
レポート:大石 幸紀(中小企業診断士)
平成19年11月16日(金)、平成19年度「中小企業経営診断シンポジウム」が東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で開催され、中小企業診断士、行政支援機関関係者、一般の方など計475名の方々にご出席をいただきました。 筆者はプロジェクトチームのメンバーとして、本シンポジウムの企画・準備・運営・広報等に携わりました。本稿では、プロジェクトチームの活動およびシンポジウム当日の様子をレポートします。
中小企業経営診断シンポジウムは、毎年この時期に開催されます。(社)中小企業診断協会が事前に統一テーマを発表し、中小企業診断士からその統一テーマに関する事例研究論文を募集します。また、同時に中小企業診断協会各支部及びその会員グループによる「支部調査・研究報告書」、「研究会報告書」、「委託事業報告書」を募集します。集まった研究論文や研究報告書は事前に審査され、その結果選ばれた応募者のみが、シンポジウムで発表します。事例研究論文の発表者のうち、優秀者には「中小企業庁長官賞」や「日本経済新聞社賞」が贈られます。1年に一度、全国の中小企業診断士が集まり、診断・コンサルティング活動の成果発表を行う、中小企業診断士のお祭りのような催しです。
1980年の第1回シンポジウムでは、2日開催で延べ1,000人だった参加者は、昨年は125名。昨年までのシンポジウムは、研究論文の発表がメインであったこともあり、広報活動にはあまり力を入れていませんでした。そのため、中小企業診断士であってもシンポジウムで何をしているか知る人は少なく、参加するには少し敷居の高いもののように受けとめられていたようです。
このような状況に、(社)中小企業診断協会は危機感を持っていたのでしょう。そこで、シンポジウムプロジェクトチームを発足します。プロジェクトチームのリーダーとなったのが、油井文江さん。大学卒業後、約20年間企業広報に携わった方です。油井さんは、ご自身の人脈から今回のチームメンバーを集めました。その結果、中小企業診断士6名、(社)中小企業診断協会事務局3名の計9名からなるシンポジウムプロジェクトチームが結成されたのです。
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平成19年6月27日(水)、プロジェクトチームのキックオフ・ミーティングが、(社)中小企業診断協会本部で開かれました。お互い初めて会った者同士でしたので自己紹介から始め、その後、今回のシンポジウムのコンセプトについて議論を始めました。まずは各人が思う、あるべきシンポジウムの姿を自由に語っていきます。多くの思いが出たところで、それらをまとめ収束した結果、次のコンセプトをメンバー間で確認しあいました。
前記(1)についてですが、数値目標として集客数にこだわり、昨年のシンポジウム参加者の3倍強である400名を目標として設定しました。また、集客のための戦略も次のとおり明確にしました。
前記(2)については、1つ目の催し物として、地域資源の活用をテーマにした基調講演を行うことにしました。中小企業診断士だけに対象を絞ったシンポジウムにしないということで、基調講演を依頼する方も全国の中小企業支援機関のネットワークを活用し、中小企業診断士以外の方も対象として、幅広い職種の方の推薦をお願いしました。
2つ目の催し物として、パネルディスカッションを行うことにしました。ただし、パネリストのうち、中小企業診断士はあえて1名だけ。あとは行政関係者、中小企業の経営者、民間コンサルタントとしました。中小企業診断士が行政や中小企業者からどのように期待され、また実際どのように映っているのかが、聴衆に伝わるようにメンバーを設定しました。
3つ目の催し物として、地域物産の展示紹介ブースを会場内に設けることにしました。パネリストや論文発表者が実際に関わっている地域資源を活用した商品を、参加者に実際に手にとっていただける場を作ることにしたのです。
すでに、午後から行われる中小企業診断士から募集する研究発表論文の募集テーマも、「地域資源を活用した地域中小企業の取り組みを支援する中小企業診断士」と決まっていましたので、今回のシンポジウムはまさに、まる1日かけて「『地域資源の活用』が中小企業の現場で、どのように行われているのかを伝えるものにすること」と決めたのでした。
(つづく)
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