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診断士試験合格者の法則

取材・文:津田 まどか(中小企業診断士)

【第3回】試験当日に実力を発揮する本番対応力に関する4つの法則

最終回となる今回は、本番対応力編のルールをご紹介します。

合格に必要な知識・スキルを身につけたところで必ずしも合格できないのが、診断士試験です。十分な勉強量をこなし、模試でも優秀な成績を収めたにもかかわらず、本試験で涙をのむ受験生は決して少なくありません。スキル編の延長になりますが、当日のタイムマネジメントも含めて、試験会場でどのようなアウトプットをするかにすべてがかかっています。

<法則9 緊張するのは当たり前。気負わず、平常心で>

私は、「本番でいつもどおりの力を出せると思うな」と、自分に言い聞かせていました。うまくいかない前提、たとえば前日眠れない状態で受けるくらいのつもりでいれば、怖いものがなくなる。(西川忠信さん)

2次試験については、「周りが勝手に落ちていくから、自分は無難に、全部の設問でミスをしなければ受かる」と言い続けていました。(木下綾子さん)

<法則10 試験時間は1秒たりともムダにしない>

安藤実彦さん
安藤実彦さん

「中小企業経営・政策」って、2日目の最終科目ということもあって、途中退室をする受験生が多いですよね。あれは、やめたほうがいいと思います。たとえば、初見であっても穴埋め空欄問題の場合、何度も問題文と解答選択肢を読んでいるうちに、「てにをは」や文脈などから、「この選択肢はあてはまらないだろう」とか、「この選択肢しか入らないだろう」とわかってくる問題が必ずあるんです。(安藤実彦さん)

受験中は、何があってもあきらめてはダメですよね。自分が難しいと感じたら、ほかの人も難しいんだと思える、それくらいの自信を持つことです。(木下和人さん)

<法則11 解く順番を戦略的に組み立てる>

解く順番については、自分なりのルールを決めておいたほうが良いという声が非常に多くありました。

この問題を1分で読んで答えを出せるかどうか。合っているかどうかは別にして、時間がかかるか、かからないかを判断基準にしていました。(弥谷和也さん)

「あきらめるルール」が必要だと思います。つまり、やめどきを決めておくということですね。(本川友理さん)

私は、問題を解き始めると途中でほかに行けなくなってしまうので、解ける、解けない、の基準を明確に持つようにしていました。過去問を十分にやったという自負がありましたので、自分に解けない問題は、たぶん合格には関係ないだろうと思って飛ばしていました。(横谷幸一さん)

選択肢がシンプルな問題は、解きやすいですよね。私は、最近解いたことがある問題に似た問題から、先に解くようにしていました。(安藤実彦さん)

「経済学・経済政策」については、こんな声がありました。

経済白書からの出題問題は、一般常識で解ける問題も多いのですが、まったく意味のわからない問題も多く、どちらにしても読み込むのに時間がかからないので、最初にやるようにしていました。(上品香代さん)

見たことのあるグラフ問題は先に解いて、見たことがない問題は後回しという判断もできますよね。(大森渚さん)

さらに2次試験においては、1次試験以上にタイムマネジメントスキルが問われます。

横谷幸一さん
横谷幸一さん

時間をかけるべきところを見極めて、そこで確実に得点するという意識が重要です。(早坂裕史さん)

問題の難易度評価にはすごく気を遣っていました。問題を見た段階で、どれくらいの難易度かを判断し、難しい問題は後回しにして、得点しやすい問題から解いていくようにしました。(横谷幸一さん)

解答中の対応として意識したことは、時間配分をしっかり行うことです。設問ごとに所要時間をあらかじめ決めて、たとえ解答途中でも、時間がきたら次に進む。この練習のかいもあって、本番でもそのとおりにできました。80分の時間配分は大まかに決めていましたが、細かな配分は、解くときに各設問の難易度を踏まえて微調整しました。(深堀洋介さん)

難問で、自分で導き出した解答要素が制限字数に足りない場合には、それはそれで仕方がないと割り切って、他の問題に注力するようにしていました。初めは無理やりにでも書いていましたが、それはムダなことだと気づいて、途中でやめました。(木下和人さん)

<法則12 「出題の傾向が変わったときがチャンス」と捉える>

弥谷和也さん
弥谷和也さん

「毎年、変化球はくるものだ。変化球がきたときは、周りも揺れている」と考えるようにし、「ラッキー。ここで差がつけられる」と考えるようになりました。(弥谷和也さん)

私が合格したときは、事例Ⅳで「営業レバレッジがどのように変化しますか?」という論述問題が出題されました。計算はできませんでしたが、論述では「営業レバレッジは下がる」と書くことができて、おそらくそこには点数が入っているだろうと思います。診断士試験って、そういった柔軟な対応が必要ですよね。(早坂裕史さん)

今回の記事を執筆するにあたり、あらためて合格者のノウハウを分析して、私は確信しました。合格のパターンは合格者と同じ数だけあるが、その大半が今回ご紹介した合格の法則にのっとって合格を勝ち取ったのだ、と。

【受験生に役立つ支援事例】

(おわり)

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