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活躍中の独立診断士へインタビュー

最前線の診断士

書を持って、会いに行こう(2) 高橋 美紀さん

取材・文:小寺 暁子(中小企業診断士)

【第2回】共鳴を呼び、協力の輪を広げていきたい

2017年4月20日更新(取材日:2017年2月12日)

前職での経験から芽生えた問題意識を糧に、10万字にも上る単著を書き上げた高橋さん。最終回は、自分の考えが世の中に発信された後にどのような変化があったか、また今後、どのようにワーク・ライフ・バランスを推し進めていきたいかについて伺いました。

単著出版後の嬉しい変化

―単著を出版された後の反響はいかがでしたか?

こんなに「おめでとう」と言ってもらえたのは、結婚式以来でしたね(笑)。「これからの考え方だよね」と言ってくださる方が多く、本当にありがたかったです。
仕事の面では、書籍を読まれた方から「こちらの雑誌に書いてください」とか、中央官庁の方や大学院生さんから、「多様な働き方について話を聞かせてください」といったお声をかけていただき、ご縁も広がりました。

―ご自身の中でも変化はありましたか?

まず、表現をすることに対してかなり気を遣うようになり、短い文章を書くのにも、以前より時間がかかるようになりました。10万字を書いた後なので、少ない文字数でより濃い内容にするためにはどのような言葉を選んでどう表現したらよいか、より深く考えるようになりましたね。
また、類似テーマのセミナーでは、質問を受ける際にもビクビクしなくなりました(笑)。単著を出版する前の一発勝負のセミナーでは、自分が深く理解できていない箇所についてうまく答えられない場面もあったんですね。それが書籍化を通じ、腹に落としながら考え方の整理ができたので、質問が来ても自分の言葉で答えられる自信がつきました。

―自分の中で咀嚼して理解したという、腹落ち感があったのですね。

そうですね。起承転結を意識して、通しで1冊を書いた経験が、自分の中では自信になった気がします。知識を体系化すると、このような副産物があるのかと実感しました。

名刺代わりの存在、そしてご縁を運んでくれるもの

―ご自身の著書を「名刺代わり」と表現されていますね。

はい。そこには2つの意味があって、まずは純粋に「書籍を出版しています」という自己紹介のようなものです。
もう1つは、「私はこういう考えの人間です」といった自分の考えを発信する材料になるということです。自身の考え方に共鳴し、一緒にそれを広めてくださる方は、どんどんお友だちになりましょう、といった感じですね。ワーク・ライフ・バランスは、多くの人が問題意識を持って一緒に取り組んでこそ意味を成すものなので、共鳴してくださる方とは協力していければと思います。

―もしもまた書籍を出版する機会があれば、どのようなものを執筆したいですか?

前回の単著のアップデートをしたいですね。これもポイントは2つあります。1つ目は、前回は時間切れで表現が追いついていない部分に対し、誤解を招くような言い回しを直したり論拠を掘り下げたりして、読み手にもっと伝わる形に改善したいという点です。
2つ目は、前著を出版した2013年2月以降も、女性活躍推進や一億総活躍、働き方改革といったさまざまな政策が矢継ぎ早に打ち出されていますので、もっと世の中の変化に即したさまざまな考え方を発信したいと思っています。たとえば、前回はほとんど触れられなかったテレワークについても、現在は研究が進み、企業側の取組み事例も出てきていますので、その部分を手厚くしたいですね。もちろん、そのためにはもっと自分なりの論を固めなければと考えています。

―10万字を書き切ることができた、その原動力は何だと思いますか。

自分の筆力と限られた時間の中では、「他の仕事に結びつけよう」とか「ちょっと有名になってやろう」というのが一義にあったら、たぶん書けていません。私の場合は、「人生のうちに1回だけでもよいので、これは絶対に発信しなくては」という気持ちだけで執筆しました。

―その思いはいまでも続いていますか。

書籍を出版したから問題意識がなくなってしまうということはありませんね。出版は目的ではなく、手段ですので。

―手段としては、非常に良い経験だったのですね。

そうですね。さまざまなご縁を運んでくれる、本当にありがたい機会でした。 ワーク・ライフ・バランスも働き方改革も、少子高齢化社会における労働力確保策として語られがちですが、本来はより幸せに、自己肯定感を持って働ける人を増やすための施策のはずです。これからは、その必要性をもっと広く伝えていきたいと思っています。

(おわり)

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プロフィール

高橋 美紀さん

高橋 美紀(たかはし みき)
中小企業診断士・社会保険労務士。横浜市立大学商学部経営学科卒業後、農業団体、食品卸売会社、社会保険労務士事務所を経て独立。現在は人事制度構築や組織活性化支援を中心に活動中。当面の目標は、「2人の娘の就職までに、ライフイベントに合わせた働き方が許容される社会を作ること」。
【ホームページ】http://www.mikitakahashi.biz/

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