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【リアルでつかむ。経営キーワード】

取材・文:加藤 毅(中小企業診断士)松井 淳(中小企業診断士)

【第2回】CAD(キャド)

CADは、商品、機械、建築物などの設計にあたって、コンピュータで図面を作成するソフトウエアです。

CADとは?

CAD(Computer Aided Design)ソフトは、設計者が図面を作成するときに用います。過去には製図版を用いて図面が描かれていましたが、現在ではほとんどの設計者がCADを使うようになり、マウスで画面をクリックして線を引き、図面を描くようになっています。

CADで作成した図面上寸法や形状のデータは、図面としてやり取りするだけでなく、他のソフトに渡して強度解析に利用したり、CAMを通して工作機械にデータを渡して加工に利用したりすることもあります。

CADのあれこれ

CADには大きく分けて2通りあり、手書きと同様な三面図を描くための2次元CADと、製品や建築物をコンピュータ内で立体的に再現する3次元CADがあります。

また、図面の書き方や設計手順は、設計する対象物によって手順が大きく異なるため、CADも機械系、建築系、電気系など分野別に分かれています。

2次元CAD 2次元CAD
2次元CAD、建築系 3次元CAD、機械系

CAD活用のポイント

設計図は、顧客との間で完成物の仕様について確認したり、工場・工事現場の作業者に加工や建築の指示をするために利用されます。設計図の内容に不具合や間違いがあると、当然手戻りや不良品が発生します。

QCDの向上のためには、いかに早く仕様通りの正確な設計図を作成できるかがポイントです。そのために、早い段階から顧客や工場・工事現場とやり取りして、仕様の曖昧な部分や加工・建設上の問題点を事前に洗い出してもらうのが重要となります。

CADの利用者に聞いてみました

実際に、日々のお仕事でCADを使ってプリンターの設計をされているKさん(精密機械メーカーA社 機械設計部)にお話を伺いました。

「われわれの部門では、3次元メカCADを用いてプリンター機構部の設計を行っております。複数の設計者がネットワークで繋がれた互いの設計モデル(部品)を確認し合い、コンピュータの画面上で、1つの製品に仕上げていく作業を行っております。

1)設計工数の削減(近年、コンピュータの性能の向上とCADツールの改良により、設計の作業性が飛躍的に向上してきました)
2)仮想設計段階での性能検証(シミュレーション解析、設計者間の相互チェック)
3)工場、製造メーカーとの情報共有による部品製作工程(時間)の削減

このように、CADを単に早く絵を描くツールとして使うだけではなく、設計者間や、部門間、企業間、アプリケーション間のコミュニケーションツールとして活用することがポイントだと思います。

なお、われわれの部門では、数年前に2次元CADから3次元CADに移行しました。3次元CADになってから、ビジュアル的に直感でモデリングできるようになり、作業効率が向上しましたし、CADを初めて使う人にとっての敷居が低くなったように思います。

また、立体形状を正確に把握できるので3次元空間を有効に活用でき、製品のコンバクト設計に大きく貢献しています。

さらに、設計の間違い(干渉)が激減した経緯もあります。一度3次元CADを使用したら、2次元CADには戻れないですね。」