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中小企業診断士トップランナー訪問

特別編:座談会・活躍する女性診断士の仕事術

司会:宮崎 洋一

【第3回】営業・マーケティングのコツ

取材日:2007年11月09日

まずは、CIをきちんとすることから

上岡実弥子さん

司会:では、次に、営業・マーケティング面で心がけていらっしゃることをお聞きします。皆さん、ホームページを作られていて、ブログのような形で情報発信は常にされていると思います。それはそれで当たり前のこととして、それ以外に心がけていらっしゃることはありますか?

上岡:今の会社の社名(株式会社キャラウィット)をつけるときに、小さいながらもCIをきちんとしたのです。こういうCIでやっていこう、常にこういう切り口をお客様に訴求していこう、ということを考え抜きました。わかりやすく言うと「いつも元気で大きな声の女がいたな」と、覚えていただけること。それがまず1つ。

また、地方の講演の仕事が回数的に多いのです。どんな地域でも1回行けば、その地域の皆さんに積極的に入り込もうとしています。わたし自身、田舎の人間なので、その土地、土地に常に合わせていくような感じでやってきたのが1つの戦略ではあるかなという感じがします。

たとえば大企業さんで研修するときと中小企業さんで研修するときとでは、まったく違います。それと同じで、「翻訳」ということをいつも自分のなかで、戦略として大事にしてきたつもりです。できているかどうかは別ですが...。

川口:それは私もまったく一緒ですね。同じようなことですが、私は社長さんに「私はトランスレーターだ」と言います。社長の気持ちを従業員に伝えてあげる。従業員の気持ちを社長に伝える――トランスレーターとしての仕事が私にはあると思いますね。

やはり、社長を従業員にわかってもらうというのはすごく重要なことなのです。そうでないと、その会社の理念が下に落ちていかない。中小企業の社長さんは100億円ぐらいの売上規模になっても現場に立たれる方が多いですから、口が立つ社長さんは少ない。食品スーパーは特にそうです。それをうまく伝えてあげることは大事ですね。

司会:そこは継続的に支援するというスタイルの1つのポイントかもしれませんね。

川口:そうですね。もう従業員さんのなかにどっぷり入ってしまいますのでね。

司会:茂木さん、いかがですか。

茂木:私は、群馬県に住んでいるので、「地方紙」にエッセイを書いたり、セミナーの記事が掲載されたりすることが営業だと思っています。「地方紙」は、その地域では発行部数も多く、「自分の考えや活動を知ってもらう」という点で、効果があると思います。

女性のほうが顧客との関係づくりはうまい

茂木三枝さん

上岡:何となくですが、お客様との関係づくりみたいな点では、営業的に女性のほうがうまくないですか。

茂木:そうですね。これは聞いた話ですが、あるお店で、男性のコンサルタントが「店構えが悪い」と指摘したそうです。確かに店構えが悪く、コンサルタントの指摘は間違っていなかったようです。しかし、そう言われた経営者は、気分を害して、ムッとしてしまったようです。

川口:相手によりけりですよね。クライアントに合わせるというのも私たちの業務技術の1つだと思います。

茂木:「女性のコンサルタントは、経営者と一緒に売場作りをしたり、POPやチラシを作成したりしてくれるからいいですね」と言われたことがあります。

悪いところを指摘することも必要ですが、それは、経営者と信頼関係を築いてからでないと、経営者も心を閉ざしてしまうと思うんですね。

川口:女性のほうがコンサルタントという職種に対する固まった概念がないのかもしれない。すごく柔軟。男性は「コンサルタントはこうであるべき」というのがたぶんどこかにあって、営業もわりとコンサルタント然とした整然としたスタイルを採る方と、前に営業をやっていましたという感じでいかにもこびるタイプの人(笑)。

女性のほうがその辺は自然体ですね。だから、中小企業診断士には向いていると思います。

茂木:そうかもしれないですね。

上岡:向いているかもしれない。だんだん自信が出てきた(笑)。

ホームページ&ブログ、わたしはこう使ってます!

司会:たとえば、ホームページやブログを見て仕事の依頼が来るということは結構あるのですか。

川口:たまにあります。本当にたまにです(笑)。

上岡:たとえば、茂木さんだとホームページを見て依頼が来たというのはどんな仕事ですか。

茂木:群馬県の農村女性支援や農協でのセミナーの様子をホームページに掲載したら、埼玉県の農業関係の団体から、若手農家の方を対象に3回シリーズでのセミナーの依頼がありました。また、仕事だけでなく取材依頼もありました。京都のPHP研究所が発行している『カラット』という女性向けの雑誌からです。

司会:川口さんはどんな感じですか。

川口:ホームページから入った依頼で、実際にお受けしたものは正直に言うと1つもないです。

若い人が、なんでもやってもらえそうな感じで気楽に声をかけてくださることもあるのですが、「事業計画を作るのには何度も打ち合わせをしてきちんとね」とメールで返してあげると、もうメールが戻ってこない(笑)。

上岡:勢いに飲まれてしまった、みたいな。

川口:向こうは簡単に考えていて、お金でも借りたいと思ってメールしてくる。ホームページのイメージを少しかわいらしく作り過ぎてしまったからかもしれませんね。

司会:上岡さんはいかがですか。

上岡:ホームページには新しいニュースを載せるようにしています。たぶん関係のあるところが見ているだろうと思うからです。また、ブログ「キャラウィットーク」には商売に役立たないことを書こうと思っています。やはり、中小企業診断士がちゃんとしたことを書くのは普通かなというのがあって、それなら「いっそ仕事から離れてキャラクターを出したほうがいいや」ということで、できるだけ気楽なことを書こうと努めています(笑)。

川口:私は趣味と仕事が一緒になってしまっているので、ブログも「嬉し楽しやスーパーマーケット」というタイトルをつけて、スーパーを基軸にしたことしか書かない。でも、好きなんですよね。このあいだベトナムに義理の姉と旅行に行ったのですが、やはりスーパーに行ってしまうんですよ。

どこへ行ってもスーパーを見て歩くので、ネタには事欠かないのですが、書くのがきらいなので、すぐ間があいてしまう(笑)。

司会:茂木さんはブログでは、どんな感じのことを書かれているのですか。

茂木:「お仕事日記」と「コンサルの独り言」という2つのブログを書いています。「お仕事日記」では、その日にどのような仕事をしたかを報告しています。「独り言」は、プライベートのことなど、気軽に書いています。

(つづく)