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目指せ! 中小企業診断士

353の資格を持つ男が教える診断士資格学習のヒント

取材・文:福島 正人(中小企業診断士)

【第3回】中小企業診断士を目指す人に

取材日:2015年7月29日

これまでたくさんの資格を取得されてきた上井さん。そのご経験は、診断士資格を目指す人にとっても、きっと役立つはずです。第3回は、診断士試験の勉強法についてさらに詳しく伺います。

ガマンカーブを乗り越えろ!

―このサイトは、診断士資格を目指す受験生もたくさん見ていますが、何かアドバイスをいただけますか。

「ガス主任試験を受ける前と合格した後に読む本」(三恵社)にも書きましたが、資格試験の勉強で大切なのは「ガマンカーブを乗り越えること」です。ガマンカーブとは、「時間の経過」と「モチベーションの高さ」をグラフ化したものです。

資格試験を受けるときは、最初は誰もがモチベーションが高い。でも、途中でモチベーションは下がってきます。そのときにあきらめてしまったら、それでおしまいですが、そこを我慢すれば、モチベーションは再び上がってきます。

―我慢すれば、モチベーションは上がってくるものですか。

なぜモチベーションが上がるかというと、問題が少しずつ解けるようになるからです。最初は解けなかった問題が、だんだん解けるようになってくると、モチベーションも上がりますよね。「私も合格できるかもしれない!」と自信がついてくれば、さらにモチベーションは上がるわけです。

ガマンカーブは、私の経験から導き出したものです。私は、300もの資格試験を受けていますが、どんな資格でも、ガマンカーブのような曲線を描きます。試験勉強がつらくなったら、「いま、自分はガマンカーブの底にいる」と思えばいい。「しんどい時期がずっと続くわけではない」と思って勉強を続けることです。しばらくの間我慢すれば、少しずつ問題は解けるようになり、モチベーションも上がります。

1次試験・2次試験の学習法

―1次試験では、苦手科目で苦労される人も多いようです。

苦手な科目は、似たような資格試験にチャレンジすることから始めるといいと思います。そうすれば、自然と実力がついてきます。たとえば、財務・会計が苦手であれば、簿記の試験にチャレンジするところから始めればいい。

―他の科目はいかがですか。

経済学が苦手な人には、ERE検定(経済学検定)というのがあります。また、経営法務が苦手な人にはビジネス実務法務検定、マーケティングが苦手な人にはマーケティングビジネス検定、さらに経営情報システムが苦手な人にはITパスポート試験があります。

―2次試験についてもお聞かせください。

2次試験にはグループ学習が有効だと思います。私自身も、資格スクールでグループ学習をしたことが役立ちました。もちろん、自分で勉強仲間を作ってグループ学習をするスタイルもありだと思います。

■資格を実践に活かす

―上井さんは、資格で学んだことを実践でも活かされているそうですね。

AFP(ファイナンシャルプランナー)の試験を受けた際に、自身のファイナンシャルプランをEXCELで作ったのですが、年に1回、計画に対して実際はどうだったかをチェックしています。「今年は計画よりも40万円プラスだった。もっと旅行できるぞ」などと楽しみながら管理しています。

キャリアコンサルタントの勉強をした際には、自身の経歴を整理したファイルを作成しました。これは、初対面の人に自分自身を説明する際に活用しています。入れているのは、執筆した新聞・雑誌記事や資格の合格証です。「公認サッカー審判員4級」の合格証などを見せると、初対面でも会話が弾んだりするのです。

―資格をしっかりと活かされているのが素晴らしいですね。最後に、中小企業診断士の魅力についてお聞かせください。

中小企業診断士の強みの1つは、マーケティングだと思います。税理士さんや弁護士さんは、マーケティングをしている人がそれほど多くはありませんが、中小企業診断士は、ブログやSNSで情報発信をする人が多いのです。中小企業診断士には独占分野がありませんが、その代わりに、可能性がたくさんある資格・選択肢が多い資格・自分の強みを活かせる分野がある資格とも言えます。

(一社)中小企業診断協会には、他士業の人が驚くほどたくさんの研究会があります。私の所属している(一社)東京都中小企業診断士協会では、各支部の分を含めると、100以上もの研究会があります。さまざまなテーマの研究会があり、勉強・交流しながら仕事を作っていく。「お互いに協力しながら、皆で頑張ろうよ」という雰囲気です。

たくさんの中小企業診断士と交流する中で、「それはいいね。一緒にやろうよ」と新しい活動が生まれる。そんな仲間と活動できるのも、中小企業診断士の魅力の1つだと思います。

―どうもありがとうございました。

プロフィール

上井光裕(かみいみつひろ)

アップウエルサポート合同会社代表・中小企業診断士。1955年石川県生まれ。東京ガス(株)勤務を経て、2011年に独立。講師・コンサルとしての活動のほか、資格マニアとしてテレビにも出演。主な著書に『ガス主任試験を受ける前と合格した後に読む本』(三恵社)、『新・中小企業診断士の実像』(同友館・共著)など。
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