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困難を乗り越えての2次試験合格

取材・文:山田 晃裕(中小企業診断士) 安藤 準(中小企業診断士)

【第3回】タイムリミットに追われながら試験を突破——横山加代子さん

最終回にご登場いただく横山加代子さんは、システムインテグレーター(システムの開発や導入)という多忙な仕事に就きながら、主婦としての顔も持っています。時間のない生活を送る横山さんが、中小企業診断士を目指す中でどのような困難に直面し、克服したのか、お話を伺いました。

時間とのたたかい

― 診断士試験の受験歴をお聞かせください。

横山加代子さん

2009年に初受験しました。ちょうどこの頃、中堅中小企業をターゲットとする部署に異動になり、中小企業経営者の気持ちに寄り添えるよう模索するなか、中小企業診断士の資格を知りました。

合格までには丸4年かかりました。2次試験にたどり着いたのは、最後の1年でした。

― 2009年から2011年まで3年連続で1次試験落ちというのは、辛かったですね。

科目合格も消滅しますし、そろそろ子どもを考えたいという気持ちもありました。時間的な制約が見えてしまい、焦り始めました。

システムインテグレーターの仕事は、忙しいと毎日終電で、土日も出勤になります。暇なときでも、定時で帰れる日はほとんどなく、家に帰ると午後10時、11時ということが多いんです。とはいえ、いくら仕事が忙しくても、2人で生活していると、家事は分担してやらなければなりません。

そんな折に、主人の単身赴任が決まりました。

主人の単身赴任後は、帰る前にカフェで1時間~1時間半くらい、終電ギリギリまで勉強してから家に帰る生活に切り替えました。夜食をとりながら勉強し、家に帰ったら寝るだけです。

仕事の後に家に帰らず、カフェで勉強なんて生活は、主人がいたら気を使ってできません。単身赴任中は家で待っている人がいないので、思う存分勉強してから家に帰るという生活サイクルができました。

背水の陣を敷いて試験を突破

― 一番苦しかったことは何でしょうか。

メンタル的な部分です。自分の仕事や主人の単身赴任がどうなるかわかりませんし、子どもも欲しかった。1人暮らしで、思う存分勉強できるようになった2012年でしたが、ここで受からなかったら一生受からない。背水の陣だと、自分で自分にプレッシャーをかけていました。

― その2012年、見事に1次試験を突破されました。2次試験はいかがでしたか。

9月までは焦るばかりで、いま振り返ってみると何もしていないも同然でしたね。事例Ⅳの計算問題だけはずっと回していましたが、2次試験の過去問は答え合わせができないので、やっていませんでした。予備校の答案練習でも、自分で良いと思って書いた解答がひどい結果で返ってきていましたが、なぜダメなのかもわからず、モヤモヤしていました。

趣味のビリヤードで球筋が読めないとき、適当に打ってラッキーで入るのを狙うことがあります。私はそれを「幸せショット」と呼んでいるのですが、試験も「幸せショット」狙いでした。

― その「幸せショット」狙いを、どのように脱却したのでしょうか。

会社の先輩診断士に「このままだと絶対に落ちる」と言われ、10月から勉強会に参加しました。勉強会では、自分の解答にコメントをもらえるだけでなく、他の人の良い解答とダメな解答を見て、その解答にした理由を聞くこともできます。何回か参加するうちに、2次試験で求められている解答がおぼろげにわかってきて、光が見えました。

そして、漠然としていたプレッシャーが、ゴールの見える良いプレッシャーに変わり、がんばる力が湧いてきました。

受験生へのメッセージ

― いま、困難に直面している受験生にメッセージをお願いします。

「幸せショット」狙いになっている方がいたら、ぜひ勉強会に参加してみてください。本試験では、これまでやってきたことがすべて出ます。あがいても仕方ありませんので、どのような問題が出ても動じないようにしてください。

また、途中の科目がダメでも投げやりにならず、絶対に受かりたいという気持ちを素直に答案に表現してください。

取材を終えて

受験生の皆さんの中には、仕事や家事に追われて勉強時間の確保に悩む方、出産・子育てといったライフプラン上の問題で受験を諦める方も多いのではないでしょうか。

横山さんは、ご主人の単身赴任を「勉強時間を確保する好機」として活かし、勉強会を活用することで、2次試験に一発で合格しました。今回の取材で、限られた時間を有効活用することの大切さを教えていただきました。

【受験生に役立つ支援事例】

(おわり)

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