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目指せ! 中小企業診断士

一度の受験で1・2次試験を突破したストレート合格者座談会

司会・文:渡辺 まどか(中小企業診断士)

【第1回】ストレート合格できた最大の理由とは

取材日:2012年10月9日

今回の座談会は、中小企業診断士1・2次試験を一度の受験で突破された、4名のストレート合格者の方にお集まりいただきました。受験生の皆さんにとって、とても参考になるお話をうかがえそうです。

自己紹介と受験時代の学習スタイル

司会:「目指せ! 中小企業診断士」合格者座談会企画第3弾の今回は、1次試験、2次試験を一度の受験で突破された、4名のストレート合格者の方にお集まりいただきました。難関資格である診断士試験を短期間で突破する秘訣や対策について、皆さんのご経験を踏まえたお話をうかがえればと思っています。まずは、皆さんの自己紹介と受験生時代の学習スタイルをお聞かせください。

深堀:深堀洋介と申します。電機メーカーでシステムエンジニアをしています。2010年12月から大手資格学校に通学し、2011年度試験に合格しました。講師の呼びかけで結成されたインフォーマルチームに所属し、毎週日曜日の講義終了後には、同じクラスの仲間と2次対策を中心とする勉強会を行っていました。

丸山祐哉さん
丸山 祐哉さん

村越:村越和香子と申します。現在は、通学していた大手資格学校の講師をしていますが、受験生時代は食品輸入商社に勤務していました。2009年度試験の合格です。通学生でしたが、特に仲間を作ることなく、1人で学習を続けていました。

丸山:丸山祐哉と申します。先月まで与信管理の会社に勤めていました。私は2011年度合格で、大手資格学校のDVD通信講座を利用して自宅で学習していました。通信講座を選択した理由は、学習を始めたときは社会人1年目で、その後の勤務地すらわからない状況だったので、自分のペースで学習を進められるスタイルが良かったからです。診断士試験合格後、診断士活動を進める中で転職を意識し、この10月からコンサルティングファームで働いています。

坂井:坂井亮介と申します。新卒でコンサルティングファームに入社し、ITコンサルをしていましたが、海外留学を経て一度は独立しました。現在は、大手インターネットECサイトの企画・開発業務に従事しています。昨年、現在の勤務先に転職したのですが、その前に少し時間ができたので、2011年2月に学習を開始し、何とかその年に合格することができました。私は独学でしたが、合格者団体が主催する勉強会には何度か参加しました。コンサルティング経験、経営者としての実務経験もあったので、「ダメ元でも1年目は独学でやってみよう」とチャレンジしました。

すべての科目がつながっている

坂井亮介さん
坂井 亮介さん

司会:ありがとうございます。通学、短期通学、通信、独学とさまざまな学習スタイルの皆さんにお集まりいただいたので、ぜひそれぞれの立場からのお話をお聞かせください。

さて、皆さんがストレート合格できた理由はたくさんあると思いますが、あえて1つ挙げるならば何でしょうか。

坂井:私は、市販の書籍「過去問で効率的に突破する!『中小企業診断士試験』勉強法」(DO BOOKS)を参考にし、過去問中心の学習スタイルをとりました。まず、時間を気にせず7科目の過去問を解いて、合格レベルと自分の実力のギャップを把握しました。最初の点数は、平均すると3割強というところで、「ちょっとキツいなぁ」という感じでした。特に、財務会計と経済学は基礎知識が不足しており、まったく歯が立ちませんでした。それ以外の科目は、暗記色が強いという印象でした。その後は、財務会計と経済学を中心に、理屈を押さえなければならない科目を重点的に学習し、直前期には暗記系の科目に取り組みました。私の場合、過去問中心の対策をとったことがストレート合格の要因だと思います。

深堀 介さん
深堀 洋介さん

深堀:私は、インフォーマルの勉強会に参加していたことです。楽しいながらもつらい受験生活の中で、仲間の存在はモチベーションアップにつながりました。仲間がいると、「自分もやらなきゃ」と励まされますし、良きライバルでもあるので奮起させられました。得意なところを仲間と教え合うことができたのも、良かったことです。グループ学習を通じて、モチベーションを維持しながらやるべきことを効率的に進められました。私の場合、1人では学習が続かなかったと思うので、丸山さんのように1人で学習を続けられた人はすごいと思います。

丸山:深堀さんとは違って孤独だった私ですが(笑)、早めに学習を開始したので時間はありました。新卒で入社してから学習を始めたのですが、特に意識したのは、キーワードをつなげて覚えていくことです。関連用語をつなげて覚えていくやり方は理解が深まり、丸暗記するよりも楽しいです。具体例を挙げると、財務会計のフリーキャッシュフローを求める計算式は、企業価値算定の計算式に関連していますし、運転資金に着目すると運営管理の在庫管理の領域にもつながっていきます。すべての科目はつながっているという考えのもと、「全部の学習領域を大まかに図にしたもの」をよく見ていました。単語帳は作らず、ひたすらテキストを読み流してストーリーをつかんでいました。

村越和香子さん
村越 和香子さん

村越:私は丸山さんとは反対に、テキストを読むのが苦痛でしたので、暗記カード派でした。経営的な知識については、何もベースがないところから学習を始めたのですが、言われたとおりにやれば受かると言われていたので、講師に「覚えなさい」と言われたことから覚えていました。でも、1つ覚えると1つ忘れるんですよね。単語帳にミクロ経済学の因果関係を書いては、それを眺めながら会社に行く。このように、毎朝違うカードを持って出社していました。特に意識していたのは、書いたことを「思い出す」ことです。少し前にやった内容をすぐに思い出すことで早めの知識定着を図り、試験直前期には「知っていることばかりだな」と思える状態を目指していました。実際に、本試験で余裕を持って合格点をクリアされる方にとって直前期の講義は、「そんなこと、もう知っているよ」ということばかりなんですよね。

坂井:講師に言われたことをそのままやるのは、すごく大事ですよね。ブログだったり書籍だったりと、たくさんの情報が氾濫しているので、それらに惑わされないことが大事だと思います。

司会:手を広げたら、アウトですもんね。

全員:そうですね。

司会:同じストレート合格者でも、取り組み方はさまざまですね。ただし、自分が選択したやり方を信じて手を広げずに突き進む、弱点をつぶすことに集中して効率的に学習を進める、小手先の暗記ではなく知識を深めるという点では共通しているようですね。

(つづく)

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