経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

目指せ! 中小企業診断士

新人中小企業診断士座談会―資格取得で人生の新しいステージへ

司会:福島 正人
参加者:穐本 仁 /  金井 啓 /  新木 啓弘 /  毛利 真希子

【第2回】中小企業診断士試験の学習法―私はこうして合格した(1)

通学か独学か?

司会:それでは、受験生時代の話につなげていきましょう。新木さんは、どんな感じで勉強されたのですか。

新木:私は朝2時間、会社に行く前にやりました。いわゆる朝型。早く寝て早く起きてという感じです。あと通勤が片道1時間かかるのですけれど、下りでずっと座れたので、往復で2時間、動く書斎という感じになっていたのもラッキーでした。そういうかたちで覚悟してやりました。

司会:受験校には通われましたか。

新木:そうですね。1年目は通いました。2年目以降は通わずに1年目の教材を利用して、復習中心に独学でやりました。

司会:わかりました。金井さんはいかがですか。

穐本・毛利さん

金井:1次試験は独学でした。参考にしたテキストは大手受験校の市販版のものです。テキストを暗記して受かりました。2次試験はさすがに一人では埒があかないと思ったので、同じ受験校の直前2次対策講座に参加しました。

司会:1次は独学でいけるというのは、何か事前に情報があったのですか。

金井:受験校の説明会で聞いた話や、過去の試験問題から「これは能書きより暗記だろう」と思ったのです。「テキストを覚えてしまえばいけるだろう」と。

司会:それは独学でいく自信があったからでしょうか。

金井:時間があったのと、あとお金がなかったから(笑)。そういう選択をせざるを得ませんでした。

司会:なるほど。すごいな。では1次は市販のテキストを一生懸命やっていた。

金井:そうですね。1日のスケジュールを明確に立ててやっていました。エクセルで計画と実績が一目でわかるようなスケジュール表を組んで、勉強するようなかたちです。

司会:ちなみにトータルでどのぐらいになったのでしょうか。

金井:約10ヵ月で1,500時間ぐらいです。

司会:10ヵ月、1,500時間。すごいな。

金井:必死でしたね。

司会:すごい。10ヵ月で1,500時間という人はなかなかいない。精神力がすばらしいですよね。それでは穐本さんに聞きましょう。

穐本:私はもう自分に集中力がないことをわかっているので、素直に学校に行きました(笑)。ちょっと前後しますけれども私も仕事が忙しくなってきたので、1回仕事を辞めたのです。それで資格の勉強をしようということで、受験校に行きつつイオン系のスーパーの嘱託ということで週4日働きながら、週3日勉強しようというスタイルで始めました。水曜日と土日のどちらかが学校、もう1日は自分で時間を取ってやるというかたちです。

学習時間よりも集中力が大事

穐本:先ほどトータルでの学習時間の話が出ましたけれども、当時、私もスケジュールをするのに月100時間を目安に割り振って手帳につけて、勉強していました。

司会:そうですか。「合格するためには年間の学習時間が最低1,000時間必要」というような話は、皆さんよく聞くのでしょうか。

金井:本にも出ていますし、受験校の説明会などでも言いますね。

司会:受験校で言っていましたか。なるほど。それは実感としてどうでしょう。毛利さん、いかがですか。

毛利:そうですね。時間も大事ですけれど、時間よりいかに集中して勉強するかというのが、結局受かってみて感じたことです。私は4年かかってしまったのですけれど、はじめの2年はただ漠然と勉強していました。3年目は、「2次はちょっともう無理そうだから、1次は受かりたい」と思ってひたすら1次に集中しました。それこそ新木さんのように朝型に変えて、早朝起きて1時間半ぐらい勉強して会社に行くという感じで1次を勉強しました。

司会:勉強も必要だけれど、1,000時間にこだわる必要はなくて、やはり集中して勉強することが大事という感じでしょうか。毛利さん、勉強法についてはいかがですか。

グループ学習の効果は絶大!

毛利:私はモチベーションを保つためにもずっと受験校に通っていたのですけれども、2次対策は先生のアドバイスで、グループディスカッションをするチームをつくってやりました。2次だけに集中する10人ぐらいのチームで、毎週土曜日、授業が終わった後に午後6時から10時ぐらいまで必ずディスカッションをするのです。

また、直前には1泊2日で合宿もしました。「組織」、「マーケティング」、「生産」、「財務」の4科目の問題を、普通に試験時間と同じ時間で解くように時間を計って朝からやって、夜はそれについてのディスカッション。そのあとは息抜きも含めて軽くお酒を飲んで皆でワイワイと楽しむみたいな感じでした。

司会:その2次に合格した最後の年は相当勉強したという感じですよね。

毛利:はい。4年目は3年目同様本当に勉強しました。

司会:このチームでよかったのはどういうことなんだろう。ディスカッションがよかったんでしょうか。

毛利:そうだと思いますね。

司会:どんな感じでディスカッションするのですか。

毛利:どうやってこの問題に取り組んだかみたいなところから始まって、この問題に対してなぜそういう答えを出したのか、それぞれ言い合うみたいな感じです。ただ、「それは違うんじゃない」みたいな話はあまりしません。話をしている中で、自分には何が足りなかったのだろうとかそういったことを復習できる。また、みんなの答案をコピーして全員で持っているので、そのときに点数の良かった人の答案を見て、こういうふうに書けばいいんだなとか、お互いに刺激し合えたのがよかったのではないかとは思います。

司会:他の人のいいところを真似できると。

毛利:そうですね。自分ひとりの答案と受験校の模範解答だけだと、何が足りなくて点が取れないのかわかりづらいと思うのです。受験校の解答はすごすぎるというか、綺麗で完璧な解答というのでしょうか。それに対して同じ受験仲間が出したものは、「限られた80分という時間で、こういうふうに考えればこういうふうに解答が考えられるのか」とか、より具体的に参考にできたのではないかと思います。

司会:模範解答を見るよりも、仲間の解答のほうが勉強になるという部分もあるわけですね。他の方はどう思われますか。

穐本:私も同感です。2年目になり、事例を多く解こうということで以前解いた問題をもう1回、解いてみたことがありました。答えを見比べたら、同じことが書いてある(笑)。これでは進歩しない。そういうときに、いろいろな人の意見、見方で自分を修正できる機会があるというのが、すごく効率的だと思うのです。

私はそのときにやはり、一人ではまずいと思いました。同じことが書いてあるんですよ(笑)。

司会:それはショックですよね。

穐本:ショックだったし、びっくりしました(笑)。1年たっても同じことを考えていた。

司会:ある意味すごいですね。なるほど。新木さんは2次試験はどうされたのですか。

新木:私は一人でやっていました。ただ、解答を見比べるということは重要だと思っていましたので、本試験の過去問を中心にしました。各受験校が模範解答を出しているので、3つ、4つを比べるかたちでギャップを見ていくことができる。

やはり1つの学校の1つの模範解答だけだと、本当にこれでいいのかどうかがわかりづらい。各社それぞれの答えから、自分にはこれが合っている、というのを選びながら、何回も何回も繰り返し解いていくのです。そうすると、じわじわっと、よさが伝わってくる。深く考えられた問題だなと思えてきます。

司会:確かに本試験の問題はよくできていますよね。他の方もやはり過去問は解きましたか。

毛利:はい。2回か3回はやりました。

(つづく)