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活躍中の独立診断士へインタビュー

最前線の診断士

再生支援の現場で活躍する診断士 寺嶋直史さん

文:伊藤 隆光(中小企業診断士)岩本 英二(中小企業診断士)

【第1回】企業内での経験が大きな糧になった

取材日:2016年1月27日

いつの時代でも経営状況が厳しく支援を必要とする企業は存在しています。その中でも小規模企業に特化して、具体的かつ詳細なサポートを通して、「企業が再生し、自立し、成長するための現場改善」に取り組む中小企業診断士に、寺嶋直史さんがいます。寺嶋さんは大手総合電機メーカーにて営業に従事し、優秀な実績からその部門で社長賞、カンパニー社長賞、執行役員賞等多数受賞。その後、コンサルティングファーム等2社の転職先で約3年間勤務したのち独立。事業再生を主眼に、事業デューデリジェンス、経営改善、資金繰り・銀行対応の支援、そして営業・販売促進、ブランディング構築まで幅広く対応しています。今回は、事業再生の第一線で活躍している寺嶋さんにお話を伺いました。

問題解決のスキルを高める

―中小企業診断士の資格取得までの経緯を教えてください。


メーカー入社当時は技術部門に配属されたのですが、すぐに営業部門に異動になりました。技術の仕事をしていないので、当然技術的な知識がなかったのですが、営業では「技術部門出身」という扱いを受け、技術的な対応も必要でした。そこで、コンピュータの資格を5~6個取得しました。しかし、結局コンピュータ自体に興味が持てなかったので、もっと別の知識を習得したいと考えるようになり、そこで目を付けたのが中小企業診断士でした。経営全般の知識を身に付けることで、奥深い仕事ができ、視野が広がると思いました。診断士試験では、一次はスムーズに合格しましたが、二次は当初かなり苦戦しました。何度解いても良い得点が取れなかったのです。そこで、二次試験の解き方を徹底的に見直しました。「問題を解き、間違えた箇所の改善方法を見出して、手順に組み込む」という作業を100問程度繰り返し、解き方を「仕組み化」しました。その結果、二次試験1~2ヶ月前には、どんな問題でも高得点が取れるようになっていました。

―目標達成にいたる手順を仕組み化するということに慣れていたのでしょうか。

当時は慣れているという意識はありませんでした。ただ、メーカーでの営業時代は、受注DBや顧客DB、新規顧客開拓表、チラシ作りなど、組織の中でさまざまな仕組みを構築していました。また、自身の実務の中で「問題解決の手順」の仕組みを確立しました。私が扱っていたコンピュータは産業用でしたので、トラブルは即座に対応しなければなりません。そこで、トラブルが発生したら、まずは状況を確認し(現状把握)、問題を見出して(問題発見)、原因を究明し(原因究明)、ゴールを描いて(ゴールの描写)、具体的施策を構築する(具体的施策)、という一連の流れで問題を解決します。そして、問題が発生する度に、この手順を頭の中で回し、具体的な解決策まで自身で構築します。この手順を日々の業務の中で繰り返していると、3~4年で、さまざまな状況で即座に解決策を提案できるスキルが身についていました。この他、事業DDやヒアリング、売上アップ、予実管理など、さまざまなコンサルティング手法を仕組み化しています。

瞬時に決めた事業再生への取組み

―メーカー退職後、コンサルティングファームで既に事業再生に取り組まれていたのですか。

事業再生に本格的に取り組んだのは独立後で、事業再生の道に進むことを決断したのが、コンサルファームに勤務している時でした。知り合いの中小企業診断士から事業再生の話を聞き、その時初めて事業再生というコンサルティングを知ったのですが、すぐに「進むべき道はこれだ!」とピンときたのがきっかけです。元々おせっかい焼きの性格なので、本当に困っている人の役に立てること、そして自身が成長できそうと感じたところが、自分に合っていると思いました。そしてその方に、株式会社事業パートナーという事業再生コンサルファームを紹介してもらい、その会社とパートナー契約を結んで独立しました。

―独立後の仕事はどのようにして受託していたのでしょうか。

独立した当時は、株式会社事業パートナーで2年間程度働いていました。そこでは主に現場支援を経験させていただきました。その後、CRC(企業再建・承継コンサルタント協同組合)に会員登録をして、案件をいただきながら色々と勉強をさせていただきました。現在もCRCで関わった案件についてモニタリングをさせてもらっています。

(つづく)

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