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取材:村橋保春

【第4回】まちづくりの推進組織 どう動く(2)

取材日:2009年1月30日

― 大分まちなか倶楽部と穴井さんとのかかわりについて教えてください。

穴井さん

私自身は開業計画となる同社のビジネスプランの作成、立ち上げに関わる業務に関わりました。

先ほどの申しましたとおり、大分市にはTMOがありませんでしたので、散発する街なかでのイベントを統括するところがなく、市民にその活動を広く知ってもらうことができませんでした。

このようななか、大分駅高架化に伴い、100年に一度という大規模な公共工事が駅周辺で行われることになり、特に古い住居が立ち並ぶ駅南側がガラリと様相が変わる予想図が公表されると、昔からある北側の商店街にとっては、駅南側の新たな商業集積の登場に脅威を抱かざるを得ませんでした。

健全な中心市街地の構成するためには、商業や文化など、各機能を最適に配置した都市工学に基づくゾーニングをきっちりと作り上げなければなりません。大分市には都市マスタープランがありますが、まちづくりを強力に推進する機関はありませんでした。

ちょうどそのころ、全国的に疲弊する中心市街地を活性化するため、まちづくりに関する3つの法律を見直そうという動きになり、大分商工会議所でもこれに合わせ、民間主導のまちづくり推進機関として、まちづくり会社の設立を進めることになりました。

業務柄、法人設立に関する相談は日常ですが、改正された中心市街地活性化法に規定される特定会社という括りに入るためには、出資者に行政はもちろん、関係機関全てを巻き込まなければならず、企画とその調整に奔走しました。特に3セク形態については、逆風の中、初年度から黒字化するビジネスプランを練らなければならず、収益確保のための調整から実際の設立準備まで、各方面に協力を仰ぎながら進めました。

― 大分まちなか倶楽部は具体的にどのようなことをされていますか。

大分中心市街地

同社は、大分市における事業発展支援を担う組織として位置づけられています。このためまず、同社の同社事業としてまず取り上げたいのが、商都復活支援事業です。

商都復活支援事業の事業として、個店魅力アップ事業があります。大分市の商店街にも空き店舗が目立つようになってきました。空き店舗は青果店、鮮魚店など商店街必要な業種業態が不足し、もって来街客を減らして、商店街の活力を衰えさせます。大分市では、毎年新規に25店舗の開業を目指しています。同事業では個店の魅力を競い合わせるまちなか開業グランプリを行い、商業者同士がいい意味でのライバル心を高めあって、商店街を元気付けることを目指しています。

また、家賃補助、開業費補助といった支援策もあります。これらは単に資金支援をするだけでなく、我々商工会議所の経営指導員が1年間経営支援も行います。ただ、開業の機会を与えるだけではなく、経営が軌道に乗るように一定期間支援し続けることが大切であると考えます。

情報発信事業も、同社の重要な役割です。具体的にはポータルサイトの運営や広告事業にも取り組んでいます。また、コンシェルジュ事業という事業も行っています。

ポータルサイトの運営は、会社の収益源として重要な位置を占めるだけでなく、インターネットの特性を活かして、市外、県外からの購買者にもイベント紹介などを通じて来街を促します。

また中心部広告事業では、商店街単位でなく、まちなかを1つのバーチャルモールととらえ、エリア内に流れる全ての広告媒体を一元的に管理し、コンセプトに沿った情報配信をすることで、便利で魅力的な「まちなかのたのしさ」を演出します。

コンシェルジュ事業は、まちを訪れた人へのおもてなしをテーマに、どんな情報が役立ち、どのようにお伝えすればよいかを企画し、プロデュースしています。これらの事業も着実に進展しています。

(つづく)

穴井 壯志:大分商工会議所中小企業相談部 専門指導課 課長補佐

穴井 壯志(あない つよし)/1964年生まれ。1989年大分商工会議所入所。90年大分地域商業近代化ローリング事業事務局担当。92年~93年テキサス州オースティン広域商業会議所にてインターンシップ。衰退するダウンタウンを活性化するためのLRT(ライトレール)導入事業などを研修。2006年より中心市街地活性化を担当し、行政をはじめ、各関係機関と活性化基本計画策定のための事務レベル協議を開始。2008年4月大分市中心市街地活性化協議会事務局。商都復活に向けたまちなか開業や個店の魅力アップに日々取り組んでいる。

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