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書を持って、会いに行こう(3) 山口 亨さん

取材・文:野見山 真成(中小企業診断士)

【第2回】出版が縁を運んでくれた

2017年4月27日更新(取材日:2017年2月20日)

第1回は山口さんに、2冊の書籍を出版するまでの経緯などを伺いました。最終回となる今回は、出版を通して自身にどのような変化が起きたかを伺います。

書籍出版は信用度向上につながる

―2冊の書籍を出版されて、どのような効果がありましたか?

出版すると印税の話をされることが多いのですが、むしろ対外的な宣伝効果のほうが大きいです。ガンダム本を出版したときは特にインパクトがあり、一時期はMSNのトップページに掲載されたこともありました。あれは驚きましたね。

―具体的な仕事につながるケースもあるのでしょうか。

地方の商工会などからセミナーの講演依頼をいただくようになりました。一番嬉しかったのは、地元の商工会議所からも依頼が来たことで、先月も講演をしてきました。出版から7年が経ちましたが、いまだに依頼を受けることもあります。
 セミナーでは、「ガンダム本、ドラクエ本の著者が語るマネジメント理論」、「マーケティング」、「Webマーケティング」などと題して講演を行うケースがあります。話の中身は、ガンダムやドラクエではなく、普通の経営テーマです。

―書籍出版は、公的な信用の向上にもつながっているのですね。

ある公的機関の方から、「書籍を出版していると、その人の客観的な実力がわかる」と言われたことがあります。このことから、ある程度の信用度の担保になっているとは思います。
また、さまざまな方から仕事の話をいただいていますが、もしかすると、書籍出版がご紹介をいただける一因になっている可能性はあります。「ガンダムの山口さんですよね?」という形でキャラクターが際立っている分、ありがたいことにご紹介をいただきやすいのかもしれません。
やはり東京プロコン塾のおかげで、書籍の出版をはじめ、いまの私の仕事のベースができていると日々感じます。本当にこちらの先輩方、先生方、同期のメンバーには助けられていて、さまざまな人のおかげでいまの自分があると感じています。

本物を羽ばたかせるサポートをしたい

―実務面において、出版で得たノウハウが役立っていることはありますか?

役立つというより、意識していることはありますね。セミナーなどの講演では、自分が面白いと感じたことや、相手が興味を持ちそうなことを取り入れています。事業者さんの支援で提案などをする際には、必ず例を用いて、わかりやすい説明をするように心がけています。

―今後、力を入れていきたい仕事の分野はありますか?

小規模事業者さんの支援をしていきたいですね。支援機関経由で仕事をさせていただくことがあるのですが、ちょっとしたきっかけを与えることで、うまくいく要素がある事業者さんも多いんです。支援をしていると気づくのですが、小規模事業者さんには、すごく良いサービスを持っていたり、本物を扱っていたりする方々が多い。そういった方々を応援していきたいと思っています。

―山口さんにとっての「本物」とは、どのようなことでしょうか?

たとえば、会社の規模が大きくなればなるほど、大量生産でコスト重視にならざるを得ないケースもあると思います。食品でいえば、添加物を入れて色を良くし、味を整え、日持ちをさせたりしますよね。しかし、そうして便利さを追求すればするほど、本質から外れていくこともあるのではないかと思うんです。
本来、「本物」は日持ちがしないし、形も悪い。けれど、そうした「本物」を作っている中小企業では、届ける手段がわからず、売れずに苦労している人たちも多いので、それらを世の中に伝えていくお手伝いをしていきたいですね。ここはやりがいがあります。

―最後に、仕事において大事にしていることを教えてください。

「人」と「信頼」、そして「誠実に仕事をする」ことです。誠実に仕事をしながらも、多少の遊び心があると良いですね。楽しいからこそ続くことも多いので、自身が仕事をするときも、周りの方々と仕事をするときも、遊び心は大切にしたいですね。

(おわり)

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プロフィール

山口 亨(やまぐち すすむ)
愛知県一宮市出身。中小企業診断士。システム開発会社でネットワーク管理者、プログラマ、SEと技術現場を経験し、外資系企業でITマネジャーとして日本法人のIT化全般をマネジメント。2009年4月に独立し、現在は東京商工会議所を中心に、中小企業の改善現場で活躍。経営者の思いを事業計画書という形にすることを得意とする。