経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

中小企業診断士トップランナー訪問

株式会社福祉ベンチャーパートナーズ 代表取締役 大塚 由紀子さん

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

【第4回】真のノーマライゼーション実現を目指して

シンポジウムで挨拶生活の中で当たり前に障がい者がいる風景がみたい

― 『福祉を変える経営』を読むと、小倉さんの熱い想いが伝わってきますが、中に『ノーマライゼーション』というキーワードが頻繁に出てきますね。

ノーマライゼーションという言葉には「障がい者であろうと健常者であろうと、社会の中で何らかの役割を果たし、生き甲斐を感じることができる」という意味が含まれていると思います。

特別支援学校(養護学校)卒業生の6割は作業所などの施設へ進みます。しかし、そこで得られる給料は月額1万円。一方、働ける年齢の障がい者・300万人のうち、企業に雇用されている人はたった50万人。障害者雇用促進法が改正されても、まだまだ働く場が足りません。働く意欲も充分にあって、能力もあるのに、働く場が無かったらどうでしょう?・・・働くということは社会の中での役割を実感し、生き甲斐を得る上で大切なことなんです。一部の企業では、積極的に雇用を検討していますが、大企業でも法で定められた雇用率を達成していないところがたくさんあります。環境さえ整えば、物凄い能力を発揮する人たちが仕事につけていないのです。こんなおかしなことはないと思います。

大企業が法定雇用率を守って雇用し、企業数の90%以上を占める中小企業が1社に1人を雇用するだけでも、障がい者の働く場は大きく広がります。障がい者であっても、働いて税金を納め、好きなことにお金を使うことが経済の発展にもつながります。障がいがあるということは、その人の特徴に過ぎないと多くの人に理解してほしいと思います。

― ノーマライゼーションの真の実現ということでしょうか?

そんな大げさなことではなくて、生活の中に当たり前に障がい者がいる風景がみたいですね。障がい者の働く場が少ないのは、障がい者の能力が低いのではなくて、彼らと一緒に働いたことがないから、一緒に働く姿が想像できないことも大きいと思います。だからこそ、たくさんの『福祉起業家』が働く場を創造し、彼らが働いている姿を見せることが重要なのです。

多様な力を持つ人材をいかに戦力に変えられるかを考えた経営者をもっと増やしていきたい。障がい者の働く場をどんどん創り出して、当たり前の風景を実現していきたいと思います。

大塚由紀子さん取材を終えて

自らを経営コンサルタントというよりは経営者であると言う大塚さん。話しているだけでも、物凄いエネルギーが伝わってくる。自らが率先して道を拓き、事業を大きくしてきただけに、自分にもスタッフにもプロであることを常に求め続けている。

大塚さんにとって、中小企業診断士の資格は、出会いのきっかけとなるものだったが、中小企業診断士であるということよりも、一人の人間として高い志を持つことが大切であり、夢を追う原動力になっていると感じる。

頑張っているうちに独自のポジションが確立できたとあっさりと語られるが、障がい者福祉という世界に「経営コンサルティング」という概念を持ち込むのは並大抵ではない。故小倉昌男氏の想いを継いで、無我夢中になって打ち込まれた結果であろう。積み重ねてきたノウハウが、大きく花開こうとしており、今後の拡大が期待できそうだ。

吉野屋の安部修仁代表取締役社長も、大塚さんが心を込めてラブレターを書き、直接会いに行って応援団に加わってもらったそうだ。応援団のネットワークはどんどん拡大している。とにかく行動する。「やればわかる、やればできる」といった小倉氏の行動哲学をまさに体現している。今後も福祉の分野でトップランナーとして活躍される姿が想像できる。

大塚 由紀子さん:株式会社福祉ベンチャーパートナーズ 代表取締役

大塚 由紀子(おおつか ゆきこ)/大学卒業後、不動産事業計画・設計事務所、財産コンサルティング会社を経て平成11年独立開業。平成12年より3年間、(財)ヤマト福祉財団主催のパワーアップセミナーの講師を務める。平成14年3月、(有)タオ・コンサルティング設立、代表取締役就任。平成15年5月、(株)福祉ベンチャーパートナーズ設立、代表取締役に就任し、現在に至る。中小企業診断士。

会社名 株式会社福祉ベンチャーパートナーズ
設立 平成15年5月
代表取締役 大塚 由紀子
資本金 1,000万円
社員数 7名
所在地 東京都千代田区神田司町2-2-5 T&Hビル4階
TEL 03-3253-0294
FAX 03-3253-6060
E-mail info@fvp.co.jp