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決算書の数字を入力、らくらく経営診断

文:平村 一紀(中小企業診断士)

経営自己診断システム(中小企業基盤整備機構)

中小企業基盤整備機構 http://k-sindan.smrj.go.jp/crd/servlet/diagnosis.CRD_0100

お勧めポイント―決算書の数字を入力、らくらく経営診断

画面独立行政法人中小企業基盤整備機構「経営自己診断システム」は、決算書の主要な数値を入力するだけで経営診断ができるというシステムです。27の経営指標から収益性、効率性、生産性、安全性、成長性の項目を診断します。CRD(中小企業信用リスク情報データべース)の業界基準値と比較するため、指標の良し悪しを一目瞭然で判断することが可能です。

ある酒類卸売業が当システムで経営診断を行ったところ、棚卸資産回転日数が長く、業界平均値の2倍以上あることが分かりました。在庫過多により経営の効率性が悪化、売上総利益率などの収益性も大きく圧迫していました。驚いた経営者は、賞味期限切れや容器破損などが原因で倉庫内に滞留していた不良在庫の処分を即座に実行しました。

そうしたところ、雑多に不良在庫を置いていた場所が空いて倉庫スペースの有効活用を図ることができました。売上原価に計上されていた在庫が削減されたことで、月次試算表上の売上総利益率がアップ、メインバンクからの高い評価も獲得しました。該当年の消費税申告では処分金額が営業外損失として計上され、消費税の大幅節減にもつながりました。

このように業界基準値と比較することで、経営の客観的判断ができて経営の改善につながります。特に悪い数値に関しては、デフォルト企業との比較により危険度の判定も可能です。さらに指標そのものの意味も解説されていることから、経営者自身の経営診断能力の向上にも役立ちます。