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目指せ! 中小企業診断士

診断士資格取得のもう1つの道、中小企業大学校を知ろう

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

【第3回】卒業後は支援の現場へ

取材日:2011年11月28日

実践を重視したカリキュラムを無事に修了し、審査に合格すれば、いよいよ卒業です。経済産業大臣あてに当校養成課程の修了証を添付して申請することにより中小企業診断士となります。2次試験を受けて実務補習に進むルートとどのように進路が変わってくるのか、とても興味深いところです。

受講生の状況によって進路はさまざま

藤間輝雄・研究指導員
藤間輝雄・研究指導員

- 卒業生の進路や年収はどうなっていますか。

年収までは把握していません。進路は、受講生の状況によってさまざまです。支援機関や金融機関から派遣されてきた方は、その職場に戻ります。個人の方も、企業のそれなりのポジションで再就職したり、独立されたり、さまざまですね。

- コンサルファームに就職されるような方もいらっしゃるのですか。

昔はコンサルファームに就職される方もいましたが、最近は少ないですね。やはり、コンサルファームへの就職は容易ではないようです。

卒業は中小企業診断士としてのスタートライン

- 実践的なカリキュラムで卒業されたということで、卒業後はすぐに活躍するイメージあるのですが、実態はどうですか。

卒業したからといって、すべての人がすぐに活躍できるということはありません。中小企業の立場に立って見れば、実績もない人にいきなり支援の依頼はしませんよね。支援機関や金融機関から来た方はそのまま職場で活用されることになりますが、個人の方は地道に努力をされています。

- 支援機関の担当者などが同期で、公的支援の仕事などが受けやすいということはありませんか。

同期だからといって、簡単に依頼できるようなものでもないでしょう。やはり実力や実績に応じて仕事がいくものです。養成課程の卒業は、中小企業診断士として活動するスタートラインです。その意味では、2次試験から実務補習などへと進むコースと変わりません。

卒業後にも活きる講師や同期とのホットライン

- ;実務補習では、5日間コース程度では受講生の繋がりが弱くなりがちです。養成課程を受講する大きなメリットは同期の繋がりのような気がしますが、実際はどうですか。

6ヶ月間も一緒に過ごすので、確かに同期の繋がりはありますね。講師との関係もできているので、卒業後も相談をしたり、情報交換をしたりしているようです。

- 講師や同期との濃い繋がりは大きなメリットですね。実務補習のルートだと、私自身の体験としても、同期や先輩とのネットワークを広げるのに手間暇がかかりますから。

確かに横のネットワークはできています。それをどのように活用するかは本人次第ですが、情報収集には役立ちますね。

受験生へのメッセージ

館内の図書館
館内の図書館

中小企業診断士は、中小企業への診断・助言を行うほか、中小企業支援事業の担い手として行政や専門家との橋渡しをする役割も求められています。単なる経営コンサルタントとしてでなく、中小企業に必要な経営資源の補完をサポートする中小企業診断士として中小企業支援に携わることに使命感を感じる人には、とてもやりがいのある仕事だと思います。(西祐喜雄さん)。

リレバンで金融機関の方の受講が増えています。私たちは国の機関ですから、そうした受講生の方が金融機関に戻って中小企業を支援することで、たとえば商店街が活気づくような、私たちの国の支援機関としての役割に力を貸してくれる人が増えてほしいですね。地域の中小企業が元気になれば、それに伴って地域全体も活性化しますから、そのようなことを使命やマインドとして持っていただける方がありがたいです(小泉明久さん)。

公的機関の立場ではなく診断士の先輩として言うと、時々、知識だけあればいいという方も見受けます。中小企業の経営者さんを支援するのが仕事である中小企業診断士ですので、やはり思いやりを持ち、相手の立場に立ってコミュニケーションが図れる、また知識に加えて人間性を高めようという意識を持って、中小企業診断士を目指してほしいと思います(藤間輝雄さん)。

- お忙しい中、ありがとうございました。

取材を終えて

養成課程を受講するルートと、2次試験を突破して実務従事や実務補習を行うルート、どちらを通っても、中小企業診断士として活動するスタートラインに立つことに変わりはありません。しかし、中小企業をサポートする高い志があれば、敢えて養成課程に進むこともよいと感じました。

中小企業大学校以外の登録養成課程には、MBAと中小企業診断士資格の両方が取得できる大学院に設置されたコースや、コンサルティングファームが主催するコースもあります。これから受験を検討される方は、自分自身の描く将来イメージに沿って選択していっていただければと思います。

養成課程の取組み姿勢と比較し、実務補習の指導員として、さらなる工夫や改善の必要性を強く感じる取材でした。

(おわり)

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