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受験勉強中に転職または独立をした中小企業診断士―柿本美沙さん

取材・文:【第1回】川崎 悟(中小企業診断士)・【第2回】和田 純子(中小企業診断士)

【第2回】私が診断士試験に合格できた秘訣

2017年7月4日更新(取材日:2017年4月14日)

柿本美沙さんは、受験生1年目のときに会社に勤めながら予備校に通い、1次試験に合格。受験生2年目の年明けに独立後、前職の会社の営業研修や予備校の講師が経営する財務会計の研修会社の仕事をしながら、予備校の仲間と勉強を続けて見事、2次試験に合格されました。
第2回は、柿本さんが診断士試験の受験勉強で実践したことや今後の展望などについて伺いました。

カード式の勉強ツールで移動時間を有効活用

―1次試験については、どのような勉強をされていましたか?

通学していた予備校のカリキュラムに合わせて各科目の勉強を進めました。復習では、学習した用語を単語帳にまとめて暗記カードを作成し、外出時に3科目分ほど持ち歩き、移動中にパラパラとめくって見ることで、知識の定着を高めていました。
過去問は過去5年分を解いたのですが、解いた後に問題のテーマ、出題年度、問題番号、優先順位、正解・不正解の◯×、日付をノートに記録していました。たとえば、財務会計の過去問を解いたら、「CVP: H23 第7問(A) ◯ 4/23」といった具合です。優先順位が高いのに不正解が続く問題は、くり返し解いて理解するようにしていました。

―2次試験の勉強で工夫されていたことはありますか?

過去問の分析では、設問の文章と複数の予備校の模範解答を比較しました。すると、どの予備校の模範解答にも同じようなキーワードが入っている設問もあれば、予備校ごとに解答が異なっている設問もあることに気づいたのです。そのおかげで、合格した年の2次試験では、「この設問は“多数派”の解答を書いておこう」とか、「ここは、事例テーマに合うキーワードを入れて部分点を取れるようにしよう」といったことを考えて解答できるようになりました。
あとは、過去問の設問と“マイベスト解答”をカードにして持ち歩いていました。表の設問を読んだときに裏の解答が頭に浮かぶように、電車の中で何度も練習しましたね。

―1次試験、2次試験に合格するための秘訣は何でしょうか?

1次試験については、頻出問題など優先順位が高いテーマを重点的に勉強すること。私は受験生1年目の中頃までは、7科目のテキストや過去問を100%やろうとして息切れをしてしまいました。
予備校が出している過去問には、問題ごとに優先順位が表示されていたりします。そこで私の場合は、優先順位の低い問題には深入りせず、優先順位の高い問題をくり返し解きました。あとは、設問の選択肢1つずつの因果を確認し、論点を理解することが大事です。
2次試験については、“多数派”が書く解答を目指すこと。受験生1年目は、「本当の解答は何だろうか」と深読みしすぎて失敗しました。受験生2年目に入り、「試験に合格するためには、問題用紙の余白に書いたメモを素直にまとめて、多くの受験生が書ける解答を自分も書けばいいんだ」と気づいてから、合格点が取れるようになりましたね。

夢の実現に近づけてくれる診断士資格

―診断士資格を取得されてから、何か変化はありましたか?

中小企業診断士の会合などで、先輩診断士に「中小企業診断士としてコンサルティングの仕事をしながら、海外ビジネスや貿易の勉強をしてみたい」と話すと、「海外に詳しい人を紹介するよ」と言っていただけるなど、仕事につながる方をご紹介いただける機会が増えました。とてもありがたいです。

―診断士資格を今後のキャリアにどのように活かしていこうとお考えですか?

20代のうちにさまざまな分野の仕事を経験してそこから学び、診断士試験の受験勉強もしたことで、目の前に将来の選択肢がいくつかある状態を作ることができました。独立して30歳になったこれからは、その中から本当にやりたいことを選択し、知識や経験を深めていけたらと思っています。

―最後に、これから中小企業診断士を目指す方へのアドバイスをお願いします。

私は診断士資格を取得してから、「3~5年後に実現できたらいいのになぁ」と思っていたことのチャンスが前倒しで来るようになり、勉強したいことが増えました。中小企業診断士になると、実務に関する勉強やさまざまな仕事ができますので、受験生の皆さんはそれを楽しみに、目の前の受験勉強を頑張って、早く合格をつかんでほしいです。

(おわり)

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プロフィール

柿本 美沙さん

柿本 美沙(かきもと みさ)
津田塾大学学芸学部英文学科卒業後、大手OA機器メーカー系販売会社にてITソリューション営業を務める。法人を相手に、経営課題解決に向けた提案型営業に従事。その後、人材系広告会社に転身し、グローバル人材ニーズのある企業を中心に人材の採用支援についての提案活動に従事。2017年4月5日にrosa azul株式会社を設立。現在は、若手法人営業向けの教育コンテンツ開発やトレーニングを実施。また、主に大手企業を対象とした財務会計系の法人研修ビジネスに携わり、企業ニーズに合わせた教育コンテンツの企画提案・開発を実施している。中小企業診断士。