経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

中小企業診断士の仕事

とりあえずやってみる――女性若手中小企業診断士を追う

取材・文:新木 啓弘

【第3回】新連携事業のアシスタントマネージャーとして活躍中

取材日:2009年5月14日

日々、絶えずチャレンジを続ける黒川さんは月に15日間、中小企業基盤整備機構の関東支部(現:関東本部)で、アシスタントマネージャーとしても活躍されています。その業務内容について、お聞きしました。

ますます広がる活躍の場

黒川 如さん

― 新連携事業の特徴を教えていただけますか。

異業種の企業が連携して、事業を進めていくわけですから、「これは売れると思う」、「これはニーズがあるはずだ」だけでは、誰もが確信を持って動くことはできません。事業化に向けたさまざまなデータや裏づけをとりながら、しっかり計画を練り上げていく必要があり、相談開始から認定に至るまで3~6か月の時間を要するのが、一般的です。

認定後も、事業化に向けてハンズオンで支援することが新連携の特徴であり、ほかの施策とは異なるところだと思います。フォローアップ支援で、連携体が前向きに事業に取り組んでいる様子をうかがえたのも、事業計画がしっかりできているからだと考えています。

― 新連携認定を受けるメリットは何でしょう。

認定を受けると、補助金や低利融資等のさまざまな支援策が用意されています。また、国が認定したことで、周囲の見る目も変わってきます。銀行から融資を得やすくなったり、企業からの引き合いも増えたりという話もお聞きします。

また、プロジェクトマネージャーの人脈を通じて新たなビジネスに結びついたケースも少なくありません。さらには、新連携認定企業同士の交流を通じて、新たな事業を始めるというケースも出てきています。

事業化に向けてのプロセスを学び、企業の本当の姿を知る

私は、アシスタントマネージャーとして、プロジェクトマネージャーの補助的な活動をしています。プロジェクトマネージャーは複数いて、専門分野が異なります。それぞれ積んできた経験も異なるので、事業化に向けたプロセスも皆さん、微妙に違うんです。何人かのプロジェクトマネージャーと行動をともにする中で、それぞれの支援を間近で体感することは、大変勉強になります。

また、認定後のフォローアップ支援にも同席させていただき、企業の本当の悩みや現状の課題を聞かせていただけたことも大きな経験です。認定を受けている企業というのはやはり、明るい話題が多いんです。「展示会に行って、すごくいい評価をいただきました」、「またさまざまな展示会に出展することで、アピールしていきたい」など、前向きで力強さを感じることもありました。

初めて相談に来られた方はやはり、プロジェクトマネージャーを前にすると緊張している感じがあるのですが、アシスタントマネージャーである私には声をかけやすいのかもしれません。面談の後、よく理解できなかったところについて質問をいただくこともあります。そんなふうに、さまざまな声を聞かせていただいているうちに、同じ目線で経営者の意思決定支援ができたら、という思いが高まりました。

抱いている将来像と、皆さんへのメッセージ

― 黒川さんの5年後は、どうしていたいとお思いですか。

無事、中小企業診断士の資格更新をしたいと思います(笑)。

受験生のときに、「お前は、中小企業診断士タイプじゃないなぁ」って恩師に言われたことがあって、それがすごく印象に残っています。いい意味で、中小企業診断士っぽくない中小企業診断士になる。あまり中小企業診断士ということを意識することなく、資格を活かしながら中小企業の支援に取り組んでいきたいと思っています。

黒川 如さん

― では最後に、これからどうしようかと思っている人に向けて、メッセージをお願いいたします。

「とりあえず、やってみたら」ですかね。

考えても前に進まないし、行動していかないと何も変わらない。私自身、中小企業診断協会東京支部が実施したスプリングフォーラムに参加し、マスターコースに飛び込んだことから始まりました。そして、資格の勉強をすることで知った中小企業基盤整備機構で活動することになったのも、不思議な感じです。「動けば変わるもんだなぁ」と、実感しています。

中小企業診断士として活躍されている方は、若手からベテランまでたくさんいらっしゃいます。そして、たくさんのチャレンジをくり返されていることでしょう。

その中でも、前年比とのチャレンジ向上率という指標があるとしたら、黒川さんはどうでしょう。1年目から2年目の活動としては、トップレベルの向上率になるのかな、と思います。

「とりあえず、やってみたら」の精神で、これからもさまざまなチャレンジをされていくであろう黒川さん。今後の活躍にますます期待していきたいと思います。

(おわり)

黒川 如(くろかわ ゆき)/2007年中小企業診断士登録。
「ライフハック」や「勝負脳」など、時流に乗ったテーマの執筆に注力。2009年度は、中小企業基盤整備機構関東支部(現:関東本部)にて、新連携事業のアシスタントマネージャーに就任。その他、自主オープンセミナー「ワーキングマザー支援」の開催など、多方面で活動中。