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「診断士受験502教室」管理人・及川勝永さんに聞く

取材・文:永井 謙一(中小企業診断士)

【第2回】中小企業診断士試験合格とブログ「診断士受験502教室」の開設

取材日:2010年11月17日

人気ブログ「診断士受験502教室」(以下「502教室」)の管理人・及川勝永さんにお話を伺う第2回目です。及川さんは2003年度の診断士試験に合格し、同時に「502教室」を開設されていますが、そこにはどのような思いがあったのでしょうか。

試験合格と環境の変化

― 及川さんは2003年度の診断士試験に合格されていますが、合格されたときのことを振り返っていただけますか。

2次筆記試験の合格発表の日は、会社で長い会議があったのを記憶しています。会議の合間に中座して、こっそりインターネットで自分の番号を確認しました。真っ先に妻に電話して、「来年からは子どもと遊べるよ」と伝えたのを覚えています。2年間あまり、家庭サービスができていませんでしたからね。自分の番号をみつけたときは、本当に嬉しかったです。

話は試験当日に戻りますが、合格した年の2次筆記試験後の手応えは正直、あまりなく、「何とか書けたな」という程度でした。振り返ると、1年目の2次筆記試験は、「この設問の解答は、これしかない」という感じに決め打ちしていたので、「できた」という感覚を持ったのだと思います。要は、複数の解答候補を考える余裕もなかったんです。でも2年目は、解答をさまざまな観点から考えられるようになっていたので、自分の解答が出題者の意図に合致していたかどうか、逆に不安になっていたように思います。

― 合格されてから、仕事面で変化はありましたか。

当時は、マーケティング・開発の2部門と連携して、Webのシステム企画を担当していましたが、中小企業診断士の資格取得を上司に報告すると、マーケティング部門の会議への参加や、下請け企業の財務分析などを求められるようになり、活躍するフィールドが広がりました。資格取得により、どういうことができる人材であるかが、周りの人に伝わったように思います。

診断士受験 502教室 - 受験生のモチベーションをアップするコミュニティサイト
診断士受験 502教室
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コミュニティサイト

情報提供サイトとしての「502教室」

― 「502教室」を開設した理由をお話しいただけますか。

中小企業診断士の学習を進める中で、「いままで、こんなことも知らずに仕事をしていたのか」と思い知らされることが多々ありました。ビジネスパーソンとして、「こんないい資格はない」と本気で考えるようになったんです。「教えたがり」の私としては、よい学習コンテンツを多くの方に知ってもらいたいと思ったことと、当時はインターネット上に診断士受験に関する情報があまりなかったため、有用な情報を提供したいと思ったことが、「502教室」を開設した理由です。

― ブログの開設時期と、開設した当初の反応をお聞かせください。

2003年度の2次口述試験の合格発表日に、合格を確認したうえで、「502教室」を開設しました。最初の頃は週のアクセス数が4件程度で、内容も、私が受験生時代に参考としたネット上の情報などを、科目ごとに発信していました。そのうちに、少しずつアクセス数が増えるようになり、2年目で1日200~300件くらいに、2年ほど前からは2,000件くらいに増え、いまもだいたい同じくらいのアクセスがあります。

― ところで、「502教室」の名前の由来についてお話しいただけますか。

受験生の頃、私は水道橋にあった資格受験予備校に通っていたのですが、その授業を受けていた教室が、「502教室」なんです。この教室は、この資格受験予備校の中でも大きな部屋でしたが、人気講師が担当していたこともあり、毎回満員に近く、活気がありました。「ネット上に、同じような空間をつくれたらいいな」との思いから、サイト名を「502教室」にしました。

情報提供サイトから、診断士受験生ブログのプラットフォームへ

― 開設後7年で累計420万件以上と、ものすごいアクセス数の「502教室」ですが、ブログを運営する中で何か変化はありましたか。

及川勝永さん

私は受験生時代、ほかの人がどのように勉強しているのかを知りたかったですし、よいアドバイスがあれば参考にしたかったのですが、なかなかこれらが満たされなかったんです。「もしかしたら、ほかの人も同じように感じているのでは?」と思いました。そこであるときから、受験生のブログをリンクし始めたんです。いま考えると、これがよかったのだと思います。ブログを持つ受験生は、多くの方にみられることで緊張とともに、最後までやり抜こうというモチベーションを高められるし、一方の読み手は、ほかの受験生が考えていることや頑張っている様子を知ることで、自らのモチベーションを向上できる。結果として、win-winの関係が成立したんです。

また私も、「502教室」を開設して2年を過ぎたあたりから書くネタが尽きてしまい、それでも、「とにかく何か、情報発信をしなくては」と強迫観念に駆られるようになっていました。そんなとき、ある人から、「502教室は、プラットフォームなんだよね」と言われたんです。それがきっかけで、情報発信から、受験生が相互にモチベーションを高めることに主眼を移し、プラットフォームとしての管理を中心に行うようになったんです。私自身も、「情報発信をしなければ」という強迫観念から解放され、ホッとしたのを覚えています。「『502教室』を、皆さんが自然につながってくれる場にしていきたい」と思うようになったんです。

― サイトの運営では、どのようなことを心がけていますか。

「診断士受験に関連すること以外は、一切書かない」ことを、基本ポリシーにしています。「中小企業診断士と関係のない人が読んだら、絶対に面白くないもの」を目指したんです。いわゆる、ニッチ戦略です。

また、「ネガティブなことは書かない」というポリシーもあります。実際、このルールを徹底しているからか、これまで、サイト上が荒れるといったことは起きていません。

及川勝永さん

― 「502教室」では、リンク登録されたブログが、「診断士受験生ブログ」、「もうすぐ診断士ブログ」、「診断士ブログ」の3つに階層化されていますが、どのような意味があるのですか。

3階建ての理由は、「成果の見える化」なんです。まず初めに受験生は、一番上段(通称3階)の「診断士受験生ブログ」カテゴリにリンクさせていただきます。ここは、受験生だけが集まるフロアです。その後、2次筆記試験に合格すると、2階の「もうすぐ診断士ブログ」へ、診断士登録をされると、1階の「診断士ブログ」へ移っていきます。受験生→2次筆記試験合格→診断士登録というプロセスを明確に示すことに、意味があります。「いつかは1階の住人に」―そんな思いを、感じてほしいんです。また合格後には、「やっとたどり着いた」という達成感を感じてもらえたらと考えています。

― サイトの運営と関連して、オフ会を開催されていますが、オフ会は、どのように運営しているのですか。

オフ会は、現在は年に1度、基本的には2次口述試験実施日から合格発表日の間に開いています。初回(2004年)の参加者は、たしか7名でした。「いつか、オフ会に100名くらいの人が集まったら楽しいだろうな」と話していましたね。その後、本当に100名が集まるオフ会を開催できたのですが、会場の手配や運営がとても大変だったので、現在は70名程度で開催しています。

オフ会の目的は、診断士受験生、中小企業診断士が集い、次の1年の抱負などを語り合い、相互に刺激し合ってもらうというものです。いろいろな方に集まってほしいと思っています。

「502教室」の運営目的が、受験生の交流によるモチベーション向上へと変わってきたことで、及川さんの学びの場であった「502教室」のような活気のある空間に、より近いものになっているのではないでしょうか。今後、「502教室」によって、受験生や中小企業診断士の輪はさらに広がっていくことでしょう。

(つづく)

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プロフィール・会社概要

及川 勝永(おいかわ かつなが)
1970年茨城県生まれ。大学卒業後、大手ゼネコンに入社、空港建設など大規模プロジェクトに携わる。転職先の外資系コンピュータメーカーでは、サービス部門のビジネスプロセスアナリストを経て、自社オンラインストアのシステム企画を担当。2004年中小企業診断士登録。翌年独立し、(株)エクセルウィルを設立。中小企業のコンサルティング、企業研修など幅広く活躍中。

会社名: 株式会社エクセルウィル
代表: 及川勝永
所在地: 茨城県守谷市松前台7-9-9
TEL/FAX: 0297-21-7222
E-mail: katsunaga.oikawa@excelwill.jp
ブログ: 診断士受験 502教室
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