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診断士資格取得のもう1つの道、中小企業大学校を知ろう

取材・文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

【第1回】中小企業大学校の中小企業診断士養成課程とは?

取材日:2011年11月28日

平成18年4月に「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」が改正施行され、1次試験合格後の資格取得に関しては、これまでは2次試験を合格して、「診断実務従事」もしくは「実務補習受講」を行うか、「(独)中小企業基盤整備機構が実施する養成課程(中小企業大学校)の修了」でしたが、新たに「登録養成機関が実施する登録養成課程の修了」が加わり、選択肢が増えたのはご存知の方が多いでしょう。
 今回は、「中小企業大学校の中小企業診断士養成課程」について皆様により知っていただくために、3人のご担当者にお話をうかがってきました。

【参考】中小企業診断士登録制度の概要 ・養成課程・登録養成課程の実施機関一覧

養成機関としての門戸は開いている

中小企業大学校東京校
中小企業大学校東京校

― 私も受験生の時に、選択肢として大学校への入校を検討したことがありますが、入校される方のほとんどが公的機関や金融機関の方というイメージもありますが、実際にはどうなのでしょうか。

特に門を狭めているということはありません。旧制度の時には、公的機関からの派遣が多かったのですが、最近の傾向としては、支援機関が3割、金融機関が3割、個人が3割といった構成になることが多いです。ただ、この割合は、申込者・合格者の状況次第のため開講期の受講者の顔ぶれによりさまざまですが、傾向としては、日頃から中小企業の相談に乗っている支援機関の職員や、リレーションシップバンキングなどで高度な支援を求められる金融機関の方が多いですね。やはり個人の方は、中小企業大学校の養成課程が全日制のカリキュラム構成のため、仕事をしながら通学することができず、収入がない中で受講するのは難しいのかもしれませんね。

― 確かに、収入が途絶えるのは厳しいです。個人で受講するにはそれなりの覚悟が必要ですね。卒業後(資格取得後)、すぐに仕事(収入)があるとは限りませんし。

昭和37(1962)年に(財)日本中小企業指導センターで1年間の養成課程を開講したのが始まりです。中小企業支援の現場にしっかりと関わっていってくれる人を育てるのが私たちの使命です。ですから、覚悟というより目的意識を明確にして来てほしいと思います。

「想い」を持った人に入学してほしい

― なるほど、「目的意識」ですね。入学に際しては選考があるわけですが、満たしておくべき基準のようなものはありますか。

応募条件を満たしていれば、特に年齢制限などはありません。ただ、パソコンを使いこなせないと他の受講生にも迷惑をかけることになりますし、かなり肉体的にもハードなスケジュールなので、高齢の方には厳しいかもしれません。書類審査と面接審査がありますが、人間性を重視しています。フィジカル面、メンタル面ともに重要ですね。

― 受講生の年齢構成はどうなっていますか。

最近の傾向として平均年齢は36~37歳です。ただ、これも開講期の受講者によるので常態化しているわけではありません。社会人経験が2年間必要なので、下は25歳からいます。

― 男女比はどうなっていますか。

ほとんどが男性です。女性は80人の受講生の中に1~2人程度で、応募自体が少ないですね。中小企業を支援する志を持った方であれば、女性もぜひ応募していただきたいと思います。

― 「目的意識」、「人間性」というお話がありましたが、理想的な受講生のイメージを教えてください。

やはり、中小企業診断士の役割というものを明確に認識していて、社会的な使命感とともに、中小企業支援の現場で活動したいという「想い」を持った人ですね。私たちの立場としては、やはり中小企業の経営者を手助けする思いやりや高いコミュニケーション力を持った人、知識、コンサルテーション能力や人間性を兼ね備えた人に育っていただきたいと思います。

中小企業大学校で得られるもの

― 中小企業大学校に入学するにあたって、やはり何が得られるかというのは重要になります。仲間のネットワークや診断ツールなどが期待されるところですが、実際にはどうなっていますか。

6ヶ月間の長丁場ですし、寮生活をしている方々もたくさんおられますので、やはり同期の繋がりというのは強いと思います。卒業後も情報交換をするなど、公私にわたり交流しているケースが多いようです。何しろ、講義よりも実践を重視したカリキュラムですから。講師をお願いしている先生方も、実際に現場で活躍されていて、人柄も信頼できる方にお願いしているので、実際に先生方が使用されているツールを、受講生に教えることになります。

― 受講生にしてみれば、嬉しいですね。私が受けたいくらいです。

講師の先生方は、第一線で活躍されている方なので、ツールやノウハウを受講生に教えてもライバルにはならないくらいの自負があるのでしょうね。早く使いこなせるくらいに成長してほしい、ということかもしれません。

(つづく)

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