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中小企業診断士トップランナー訪問

株式会社MCシステム研究所代表取締役 内山 力さん

取材・文:同友館編集部

【第3回】これからの中小企業診断士

取材日:2009年4月30日

コンサルタントという競争の激しい世界で、トップランナーとして走り続ける内山さん。最終回となる今回は、次世代を担うべき若手コンサルタントに向けて、内山さんならではの熱いメッセージをいただきました。

― 現在の中小企業診断士を取り巻く状況について、思うことはありますか?

内山 力さん

中小企業診断士がどういう資格なのか、世の中で知らない人が多いですよね。まだまだ、コンサルタントにはどこか"怪しい"というイメージがあるのでしょうか。

私が本を書くのは、コンサルタントの社会的信用を高めたいという思いもありますし、そもそもコンサルタントとは何をする職業なのか、どんな倫理意識を持ち、どんな社会的意義を抱えているのか、といったことを知ってもらうためでもあるんです。

たとえば、司法試験に受かった人は、検事、裁判官、弁護士などさまざまな仕事をしています。一般企業や法律事務所などの会社内で、法律を活かしている人もいる。彼らは、法律の基本的な考え方やルールを知っている、ということを社会に保証しているわけです。中小企業診断士の資格も、それに近づいてほしいですね。経営コンサルタントの資格試験というなら、何を社会に保証しているのか。そういったことを皆で考えて、もっと社会的地位を上げていくべきだと考えています。

― 最後に、独立を目指す次世代の人たちへ、メッセージをお願いします。

よく、「独立したら食べられますか」、「年収はいくらですか」と聞かれます。最近は、「どうしたら稼げるか」に考え方が偏りすぎているように思います。もっと夢を語ってほしいですね。そして、「自分の力で新しいコンサルティングができないか」、「食えなくたって、コンサルタントをやろうじゃないか」と考えてほしいと思います。「世のため、人のため」と言いますが、まさに自分のためにそうしてほしい。

サラリーマンじゃなくなれば、コンサルタントに限らず、明日が読めなくなります。ただ、夢は持てるし、何でもできる。収入が不安定なのは当たり前で、よいときも悪いときもあります。当然、失敗する人もいれば、うまくいく人もいます。それぞれがそれぞれのビジネスを考えている――それがおもしろさであり、社会的意義ではありませんか。コンサルタントというのは、初期コストがあまりかからず、失敗しても再チャレンジがしやすい職種なのです。

コンサルティングセオリー/コンサルタント論/マネージャーケーススタディブック

たとえば、ラーメン屋になろうと思いたち、大手チェーンのラーメン屋で機械化されたラーメンのつくり方を学んでも、なぜそうするのか、どこにやり方の原点があるのかがわからないと、自分ではつくれません。コンサルタントも同じです。大手コンサルティングファームに入って、マニュアルどおりコンサルティングを行うよりも、自分でやり方を考え、マーケットを調べ、自らの責任でプロとしてやっていく。世界一稼げるコンサルタントではなく、自らの能力を出し切った"オンリーワンのコンサルタント"を目指してほしいのです。この思いは、『コンサルタント論』という本にも書いています。

(おわり)

内山 力さん:株式会社MCシステム研究所代表取締役、中小企業診断士、システム監査技術者、特種情報処理技術者。

内山 力(うちやま つとむ)
東京工業大学理学部情報科学科卒業。1988年中小企業診断士情報部門登録。1990年に独立し、1994年に(株)MCシステム研究所を設立。『コンサルタント論』(同友館)など、著書多数。

会社名 株式会社MCシステム研究所
設立 1994年11月
代表取締役 内山 力
所在地 埼玉県さいたま市浦和区高砂2-6-11 藤屋ビル3階
TEL 048-827-0191
FAX 048-827-0199
E-mail info@mcs-inst.co.jp