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新人中小企業診断士座談会―資格取得で人生の新しいステージへ

司会:福島 正人
参加者:穐本 仁 /  金井 啓 /  新木 啓弘 /  毛利 真希子

【第3回】中小企業診断士試験の学習法―私はこうして合格した(2)

1次試験直前期は「問題解きまくり」

司会:ここまでのところ話が少し2次試験よりになっていますので、1次試験の勉強法に焦点を当ててお聞きしたいと思います。新木さん、いかがでしょうか。

新木:1次は、過去問や模擬試験を中心に何回も解いたという感じですね。時間をあけて解くと同じ問題を間違っているのに気づきました。そこで、間違えたものだけを抜き出して書く、そういうノートをつくりました。

司会:自分の弱点の問題だけを集めてやっていたような感じですか。確かにそのほうが効率いいですもんね。金井さんは、1次独学とおっしゃっていましたけれど、どんな感じですか。

金井:まず、買ってきたテキストにマーカーを引いて、通読します。その後に過去問を含めた問題答練。テキストと同じ受験校の問題集と過去問を行い、間違えたところをテキストで復習します。この一連の流れを5月ごろまでに3回転行いました。6月、7月はアウトプットに集中しました。

司会:やはり直前期は、問題解きまくりですね。新木さんも問題解きまくりみたいな感じですかね。

新木:そうですね。

司会:わかりました。穐本さんは、1次は?

穐本:1年で受かりたかったので、ストレートコースというのを受講しました。1次の対策と2次の対策を並行してやっていくのです。ですからはじめは効率がいいように思ったのですけれど、いま思えば、知識がないのに2次向けの勉強をやるのはちょっと非効率だった。

開講してすぐ、2次対策講義の過去問で「期間山積」といった用語がわからずに行き詰まってしまったときに、これはやばいと思った記憶があるのです。ですからやはり金井さんのように、1次は1次で集中して、下を積んでから上に行くというのが、いま思えば正攻法だったのではないかと思います。

司会:たしかに、1次の基礎知識がないまま2次をやるのは、ちょっと非効率かもしれませんね。

新木:ただ、1次だけやっていると、ゴールが見えないではないですか。そういう意味では、自分は並行でもいいのかなというのはありましたね。時間はかかりましたけれどね(笑)。

司会:なるほど。毛利さんは、1次の勉強はどんな感じでしたか。

毛利真希子さん

毛利:1年目、2年目は、試験の本当に2週間か3週間前ぐらいから過去問を解きだすみたいな感じだったので、当然合格しませんでした。

3年目はテキストを読むだけではなくて、「経済学」と「情報システム」がすごく苦手だったのでその2科目は足切りに合わない程度に、先生が「このへんはポイントですよ」と言ったところをまずノートにまとめて、あとは、ゴールデンウィークぐらいからだと思うのですけれども、答練、過去問をひたすらやりました。問題集を何度も回してという感じでした。

司会:やはり5~7月ぐらいの直前期は、問題を解きまくるというのが大事なのでしょうか。皆さんのお話を聞いていると、そんな感じですね。

新木:あとは「中小企業施策」の暗記ですね。毎年ちょっと数字が変わるので、そのあたりに注意して。

司会:ああ、昔覚えたことが変わることもありますね。なるほど。

「財務」克服にはスピードも大切

司会:先ほど苦手科目の話がありましたが、「財務」について聞きましょう。新木さん、財務は大丈夫でしたか。

新木:財務はまったく何も知らなかった。なので、簿記の2級を受けました。1年待つのはちょっと長かったので。

司会:試験がうまくいかなかったあと、翌年受けるまでの間の時期ですね。

新木:はい、1年目のときです。関連資格を取ろうと思って、簿記の他にもビジネス法務の2級を受けました。モチベーションをつなげるという感じでした。

司会:わかりました。金井さんは、財務はいかがですか。

金井:やっぱり毎日やりましたね。

司会:仕事上はあまり関係なかったんですよね。

金井:関係なかったです。知識ゼロからはじめました。ただ、テキストが結構よくできていたので、得意でなくても何とかなりました。足切りにならないレベルまでは行けましたね。

司会:なるほど。穐本さん、財務は、仕事上、関係があったのですか。

穐本:ないですね。やはり会社が小さかったですし、商品の数が限られていたので、額は大きかったけれどもそんなにたいしたテクニックはいらなかったのです。でも、経営学部ですし学生時代に簿記の3級までは受かったので、それなりのお金の感覚はあった。

それでもやはり財務には苦労しましたし、1年目の受験のときに、試験時間中に頭の中が真っ白になった記憶があります。

解けるのも大事だけれど、スピードも必要ですよね。ですからなるべく早く解けるようにということで、2年目は、2冊の問題集を10回以上、繰り返しやりました。

新木:計算機が使えれば、だいぶ違うと思うのです。計算ができなくなっているんですよね。それで焦っちゃって。

穐本:そう、焦った。掛け算ができなくなって、しどろもどろ。自分の心臓が口から出てくる......。ただ、そういうメンタル的なものは、スピードを訓練することで克服できると思います。

司会:やはり訓練を積んでおかないと、本番で使えないというのはありますよね。

金井啓さん

金井:私もやばかったですね。去年の試験でしたけれど、訳がわからない。会社法が変わったためだと思いますが、いつもと若干、違うような感じで出題されていた。「やばい、これ」と思ってもう真っ白ですよね。しかも私の場合仕事を辞めていましたから一発で決めなければもう後がないという(笑)。幸い、いつもできている問題をちょこちょこと解いているうちに落ち着いてきましたが......。

司会:取れるところをしっかり取るということですね。 100点を取る必要はないわけですから。

穐本:私も1年目は、1問目から順番に解いていって、自爆してしまったんですよね。2年目は、できるものからやって時間をつくって、ある程度得点を確保してということができた。そのへんは慣れないと、頭でわかっていてもできないので訓練しておいたほうがよいでしょう。

司会:毛利さんは銀行出身だし、財務は得意だったでしょう。

毛利:銀行出身とか関係ないですよ。財務は全然得意ではなかったですね。ただ簿記は2級まで持っていたので、嫌いというほどではなかったです。でも簿記は出題範囲の一部にすぎません。私はファイナンスの分野が苦手で非常に苦労し、必死に勉強しました。

とくに4年目は、チームで「必ず毎日30分以上は財務を解くこと」という課題を設定して、それができなかった人がいたら全体でまた時間を増やすみたいな感じにしていましたので、毎日、財務をやっていました。

司会:毎日30分以上、財務をやるという、チームのルールだったのですか。厳しいですね(笑)。

(つづく)