくれた」と語ります。
 もともと大学の先生になりたかった佐藤さんの"夢"を叶えるパスポートになったのも、中小企業診断士の資格でした。中小企業支援の現場以上に、教育の分野に軸足を置いて活躍され、中小企業診断士の活動フィールドの広さを体現していらっしゃいます。

佐藤さんは当初、「中小企業診断士として」というわけではなく、とにかく銀行の外に出て独立したかったそうですが、取得した資格を十二分に活用し、ご自身のポジションを明確にしていきました。まずは、佐藤さんが考える合格のコツと資格取得のメリットを伺いました。

「いつか独立する」と思い続けて

佐藤一郎さん

― 資格取得のきっかけを教えてください。

勤めていた銀行では、途中で国際業務を長くやっていたので、国内の支店業務に疎くなっていました。そこで、海外(香港)から帰国して赴任した支店の当時の支店長が中小企業診断士資格を持っていたこともあり、リハビリを兼ねてチャレンジしました。最初から、「中小企業診断士として独立するぞ!」とは思っていなかったんですが、「いつかは銀行の外に出て、独立したい」とは、ずっと思っていました。

― 合格に向けて、佐藤さんなりのコツはありますか。

もう昔のことですから、忘れてしまいましたが...(苦笑)。制度が変わる前のことで、多くの受験生と同じように大手受験校のコースに通っていました。毎日、時間をつくって勉強を続けていましたが、やはり「続ける」ことがポイントだと思います。「たまたま、施策の論述試験で得意な分野が出て、運がよかったんだと思います」なんて言うと、受験生の皆さんをガッカリさせちゃいますよね(笑)。

あえて言うならば、「運を見逃さず、引き寄せる」姿勢と、「今年1回で絶対に合格するぞ!」という強い気持ちを持つことが大切だと思います。「来年、もう1度受ければいいや」と思ってしまう人は厳しいでしょうね。

― たしかに、「次でいいや」と思った年は私も不合格でした(笑)。資格取得後にはどんなメリットを感じられましたか。

独立して、名刺に刷る肩書きができたことですね(笑)。ほかには、必要な知識を持っているというアピールにもなりましたし、他の中小企業診断士との人脈ができたことは、大切な財産だと思っています。銀行を退職後、公的機関で制度融資相談の業務を担当させていただいた時期がありましたが、これは中小企業診断士資格を持っていないとできない仕事ですから、資格を取ったメリットと言えるでしょうね。

大切なのは、専門性を高めること

佐藤一郎さん

― なるほど。では、受験生へアドバイスするとしたら、どんなことでしょうか。

合格のコツは先ほど申し上げましたので、ここでは、合格後についてお話しします。

企業内で出世を目指すにせよ、「いつかは独立する」という姿勢で日々を過ごすとよいと思います。自分の強みは何かを考え、その分野については誰よりも詳しい人になるよう努力しておくことです。独立後を考えると、基本的にゼネラリストでは食べていけないと思います。自分の専門性を高めておく必要があるわけですが、具体的には、業界の人がみても文句をつけられないほど、そのからくりを理解しておくこと。そして、それを誰にでもわかるようにやさしく伝えられることが大切です。

― 専門性ですね。どちらかと言えばゼネラリストの私には、耳が痛いです(笑)。

専門性といっても、完璧な知識を100とすれば、100を知っている必要はないんです。40では足りませんが、プロがみてもおかしくない60の知識があれば大丈夫。もちろん、すべて知っていたほうがよりよいでしょうが、私の場合は、合格点の60をセミナーや本などでわかりやすく伝えられるのが強みです。その点については、ほかの人に負けない自信があります。「金融知識をわかりやすく教える専門家」というポジションですね。

だから、どの分野であっても「いつかは独立する」ことを意識して、自分のいる業界のスペシャリストになれるよう、力を蓄えていくことが大切なんです。自分の本当にやりたいことをつねにフォーカスしていれば、"夢"の実現につながると思いますよ。

(つづく)

佐藤 一郎(さとう いちろう)
あさひ銀行(現・りそな銀行)の船橋・浅草各副支店長、南阿佐谷・青戸各支店長を歴任。コンサルティング会社勤務、人材育成会社役員、出版社代表を経て、2005年8月に独立開業。オフィスブルードア代表。銀行を戦略的に活用してもらうための親身のアドバイスを天職とし、銀行現場の視点を活かしたわかりやすい切り口と、ざっくばらんな話しぶりの講演・セミナーが人気。実務家の視点から、大学の講師としても教鞭をとる。『元銀行支店長が教える 銀行の急所』(東洋経済新報社)ほか、著書・執筆記事多数。「銀行付き合いのヒケツ」を『日経トップリーダー』誌に好評連載中。

会社名 オフィスブルードア
設立 2005年8月
代表取締役 佐藤 一郎
所在地 東京都江戸川区南篠崎町3-29-12-506
E-Mail isato2323@aol.com