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353の資格を持つ男が教える診断士資格学習のヒント

取材・文:福島 正人(中小企業診断士)

【第2回】診断士試験にチャレンジ

取材日:2015年7月29日

資格取得に目覚めた上井さん。宅建・行政書士・上級システムアドミニストレータなどを取得し、いよいよ中小企業診断士試験に臨みます。第2回は、上井さんが診断士試験にチャレンジした際のお話を伺います。

資格から資格へ

―宅建の資格を取得された後は、どうされたのですか。

次に、行政書士試験を受けました。行政書士試験は、宅建よりも本格的でしたね。でも、民法を宅建で勉強していたことが役立ち、合格することができました。

―両資格には、重なる部分もあるわけですね。1つ資格を取得すると、次の資格にもつながっていく。診断士資格にも、他の資格とつながる部分があったのでしょうか。

診断士資格を知ったのは、30歳になる前くらいの頃です。仕事で、ガス管を管理するシステムの担当をしていて、1種情報処理技術者(現在のアプリケーションエンジニア。以下、1種)の資格に合格したのですが、「次は何を受けようか?」と考えた結果、中小企業診断士を目指すことにしました。

―1種情報処理技術者の後に、中小企業診断士ですか?

当時の診断士試験は、工鉱業・商業・情報という3つの部門に分かれていましたが(現在、部門は統一)、情報部門は結構専門的で、1種合格後に受ける資格として、ちょうど良かったのです。

合宿で本気に

―勉強はどのようにされましたか。

最初は、資格スクールの通信教育で勉強しました。企業経営やマーケティングは、仕事では体験していない分野でしたので、とても新鮮で面白かったですね。

特に面白いと思ったのはマーケティングです。「こういう考え方をするのか!」と楽しく学ぶことができました。アンゾフやバーナード、テイラーなどもとても面白いと思いましたね。現在、企業コンサルをやる際にも、このときの受験勉強で学んだ知識は活きています。

―診断士試験を受けてみていかがでしたか。

情報部門(旧制度)の試験を2回受けたのですが、合格できませんでした。1次試験に合格したのは、2001年に診断士試験の制度変更があった年です。部門別試験が廃止になり、中小企業診断士の新制度がスタートしましたが、私も合格を目指して、資格スクールが主催する合宿に行ってみたのです。

 

全国から中小企業診断士を目指す方が集まり、泊まり込みで勉強していました。ゴールデンウィークに老若男女が集まり、一生懸命に勉強する。授業が終わって夕方になっても、誰もお酒など飲みません。皆、部屋にこもって勉強しているのです。この合宿で他の受験生から刺激を受け、「本気で診断士資格を取ろう!」とスイッチが入りました。

―やる気に火がついたのですね。

1次試験直前の3カ月間、仕事以外の時間は勉強漬けになりました。1カ月で100時間は勉強し、1次試験に合格することができましたが、2次試験には落ちてしまったんです。そこで、翌年度の2次試験に向けて資格スクールに通うことにしました。

―2次試験に向けては、どのような勉強をされましたか。

その資格スクールは、グループディスカッションを行って学んでいくスタイルでした。1グループ6人くらいで構成されていて、事例問題を解いた後に1人ひとりが考えを述べていきます。他のメンバーの意見を聞いて、「そういう考え方もあるのだ!」と学べることが多々ありました。

たとえばある事例問題で、私は競争地位別戦略を使って解答を作りました。リーダー・チャレンジャー・ニッチャー・フォロワーといった切り口ですね。すると他のメンバーから、「そんな切り口は考えもしなかった」と感心されました。自分の意見は他人の気づきになりますし、他人の意見は自分の気づきになります。グループディスカッションの良さですね。

グループ学習というのは、他の資格試験の勉強ではあまり聞きません。グループ学習に向いている点が診断士試験の特徴の1つだと思います。

―たしかに他の資格試験ではあまりやらない勉強法かもしれませんね。

現在、企業研修の講師業務を行う際にグループディスカッションを取り入れることがよくあります。2次試験でのグループ学習の経験が現在の仕事にも役立っていると思います。

55歳で独立

―現在は、どのような活動をされていますか。

55歳で会社を辞め、独立しました。現在は研修講師、コンサル、資格マニアとして活動しています。(一社)東京都中小企業診断士協会にも所属していて、人財開発研究会の代表を務めています。

-人財開発研究会では、どのような活動をされているのでしょうか。

毎月1回集まり、人事労務などに関するテーマで勉強しています。メンバーは、独立診断士、企業勤務の診断士が半々くらいです。企業の人事部にお勤めの診断士も結構いらっしゃいます。

最近の旬なテーマは、非正規社員の正規化ですね。私自身も東京都中小企業診断士協会からご紹介いただき、非正規社員を正規化するためのコンサルをやっています。

―独立診断士になって変化はありましたか。

独立してからは、仕事のストレスがほとんどなくなりましたね。自分の采配で仕事を選べますし、忙しければ断ることもできます。ガスの緊急保安の仕事は、できませんとは言えませんし、どんなことがあっても直さなければいけません。
 現在は、スケジュール調整も自分でできますし、趣味の旅行にもゆっくり行くことができるようになりました。

(つづく)

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プロフィール

上井光裕(かみいみつひろ)

アップウエルサポート合同会社代表・中小企業診断士。1955年石川県生まれ。東京ガス(株)勤務を経て、2011年に独立。講師・コンサルとしての活動のほか、資格マニアとしてテレビにも出演。主な著書に『ガス主任試験を受ける前と合格した後に読む本』(三恵社)、『新・中小企業診断士の実像』(同友館・共著)など。
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