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さまざまな中小企業診断士登録養成機関の実態に迫る

取材・文:岩村 信寿山下 典明

【第1回】Facebookを活用した中小企業診断士登録養成課程交流会

取材日:2012年9月30日

平成18年4月に、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」、及び「中小企業支援事業の実施に関する基準を定める省令」が改正施行され、従来は中小企業大学校のみに設置されていた中小企業診断士養成課程が、民間の登録養成機関にも開放されることとなりました(中小企業大学校の中小企業診断士養成課程の詳細は、こちらをご覧ください)。
 そこで、「さまざまな中小企業診断士登録養成機関の実態に迫る」と題した本稿の第1回目は、Facebookを活用した中小企業診断士登録養成課程交流会の主宰者である、城西国際大学大学院の中島英樹さんにお話をうかがいました(参考:養成課程・登録養成課程の実施機関一覧)。

きっかけは、養成課程受験時の情報不足

― 中小企業診断士登録養成課程交流会設立の経緯をお聞かせいただけますか。

中島英樹さん
中島英樹さん

中島:私は、2010年頃から中小企業診断士養成課程の受講を検討し、各養成課程機関の情報収集を行っていました。その際、各学校のパンフレットや説明会、ネット経由の情報収集で、大まかなカリキュラムや制度的なことは把握できました。しかし、特に不安だった「仕事を続けながら通えるのか」等については、受講生の「生の声」を聞きたかったのですが、残念ながらそうした機会には恵まれませんでした。

私が受講生から直接聞いてみたかったことは、次のとおりです。

  • 仕事を続けながら通えるのか? 働きながらの場合、どのような苦労があったか? 勤め先をどのように説得したのか?
  • 仕事の都合や家庭の都合で休まなければならない場合は、どうしたのか?
  • 1年間で、平日に会社を休まなければならない日数は何日あったのか?
  • 学費以外の費用は、どれくらいかかったのか?
  • 課題は、どのような内容を、どのような頻度で、どれくらい出されたのか?
  • 実際の試験の選考基準はどのようなもので、面接では何を聞かれたのか?

これらはおそらく、養成課程の受講を検討されている方にとっては、共通して事前に知りたい情報ばかりだと思います。

受講時の比較対象がない

中島:私は、2011年4月から城西国際大学大学院の養成課程(8人)に通学しています。昨年8月に最初の診断実習を終え、皆で称え合い、充実感に浸っていました。しかし、自分たちの診断実習のレベルは他の養成課程と比べてどうなのか、また他の養成課程は何か別のやり方で診断実習を行っているのか、という疑問が湧いてきました。

当然、カリキュラム自体は中小企業庁のルールで決められているため、機関ごとに大きな変わりはないと思われます。とは言え、バックボーンの違う人が集まり、講師の方々もそれぞれ違うため、それぞれに何か特徴があるはずだと思っていました。

他養成課程機関の方との出会い

中島:そんな中、2012年3月に、私がサポーターを務めている「"ちいさな企業"未来会議」において、他養成課程機関の方々とコンタクトする機会を持つことができました。その際、お互いが同じように、他の養成課程について気になっていたことがわかりました。そしてお互いに、今後は積極的に情報交換をしていこうということで、Facebookを経由した交流が始まったのです。

それ以降、Facebookで交流していく中で、2012年4月に「情報交換や異業種交流のために、他の養成課程機関の方を集めて交流会を開こう」という話が持ち上がり、Facebook上の「中小企業診断士養成課程コミュニティ」を設立させていただきました。その後、過去3回の交流会を経て、現在に至っています。

交流会の目的と活動状況、今後の展望

― この交流会の目的を教えていただけますか。

交流会の模様
交流会の模様

中島:養成課程に通学している人同士が、実習等で苦労したことや克服したことを分かち合うことで各々が刺激を受け、以降の授業に生かしていけたらと思っています。

また、診断士資格取得後も、「養成課程を経た中小企業診断士」ということを1つの共通項・出発点として、つながりを維持していきたいですね。顔を合わせた交流会を定期的に行うことで、異業種交流会としての人脈拡大を図ることも、大きな目的の1つです。

― 現在の活動状況を教えてください。

中島:2012年9月22日現在の構成メンバーとこれまでの活動実績は、表のとおりです。

養成課程機関名
(五十音順)
コミュニティ
参加人数
 卒 業 生  在 校 生   男性    女性  
城西国際大学
8
0
8
8
0
千葉商科大学
17
12
5
17
0
東洋大学
19
3
16
19
0
名古屋商科大学
7
2
5
7
0
日本生産性本部
6
1
5
6
0
日本マンパワー
3
1
2
2
1
兵庫県立大学
2
0
2
2
0
法政大学
5
0
5
4
1
合計
67
19
48
65
2

日付出来事内容
2012.04.09
コミュニティ設立 ・城西国際大学院/中島氏により、Facebook上に「中小企業診断士養成課程交流会」コミュニティを設立。
2012.04.30
第1回中小企業診断士養成課程交流会(於:有楽町) ・キックオフ交流会として、首都圏の養成課程5機関から23名が参加。顔見せ、名刺交換、Facebook上での相互友達申請等。
2012.07.07
第2回中小企業診断士養成課程交流会(於:有楽町) ・首都圏の養成課程5機関から22名が参加。今後の交流会の方向性打ち合わせ、名刺交換会、図書交換会。
2012.09.30
第3回中小企業診断士養成課程交流会(於:有楽町) ・首都圏の養成課程7機関の23名が参加予定。J-Net21取材、講演会(東洋大学院/中村氏による「クラウド」関連の講演)。

― 今後は、どのような方向性でこの交流会を継続していく予定ですか。

中島:養成課程を卒業し、中小企業診断士となった後も、Facebook上でコミュニティを維持し、交流を継続していきたいと思っています。さらにそこから、将来的には共同での出版、実際の中小企業支援、中小企業診断士のレベルアップを図るような勉強会開催を検討していきたいと考えています。そのためにも、現状はFacebook上のコミュニティは「非公開」ですが、将来的に「公開」してコミュニティをオープン化することにより、情報交流をしたいですね。

また、養成課程を経て中小企業診断士となったOBが、養成課程の受講生との交流会を定期的に行うことで、受講生へのアドバイスやコミュニケーションを図り、さらに人脈を広げていきたいと考えています。現状、養成課程の内容はあまりオープンにされていませんので、今後受講を希望される方を対象に、受験前の相談窓口として、Facebookを活用した情報交流をしていきたいですね。

(つづく)

【参考】