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企業内診断士座談会 -診断士としてのもうひとつの活躍の仕方

司会:村橋 保春

【第1回】診断士として勤めている会社(1)

司会:村橋 保春
参加者:大津 武宮沢 勲原田 洋一

取材日:2009年2月2日

中小企業診断士の資格取得後、独立するのではなく、企業内で活躍する診断士の方も数多くおられます。今回は、小売業、商業施設開発業、コンサルティング業の企業で企業内診断士としてご活躍の皆さんにお集まりいただきました。企業内診断士としての活躍の様子など、いろいろとお伺いいたしました。

司会(村橋): 本日は何かとお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。今回は、企業内診断士として、どのようなご活躍をされているか、いろいろとお話をお聞かせいただけることと楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。
まずは、診断士資格を取ろうと考えたきっかけについてお伺いできますか。

診断士を目指したきっかけと今の仕事

原田さん

原田氏:原田といいます。

私は旧制度最後の平成13年に資格を取得しました。資格取得後、現在勤務しておりますコンサルティングファームに入りました。

勤務先では主に民間企業への経営コンサルティングを行う部署におります。コンサルティングの対象企業は、中小企業というよりは、大手、中堅企業が中心です。私の所属している部署は10名程度のメンバー構成で行なっておりますので、専門分野に特化するというより、メンバー相互に助け合って総力戦でコンサルティングを行なっているといった感じです。経営計画策定や戦略事業立案を中心に、組織診断や人事制度構築等を行っています。

大学卒業後はリサーチ会社に入社し都市交通関係の部署に配属されましたが、業務経験を重ねるうちに「やはり大学で学んだ経営やマーケティング関係の仕事をしたい」という思いが強くなりました。しかし、ただやりたいという気持ちだけでは、会社は異動させてくれませんので、見える形でアピールしようと考えていました。その頃仕事で知り合った人が「診断士になって会社(勤務先)を変えてやる」と熱く語っているのに刺激され、私も診断士を目指すことに決めました。

診断士の資格取得の勉強をしている間に一度転職し、資格取得後、当時の会社と業務提携関係にあった現在の会社との人材交流で「診断士の資格を持っている」ということで出向し、そのまま戻らずに籍を移し現在に至ります。

司会:診断士の資格を、着実にステップアップに活用されておられますね。

大津氏:大津です。

私も平成13年に資格取得しました。

資格自体は20代の頃から関心を持っていました。勤務先の先輩で診断士がいて、大いに刺激を受けました。30代の頃、勤務先が経営改善の時期を向かえ、経営陣に対していろいろと意見を言っていたら、経営管理のセクションに移されました。移ってみて、経営に関してしっかり勉強してこなかった自分を知ることとなりました。体系立てて経営を学ぶために診断士の勉強をし、資格を取ることができました。

勤務先は丹青社といいます。実は診断士の資格を取った後、小売に強く関心を持つようになり、BtoCの仕事をやりたいと考え、フードビジネスに転職しました。その後、エンターテイメント事業に関して私が一目おいている方から声掛けされて、ゲーム関連会社に再度転職しました。ほぼ6年近く丹青社を離れていたのですが、同社の常務の葬儀に参列した折、戻ってこないかと誘われ、再び丹青社に戻りました。勤務先では、少し出向していたといわれています。

司会:いろんな修行をされてきた感じですね。

大津氏:会社では、リテールクリエーションセンターという部門にいます。一昨年組織化されました。丹青社は店舗内装の設計施工を行なっています。設計施工を受けるためには、川上段階でのサポートを行ないます。例えば、マーケティング戦略立案、リーシングサポート、テナントレベルでのマーチャンダイジングなどです。これらの業務をこなすタレントは社内各部に散らばっていたものをプランニングセクターとしてひとつにまとめたのが今の部門です。

施工などのハード分野はコストの減少を強く求められます。しかししっかりしたプランニングやデザインはしっかりお金を払ってくれる時代になったと思います。今の部門はそうした考えに基づき設立し、展開しています。

司会:コンサルティングをはじめとする、ソフト部門に対してしっかりフィーを払ってくれる時代になったということですね。診断士にとって好ましい変化といえますね。

宮沢氏:宮沢です。

自己紹介の前に大津さんの話を受けて、まずお話します。

私は大津さんと同じ会社に勤務し、後輩に当たります。仕事上、中小企業から業務を受けることがあったのですが、確かにコンサルティングやソフトにお金を払ってもらえませんでした。例えば、デザイン料などは設計施工に含まれるものとして扱われました。

ただし、当時からしっかり事業を考えられている企業、伸びている企業はソフトにしっかりお金を掛けています。ハードにもお金をかけますが、ハードはコストとして徹底的に無駄を排除しています。

小売はデザインや店内導線などは、売上にものすごく影響します。そうしたことをきちんと相談できるコンサルタントを、伸びる経営者は本気で求めています

私の勤務先はお店、特にデザインにしっかりお金をかけています。名の通ったデザイナーにお願いをしています。取り扱いが宝飾などラグジュアリー系ですので、お客様の目が厳しい。一流をご存知のお客様には店舗のデザインにおいても質の良さが求められます。

本物と偽者の違いははっきりしますので、メリハリをつけてお金を使う。中途半端な取組がもっとも無駄になりますね。

中小企業が生き残るためには、こうしたお金の使い方が大事なのだと考えるようになりました。

司会:中小企業経営者、中小企業診断士の両方にとって、参考になる話ですね。

(つづく)