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診断士カレイドスコープ

中小企業診断士、次世代へのバトン―千葉県中小企業診断士協会でスキルの伝承

文:稲垣 桃子(中小企業診断士)

【第3回】診断士スキルアップ研究会の"本当の魅力"

最終回は、在籍メンバーを紹介します。企業内診断士の皆さんも、豊富なバックグラウンドを持つ方々が集まりました。メンバーの皆さんから寄せていただいた自己紹介と研究会への期待のコメントから、当研究会の"本当の魅力"が伝わればと願っています。

伊藤壮平さん

懇親会の様子
懇親会の様子

私は2010年度の診断士試験合格後、2011年4月に中小企業診断士登録をしました。現在、カラオケと給食事業を営む企業で、携帯サイト構築やSNS関連業務に携わっています。資格と会社業務の関連が薄く、活動指針について悩む中、この研究会立上げの話をうかがって、矢も盾もたまらず参加しました。

本年度の研究会は、設定されたテーマに関して実際に実務に携わる講師によるセミナー形式で、リアリティあり、旬のテーマあり、また経営者と付き合うコツや診断業務の裏話等、生々しい話に満ち、実務の理解が大変深まりました。メンバーはプロコンサルタントの方、さまざまな業種の企業にお勤めの方や事業をされている方、別の士業でご活躍中の方と幅広く、中小企業診断士の共通課題に加え、広い分野での情報交換がなされています。また、横のつながり強化のために「懇親会」が必ず盛り込まれ、「書く・診る・話す」に「飲む」も入れるべきではと思うほど、皆さんよく飲まれます。業界の将来を侃侃諤諤(かんかんがくがく)する前向きな会で話は尽きず、たいていはしご酒で、勉強会よりも長くなっています(笑)。

今後は、知見をいただくだけでなく、自らも場に投じて関与を高め、中小企業診断士としてのスキルアップをと思っています。

伊藤さんは、携帯サイト構築というお仕事柄、スマートフォンの驚異的な使い手でもあります。今年の協会の新年会では、ハワイでのiPhone活用法について詳しく解説していただき、周囲の注目を一気にさらいました。今後、スマートフォンを活用した経営についてのスキル解説も期待できそうです。

齋藤宏樹さん

私は2009年4月に中小企業診断士登録をし、千葉県中小企業診断士協会に所属しています。食品メーカーに勤務する企業内診断士です。現在は、業務システム部に籍を置き、主にグループ各社の業務改革・情報システムの企画・開発・運用を担当しています。

研究会に参加して、目からウロコというのはこのことだと思いました。第一線で活躍されている講師の方の生の講義が聞けるだけでも、大変貴重な機会だと思います。その後の質疑応答も活発で、毎回開催される懇親会も貴重な情報交換の場となっています。こうして参加させていただけていることに、深く感謝しています。

私が業務として担当している情報システムの導入では、業務改革が不可欠の要素です。現状の課題を抽出し、解決するための業務プロセスの改革と、それを支える情報システムを構築する際、問題点・課題の捉え方、業務プロセス改革の方向性等を考えるうえで、研究会で学んだことがとても役に立っています。

今後も、第一線でご活躍されている方々の話をうかがえるとともに、活発な意見交換ができれば幸いです。また、企業内に籍を置く立場の私のほうからも、どんどん情報発信をできればと考えています。引き続き、よろしくお願いいたします。

齊藤さんは、企業内で診断士資格の取得支援活動も行っています。なんでも、終業後に診断士有資格者と受験生が集まり、勉強会を行うとか...。しかも、この社内勉強会で合格者が続出しているそうです。IT支援だけでなく、人材育成のスキルについてもぜひ、お話をうかがいたいです。

野村 忠さん

私は、2011年10月に中小企業診断士登録をしたばかりです。別の会でご一緒させていただいた稲垣さんのご紹介で、12月からこのスキルアップ研究会に参加させていただきました。千葉育ちで、地元の地域活性化を熱望していた私としては、地元の先輩からの温かいお誘いは願ったり叶ったりでした。

研究会では、今井先生の創業時の事業計画作成支援、種山先生の事業承継等、主に「企業のライフサイクルにおける中小企業診断士の事業領域」が取り上げられてきたように思います。単なる施策活用方法だけでなく、実際に公的機関等で数多くの案件をこなしてこられた先輩方から見出される原理原則や経験談は、非常に勉強になります。そして何より楽しみなのが、その後の懇親会です。なじみある地で交わされる地元の話題に、心が和みます。

今後は、飲食店経営、美容院経営等、「業種業態に沿ったコンサルティング事例」が取り上げられていく予定です。「プロコンサルタントとして、あらゆる改善策を顧客にどのように適合させ、どのような成果をもたらしたのか」という点で、より実践的な内容になりそうです。私としても、さらに諸先輩と連携をとりながら、地域活性化にますます貢献したいと思っています。そして、千葉県発信の「新しい士業連携」の一役を担えれば幸いです。

野村さんは、これまで美容メーカーに勤務され、美容院・サロン経営にはかなりの専門性をお持ちです。研究会でも、そのスキルやノウハウを発表していただくことになりました。エステや美容院の創業支援はよく見られる案件ですので、野村さんのスキルはとても貴重です。

杉本健志さん

私は、レコード会社で音楽や映像コンテンツの企画制作等に25年ほど携わっています。研究会には、初回より参加しています。中小企業診断士登録は2010年と、まだ2年前ですが、仕事にかまけてすっかり理論も忘れ、焦っていた時期だっただけに、研究会発足のお話をいただいたときは、とても嬉しく思いました。

現在まで4回の研究会が開催されていますが、「経営革新」、「事業再生」、「事業承継」等、実際にこれらの業務に携わっている方々に講義をしていただいています。そのため、臨場感があり、忘れていた理論を呼び起こしていただいたり、「あの本は読んでおいたほうがよいな」など多くの気づきをいただいたりと、大変勉強になっています。1回の開催は約2時間ですが、あっという間に過ぎてしまうほど充実した内容で、先輩諸氏にはとても感謝しています。

研究会が終わると、皆さんとの懇親会となるわけですが、その場でも多くのことを教えていただき、今後の自身の診断士活動の方向性等を考えるよい時間となっています。齢50を超えるおじさんですが、まだまだ先輩諸氏に教えていただくことは多く、今後ともこの研究会とともに成長していきたいと考えています。

杉本さんは企業内診断士ですが、会社での企画制作というスキルをもとに、飲食店や小売店の支援を行い、繁盛店にしてしまった実績をお持ちです。長年にわたる企業や人材のプロデュースについて、そのスキルをうかがってみたいところです。

このように、当研究会にはさまざまな方が集い、スキルのバトンリレーを続けています。そして、皆さんのおっしゃるとおり、研究会の魅力はその後の「お楽しみ」にもあるのです。

Facebookへの投稿
Facebookへの投稿

研究会の後、参加したメンバーの大半は懇親会に参加します。お酒が入ると、メンバー全員が気心の通じた、ざっくばらんな会話を楽しめます。この中で、仕事での裏話や、業界動向等の話題になることもしばしばで、"飲みニケーション"を通じたスキルアップも図ることができるのです。

飲食店の選定や評価については、メンバーの1人である飲食コンサルタントの河野祐治さんが大活躍します。「千葉市内でおススメのお店を!」とリクエストが上がったときは、河野さんはやおらFacebookを立ち上げ、「ぐるなび」の担当者「ぷらすくん」に連絡をとり、お店を紹介してもらったのでした。

もちろん、メンバーは食事を楽しみつつも、飲食店を評価します。ここでも、メンバーの持つスキルや経験が反映されるのです。

当研究会を通して、スキルの伝承は着々と進んでいます。あらゆる専門家の考え方や仕事への取組み方を学べる、非常に貴重な場なのです。

「中小企業診断士は、専門性を持つこと」とよく言われます。これまでの研究会は「農業」、「事業承継」、「金融支援」等の専門的なテーマ、つまり縦軸の内容でした。半面、診断士スキルアップ研究会は、年代による横軸が基本です。「中小企業診断士に求められるのは、専門性だけでなく、経営全般に関する幅広い知見である」という、中小企業診断士の基本理念に基づいた活動とも言えるのではないでしょうか。

(おわり)

診断士スキルアップ研究会に入会するには、いくつかの条件があります。

  • 千葉県中小企業診断士協会の会員である方
  • 年齢が55歳以下である方
  • 現在独立している、もしくは将来、コンサルタントとして独立したいという気持ちがある方

見学については、お気軽にお申し付けください。

お問い合わせはこちらからどうぞ。 http://chiba-smeca.com/modules/contact/