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一度の受験で1・2次試験を突破したストレート合格者座談会

司会・文:渡辺 まどか(中小企業診断士)

【第3回】ストレート合格者が語った有効なツール

取材日:2012年10月9日

中小企業診断士1・2次試験にストレート合格された方にお集まりいただいた座談会の最終回。今回は、最短合格のための学習法とおすすめツール等についてうかがいました。

最短合格のための学習法とおすすめツール

司会:仮にもう一度受験生になったとしたら、絶対にやることや使うものという視点で、おすすめの学習法や学習ツールを教えてください。

坂井:過去問ですね。以前そうしたように、1回解いてみることから始めます。

深堀:過去問はもちろんですが、毎日30分の財務の学習は絶対にやります。

坂井氏ツール
坂井氏ツール―マトリクスにまとめ、2次元の
位置関係と色で、ビジュアル的に覚える
(クリックで拡大)

坂井:学校を含めて、信じたやり方をやり抜くことですよね。それぞれにやり方があると思いますが、暗記モノについてはマトリックス化して視覚的に覚えるのが良かったです。Excelで中小企業施策を一覧表にしてまとめ、「融資限度額」や「担保あり、なし」等、条件ごとに色を決めて色分けしていました。フルカラーでプリントアウトして、色と場所の組み合わせを何度も見て視覚的に覚えてしまいます。重要だから「赤」ではなく、共通点でカラフルに色分けしたのがポイントです。常にワイシャツの胸ポケットに蛍光ペンを5本入れて、電車の中で色づけをしていました。

坂井氏ツール
坂井氏ツール―テキストに
徹底的に書き込み、一度
学んだことはいつでも簡単に
思い出せるようにしておく
(クリックで拡大)

丸山:満員電車の中でもiPhoneでなら見られるので、自分の書き込みが入ったテキストの体系図や図表を写真に撮って見ていました。テキストを切り出して持ち歩いていたようなものです。

村越:過去問、財務は私も同じです。私も通学していながら、Excelでオリジナルツールを作っていましたが、特に色分けはしていませんでした。覚えるところだけ同じ色でマークして、覚えるようにしていました。電車の中で隣になった中学生も、同じやり方で英語を覚えているんですよ。ちょっと悲しくなると同時に、「絶対に今年、受かる!」と誓いました。私は眺めているだけのやり方は苦手なので、思い出すようにしていたのですが、難点は思い出すまでページをめくれないこと(笑)。オリジナルツールを作るのは大変でしたし、写し間違えるリスクもあります。最初はテキストに書き込んでいましたが、どんどん情報がふくらんでいったので、自分用にカスタマイズしようと思いました。作ったのは、経営法務の機関設置、知的財産権等、講義で覚えるようにと言われた図表です。

司会:皆さんにとって有効だったツールは差し詰め、過去問、オリジナルツール、音声データといったところでしょうか。

合格した瞬間のガッツポーズまで、リアルにイメージ

司会:ストレート合格と言っても、10ヵ月~1年強の学習期間は決して短くありません。皆さんは、どのようにモチベーションをコントロールしていましたか。

丸山さんと坂井さん
丸山さん(左)と坂井さん

坂井:苦手な科目もありましたが、続けるためには、その科目を好きになるのが近道だと思います。体系立てて理解できると、学習が面白くなってきます。また日付で記録を残していくと、達成感もあります。計画の修正はありましたが、やったことを残していくことはモチベーションになると思います。

丸山:私の場合は2つあって、1つは「もう1年はやりたくない」という思いです。通信講座で孤独に学習していたので、寂しかったんです。「これがもう1年続いたら、友だちがいなくなるだろうな」と思いました(笑)。

もう1つは、学習をつらいものにしないために、覚えたことを周りの人に説明していました。たとえば、スーパーのレイアウトや陳列等を中小企業診断士の知識を使って解説するなど、日常生活に中小企業診断士の知識が入り込んでいるところを説明していました。これから寝ようとしている家族をつかまえて説明したり、聞かれてもいないのに友人に話したり。経済学のグラフの連動性についてしゃべったりもしたのですが、相手に聞いてもらえるよう、知りたがるように工夫しながら説明しました。それをしていたことで、「やりたくないな」と思ったときも、「人に説明できるようになるために覚えるか」と考えて、机に向かうことができました。人に説明できたほうが、嬉しいじゃないですか(笑)。

坂井:孤独な中でも、通信で良かったこともありますよね。

丸山:自分の好きな時間に学習できることと、早送りで時間短縮ができることは良かったですね。私は2時間半の講義を、常に2倍速で集中して聞くようにしていました。

村越:私は通学でしたが、仲間を作らなかったので、学習を嫌いにならないように気をつけていました。1週間に1日だけは絶対に学習をしないと決めていて、その日は思いきり遊んでメリハリをつけるようにしていました。眠いときは寝たほうがいいですし、お酒を飲むときは飲んだほうがいいと思います。そのほうが気持ちと頭を切り替えられて、また翌日から頑張れます。

深堀:モチベーションを保つという意味では、私は受かった瞬間をリアルに想像していました。職場のパソコンで(社)中小企業診断協会のホームページにアクセスして自分の受験番号を発見し、そっと部屋を出て外の階段でガッツポーズする。学習を始めてすぐに「これを絶対にやる」と決めて、いつもこのイメージを持っていました。

司会:一般的に言われる成功パターンと同じで、診断士試験も合格した瞬間や合格した後のリアルな姿をイメージしたり公言したりするほうが、実現の可能性が高まるのでしょうね。

「絶対に今年、受かる」という覚悟

司会:最後に、診断士受験生へのアドバイスをお願いします。

坂井:いまの時期から本試験までの残り時間を考えると、「時間がない」という焦りがあるかもしれませんが、十分に間に合います。周りの人に振り回されず、最後まで自分のペースを保ってあきらめずに続ければ、結果はついてきます。遅すぎることはありません。

深堀:モチベーションが落ちたときにどうするかが大事です。仲間だったり、合格のイメージだったり、モチベーションを上げるきっかけを見つけて維持できるようになると、コツコツと勉強を続けられるようになります。勉強を始めたときのことを思い出してみたり、合格後に何がしたいのかを考えてみたりすることも、モチベーションアップにつながります。自分なりの方法を見つけて頑張ってください。

村越:新しいことを学ぶことは楽しいけれど、一方で試験なので、調べればわかるようなことまで覚えなくてはいけないつらさがあります。「試験勉強なんか、絶対に1年で終わらせる」と覚悟を決めることです。中途半端にやっても合格できません。「1年間の期間限定で試験対策をやる」と覚悟を決めてやれば、きっとストレートで合格できますので、頑張ってください。

丸山:ブレずに頑張ってください。皆さんの話を聞いていても、ブレない人がここに座っていると思います。受験生が合格するために必要な教材と環境は、平等にあります。だからこそ、ブレないことが重要です。信じて続けた人が合格する試験です。自分の頑張りは自分が一番わかっていると思うので、自分を信じて頑張ってほしいです。

司会:お話をうかがって、皆さんがストレート合格されたのは必然だったと感じました。ラッキー合格はあっても、まぐれ合格はないと言われる診断士試験は、自分が選択したやり方を信じてブレずに突き進むことで、短期間でも合格できるのですね。皆さんのお話は、これから初めて診断士試験にチャレンジする方に勇気とやる気を与えてくれる内容でした。ありがとうございました。

(おわり)

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