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活躍中の独立診断士へインタビュー

最前線の診断士

製造業の最前線で活躍する中小企業診断士 古澤 智さん

取材・文:岩本 英二(中小企業診断士)伊藤 隆光(中小企業診断士)

【第3回】中小企業診断士資格の取得は、知識や行動を広げる原動力になる

2016年8月16日更新(取材日:2016年5月10日)

最終回は、製造業も含めて中小企業は抱える課題にどのように対応しているのか、また中小企業診断士としての活動で学んだことについて、お話をうかがいます。

事業承継では、会社の将来を経営者と一緒になって考える

―近年、事業承継というテーマがクローズアップされていますが、古澤さんも取り組まれているのでしょうか。

事業承継そのものが相談内容というわけではなくても、経営課題に事業承継が関連するケースは結構あります。事業承継に特化するつもりはなくても、お付き合いしている企業でも今後、承継される方がいらっしゃいますので、自然とその話題が多くなりますね。内容としては、株式といった金銭についての承継よりも、経営にかかわる承継についての相談が中心となっています。私の承継に対するスタンスは、通常のコンサルティングとあまり変わりません。これから社長になられる方と二人三脚で経営計画を考えていくということです。つまり、会社を引き継いでどのような会社にしたいのか、そのために何をしなければならないのかを真摯に考えていくことです。

―経営革新のプランニングも行っていらっしゃいますね。

経営革新についての依頼も多いですね。経営革新計画の策定においては、新しい事業や市場拡大を考えている企業に向けて、事業戦略の整理、事業化の可能性やロードマップ策定のお手伝いをさせていただいています。一度策定した計画は、その後の経緯を確認できるツールとしてとても役に立っていると思います。計画作成を行った企業から、経営計画の期間中に見直し依頼をいただくこともあります。作成時には、3~5年間の計画を策定しなければならないのですが、あくまでも計画ですので、数年後の状況は計画どおりではない場合が大半です。そのようなときに、もう少し修正をしていきましょうとか、具体的に話を詰めていくことができます。1つの指針となって次につなげることに大きな役割を果たしていると思います。

古澤 智さん

中小企業診断士となって得たもの

―中小企業診断士になって、日々の活動で何か変化はありましたか。

資格自体というよりも、資格で得られた知識をいまの仕事に活かしていくことで取得の意味はあったと感じています。そして、人脈という点においても貴重な経験をさせていただきました。さまざまな中小企業診断士の先輩と一緒に仕事をしてきた経験がとても大きかったと感じています。業種や業界も多岐にわたり、先輩診断士のコンサルティングに対する姿勢や進め方など、とても多くのことを学ばせていただきました。

―コンサルティングの手法だけでなく、心構えまで学ぶことができたのですね。

いまでもいくつかの研修で、お話をさせていただいていることがあります。これも中小企業診断士の先輩からの言葉なのですが、「経営学というのは、たとえばA社、B社、C社という3つの会社を円で書いて重ね合わせたときの、この3つの円が重なった部分と言える」ということです。つまり経営学は、どの企業にも当てはまることを学者が抽出して研究のうえ、学問にしているというのです。ただ、残りの部分はA社独自のものと言えます。中小企業診断士の勉強も含め、経営の知識についてとても多く学んでいるように思いますが、実際、どの企業にも適用できる部分は非常に限られています。ですから、実際にA社へ行って現場でとことん調べないと、その実像は理解できないということです。

説明図
古澤さんが研修で活用している説明図

―最後に、今後の展望などをお聞かせください。

まだ明確になってはいないのですが、自分で何かビジネスを始めたいとは思っています。コンサルティングではなく、事業ですね。コンサルティングの仕事を続けていく中で、自分で事業を起こしたいと思うようになりました。実際の形になるまでにはしばらく時間がかかりそうですが、ぜひチャレンジしてみたいですね。

(おわり)

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