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中小企業診断士の仕事

とりあえずやってみる――女性若手中小企業診断士を追う

取材・文:新木 啓弘

【第1回】とりあえずの第一歩

取材日:2009年5月14日

今回は、中小企業診断士2年目の黒川如さんにスポットをあててお送りします。 現在、黒川さんは、中小企業基盤整備機構の関東支部(現:関東本部)で、新連携事業のアシスタントマネージャーとして活躍されています。また、それだけにとどまらず、数々の執筆やオープンセミナーなど、どんどん仕事の幅を広げて、チャレンジをくり返していらっしゃいます。
  そんな黒川さんに資格取得のきっかけをお聞きするとともに、中小企業診断士としてのスタートアップ期の姿を追いかけてみました。

きっかけは、中小企業診断士の的確なアドバイスを目の当たりにしたこと

黒川 如さん

当時、私は大阪のスポーツウェアメーカーに勤務していました。みんな一生懸命に仕事をやっているのに、利益につながらない。頑張っているのに、報われない。「なぜだろう」という疑問を、仕事に携わりながら持ち始めていました。

ちょうどその頃、社長が代わって、業務改革をしようということで、社外から中小企業診断士の方を招き、コンサルティングが始まったんです。報告会は自由参加でしたが、参加してみたところ、バッサバッサと切っていかれる。私が漠然と抱いていた疑問を論理的に話されるのは、まさに、目からうろこでした。「私もこうなりたい」――そう思って、勉強しようと決意しました。

中小企業診断士の受験勉強をスタート

最初は、資格を取りたいというよりは、知識を得たいという思い、論理的に分析したいという思いが強かったんですね。でも、企業経営理論から勉強を始めていくと、当時の職場の状況とピッタリはまるところがあって、だんだん勉強そのものがおもしろくなっていきました。

― 1次試験は見事一発合格するも、2次試験の1回目は敗退。そんな中、黒川さんが始められた勉強法があったとか。

2次試験の事例は、コンサルティングをする場面があり、その中から与件と問題文が出されていますよね。そこで、2次試験対策として、与件と問題文を読んで理解し、背景にはこんなヒアリングがあっただろう、というシナリオを書きました。1度それをやると点数がグッと上がり、その成果もあって2次試験にも合格することができました。

結婚、退職――東京での新生活

ちょうど同じ時期に結婚をして会社を退職し、大阪の地を離れることになりました。東京に勤務地を変更するという選択肢もありましたが、社内制度も整っていなくて、決していい条件ではなかったので、それならば、ときっぱり退職を決意したんです。

2007年4月から、知り合いがまったくいない東京での生活を始めることになりました。それから約1年間は、会社勤めで疲れていたこともあり、少しゆっくり休みました。主婦をしながら、人生を見つめ直すその間に、中小企業診断士の登録要件である実務補習を受けるなどして、同年9月に中小企業診断士登録を行いました。

運命的なマスターコースとの出会い

― 毎年4月、中小企業診断協会東京支部では新会員の歓迎イベントとして、スプリングフォーラムを開催し、研究会やマスターコースなどがブースを出して、活動の様子を紹介しています。そこで、ある運命的なマスターコースに出会った、と。

資格更新要件もあるので、4月(2008年)には何か中小企業診断士としての活動を始めないといけないな、と思っていました。そこで、あまり深くは考えず、スプリングフォーラムに参加したんです。「研究会・マスターコースとNPOには入りなさい」という言葉を聞いたことがあったので、その情報収集という感じでした。しかし、「考える前に行動しよう」、「考え込んでしまったら動けなくなる」という思いから、「直観的にいいと思ったら、行こう」と考えていました。

黒川 如さん

パンフレットをもらったので、あるマスターコースをチェックしたんですが、広くて人も多く、見つけることができない。ウロウロしていたら、何だか吸い寄せられるブースがあったんです。「一緒に仕事をしましょう」というスタンスがよくて、教えてもらうんですけど、実践もできる、という感じがしました。

「何をやりたいのかを見つけるために、とりあえずやってみるのもいいだろう。その結果、おもしろい、おもしろくない、合っている、合っていないがわかればいいかな」――そんな思いから、即、その場で申込書を書きました。

(つづく)

黒川 如(くろかわ ゆき)/2007年中小企業診断士登録。
「ライフハック」や「勝負脳」など、時流に乗ったテーマの執筆に注力。2009年度は、中小企業基盤整備機構関東支部(現:関東本部)にて、新連携事業のアシスタントマネージャーに就任。その他、自主オープンセミナー「ワーキングマザー支援」の開催など、多方面で活動中。