経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

活躍中の独立診断士へインタビュー

最前線の診断士

最前線で活躍する中小企業診断士が語る「私の3か条」(2)有村 知里さん

取材・文:大谷 周平小野 竜生(中小企業診断士)

【第2回】伴走型コンサルタントの理念とは

2018年8月14日(取材日:2018年7月4日)

本シリーズでは、最前線で活躍する3名の中小企業診断士の方に、試行錯誤の末にたどり着いた中小企業診断士としての信条やルールを伺っています。
第2回は、中小企業への勤務経験があり、経営者の苦労を間近で見てこられた有村さんに、「中小企業診断士として仕事をするうえでの3か条」を教えていただきました。

「私の3か条」

――有村さんはこれまで20年以上にわたり、経営コンサルタントとして活躍されてきましたが、仕事をするうえで意識していることを3つ教えてください。

経営コンサルタントとして特に大事にしている考え方は、次の3つです。

  • とにかく黒子に徹する
  • 納得は行動につながる
  • あきらめずに答えを見つける

"主役"の社長に理解を得るために

――黒子に徹するとは、具体的にどのようなことでしょうか。

社長や社員に主体的に行動してもらうということです。経営コンサルタントの役割は社長や会社の発展をお手伝いすることであり、"主役"は社長です。経営コンサルタントが前面に出ていってしまうと、お手伝いにならないのではないかと思っています。
たとえば、社員が集まって課題解決のディスカッションを行っている際に、内容や方向性の軌道修正が必要なときがあります。しかし、そのようなときは私から直接指摘をするのではなく、社長から語っていただくようにしています。

――次に、「納得は行動につながる」についてもお聞かせください。

たとえば、コンサルタントが社長に施策を提案した際に「わかった、ありがとう」で終わるようでは、社長がその施策を実行することはないでしょう。その後、実際に行動していただくためには、施策について、社長の腑に落ちるまで納得してもらうことが必要です。社長に施策を実行していただかないと、コンサルタントとして成果を上げることは難しくなってしまいます。

――では、「あきらめずに答えを見つける」とはどのようなことでしょうか。

先ほど、社長に納得してもらうことが必要とお伝えしましたが、簡単なことではありません。しかし、社長と話していると、実はすでに解決策となる答えをもっていることが多いのです。ただ、それは漠然としていて、社長自身がそれに気づいていらっしゃらない。ですから、私は社長に気づいてもらうために、ヒアリングを通じて社長の想いを少しずつ掘り出していきます。
また、ヒアリングだけでなく、実際に動いてみることも必要です。会社の中にもヒントはあります。壁にぶつかることも多いですが、少しずつ答えに近づいていくことがあります。
このようなプロセスを何度も踏む必要がありますので、あきらめずに答えを見つける気持ちを大事にしているのです。

インプットをどんどん増やしていきたい

――最後に、今後の新たな取組みなどがあれば、お聞かせください。

これからも引き続き、企業さんの力になりたいと考えております。そのためには、自身のスキルも向上させていかなければならないと思っています。つまり、アウトプットだけでなく、インプットも重視していきたいと考えています。
たとえば、最近は食の6次産業化に興味をもっており、所属する神奈川県中小企業診断協会が開催している「食Pro.育成プログラム」に参加しています。食品に関する仕事をいただく機会が多いのですが、食は私にとって、大学で学び、なじみのある分野です。そして何より、食べることが大好きですので、楽しみながら日々学んでいます。

(おわり)

【お役立ち情報】

【関連情報】

プロフィール

有村 知里(ありむら ちさと)

有村コンサルティングオフィス代表・中小企業診断士。埼玉県熊谷市生まれ。埼玉県立浦和第一女子高校、東京水産大学(現・東京海洋大学)食品生産化学科卒業。地方公共団体にて水産行政を担当後、水産商社・製造卸(中小企業)にて新規事業開発と販売促進を担当。1997年に独立し、中小企業の経営改善・経営革新支援、新事業支援に携わる。クライアントの強みを導き出し、実行可能な提案で課題を解決することを得意としている。