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診断士と栄養士 強力夫婦タッグ

文:弥冨 尚志

【第4回】強力夫婦タッグ 動き出す(2)

◎ 事例2:栄養士のノウハウを分解する。(続き)

私は家内と向き合って栄養相談はどんな風に行うのかを詳しくヒアリングしてみました。結婚して早や十何年と経つのに家内の仕事内容を細かく聞くのは初めてでした。

その内容から判ったことは、簡単に言うと1日や1週間の食事内容から栄養素や食品群の過不足を見つけ出し、またその人の生活習慣も考慮するなどトータルな判断を行った上で、何を食べるのがよいのかを指導するというものでした。これは確かに熟練が求められる作業でした。

しかし栄養素や食品群、そして販売される冷凍食品の数は限られている。そこに着目して考えていくと思い出すことがありました。生産管理に出てくるGTです。「そうだ、これを使えばできるかも」それから何度も家内と議論していくうちに「あっ出来る。やっぱり間違いない」そう確信して早速担当者に報告しました。詳しくはパテントの問題があるのでここでは割愛しますがとてもシンプルな方法で担当者が求めていた「顧客の一人ひとりに会った推奨商品をリアルタイムに返すこと」が可能であることが検証できました。勿論、そのあとは膨大な作業が待ち受けていました。家内とホテルに閉じこもり数日間、缶詰状態で推奨レシピを提案する仕組みを作りあげました。この考え方は他の食品会社の販促にも活用する事が出来ました。でも自分が活用した知識は1次試験に出てくる内容程度のことです。私でなくても診断士の人ならきっと気づいていたと思います。でもこう言う依頼は診断士には来ないし、だからと言ってベテランの管理栄養士が気づくかと言うと難しいかも知れません。二人の異形の士業がタッグを組んだからこそ出来たことかも知れません。

さむらい夫婦タッグ 誕生

このことは2人にとってもその後仕事への大きな影響を与えることになりました。全然違う資格者同士が連携した仕事を行う方が結構面白い、高い付加価値を生む。

確かに診断士と社労士の連携で行う範囲は誰もが想像つく範囲ですが診断士と栄養士ではなかなかイメージしづらい。でもその連携から生み出されるものは意外な分、目立つかもしれない。そう思えてからは2人での打ち合わせに気後れするどころか何かこちらか提案できるものはないか、いつもそう思いながら話すことが出来るようになっていました。

その後の引き合いからも判ってきたことですが家内の場合、管理栄養士として臨床経験が豊かであるということがとてつもない強みであることです。(あまりそう言う人は居ないということです)それは診断士として生きていく自分にとっても重要なヒントにもなりました。

よく言われる得意分野を持てと言うことに近いのですが、今までにないジャンルを作ることかも知れないと考えるようになってきました。(それをどうやって構築していくか、またはできないか、頑張りどころでしょうか)

成功例を取り上げた話をしたかったわけではありません。診断士と栄養士がタッグを組むと結構面白いことが出来るよ、と言う話をお伝えしたかっただけです。

この仕事を続けてきたおかげで診断士としての自信めいたものも得られました。そういう折の昨年には診断士として顧問契約が出来ました。自分でも意外でした。しかしこれはこれでやってみると"大変"の一言です。あわてて各種の勉強会に参加させて頂きいろんな情報を得る活動を行い諸先輩方のアドバイスを頂くなど診断士としての勉強にも精を出しました。その結果その活動からも仕事が得られるなど思わぬ効果もありました。少しずつではありますが診断士としての収入も増えてきました。

今、収入ベースで見ると、家内の栄養士単独(病院での勤務)の収入が2割、私の診断士単独の収入が2割、残り6割が会社での仕事の収入という感じでしょうか。(一応、事業の多角化が行えている?)どこを増やすべきとかの話ではなくスパイラル的に増やしていくようにすることが重要だと考えています。理想論かもしれません。2人で出来る作業量には限りはあります。どうすべきか誰かに診断して欲しいと思っています。

(つづく)