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活躍中の独立診断士へインタビュー

最前線の診断士

製造業の最前線で活躍する中小企業診断士 古澤 智さん

取材・文:岩本 英二(中小企業診断士)伊藤 隆光(中小企業診断士)

【第2回】コンサルタントとしてのブルーオーシャン戦略

2016年8月9日更新(取材日:2016年5月10日)

第1回は、製造業を中心にご活躍されている古澤智さんに、中小企業診断士になるまでのお話をうかがいました。今回は、独立後のお話を中心にうかがいます。

製造業を離れたくて選んだ中小企業診断士で、製造業での勤務経験が活きている

―独立後は、どのような方法で仕事を受注されているのでしょうか。

基本的には、支援先の企業や中小企業診断士の先輩から仕事を紹介してもらっているケースがほとんどです。(公財)神奈川産業振興センターに4年間勤務していましたので、商工会、商工会議所などの経営指導員の方とつながりができて、紹介をいただくこともありました。はじめは経営に関するさまざまな相談から入ることが多いのですが、経営計画の策定や補助金申請の支援など、企業の経営環境に合わせて支援を行っています。また、中小企業大学校のインストラクターの仕事も、(公財)神奈川産業振興センターに勤務している期間に知り合った方からの紹介でしたので、(公財)神奈川産業振興センターで勤務していた頃の人脈や経験がいまにつながっていると感じています。

―古澤さんが紹介をいただくのは、企業がどのようなコンサルタントを探しているときなのでしょうか。

「若くて製造業に知見のあるコンサルタント」という要望にかなう人材を探しているときが多いです。製造業の中で、営業系やSEなどの職種を経験している方にお会いする機会はありますが、私のようにものづくりの現場を経験していて、30代というコンサルタントはほとんどいないようですから、ブルーオーシャンと言えると思います。大手メーカーに勤務していた頃は、現場の熟練工に毎日怒られながら実務を経験していました。製造業から離れたくて経営コンサルタントを目指したのですが、当時の経験がいまの私自身の強みの源泉になっています。大手メーカーを辞める際、周りからは疑問に思われましたが、出会った方にも恵まれていまがあると感じています。

古澤 智さん

コンサルティングの現場では、共感してもらうことが重要

―コンサルティングの際には、どのような手順で行っていらっしゃるのでしょうか。

製造業と言っても、本当に多種多様な企業があります。技術的な内容はその企業の強みの部分ですので、とても尊重しています。むしろ、技術に関してはいろいろと教えてもらうというスタンスで入っています。わからないことを素直に質問することで、さまざまな知識が得られますし、別の企業のコンサルティングをした場合にその知識が役立つこともあります。そして、企業から知識や情報を得ながら、コミュニケーションを深めていくようにしています。企業の状況を把握したうえで、何かお手伝いできることがないかと考えるようにしています。

―製造業は多種多様とのことですが、共通した課題は何かありますか。

製造業の場合、原材料を加工している時間だけが価値を生み出していると言えます。逆に言うと、原材料を加工していない手待ちの時間や段取りの時間は、改善のテーマとして考えることができます。たとえば、「この部品を見つけて使うのに、もう少し整理したほうがわかりやすくありませんか?」とか、「この製品をここまで遠く運ぶ必要はありますか?」、あるいは加工していない状態があれば、「これは何もしないのですか?」といった質問をくり返していくことで、無駄が生じている作業を明確にすることができます。このような段階を踏むことで、現場の作業員の方々に納得してもらうことができ、自発的に改善に取り組んでもらえるのです。お付き合いをしている企業の中には小規模な工場も多いですが、これからも引き続き自社を良くしようと頑張っている企業や、後継者がいる企業に対して支援していきたいですね。そのような企業の従業員は、一丸となってやっていこうと思っていますから。支援する企業の皆さんが笑顔で働いていけるようにしたいというのが、この仕事を続けている理由です。

(つづく)

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