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中小企業診断士を知るやさしい入口

文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

『ストーリーで読む 診断士ギョーカイ用語辞典150』を読む

実務補習の受講生が資格取得後の活動を考えるヒントにする

本書は、ありそうでなかった中小企業診断士の業界をストーリー形式で紹介していく業界入門書です。タイトルに『用語辞典』とつけられているだけに、用語解説が主体ではありますが、ストーリーがあることで入りやすくなっています。筆者は若手で活躍中の中小企業診断士3名。試験に合格してから、独立診断士として活動フィールドを広げていく過程で、うまくいく例とうまくいかない例が短いストーリーの中にちりばめられています。中小企業診断士であれば「あるある」とうなずける話が満載で、それだけリアルな中小企業診断士像が見えてきます。「中小企業診断士ってどんな資格だろうか」と疑問に思われた方が読んで、その実像を知る早道になります。資格取得直後の中小企業診断士が、これからどのように活動していくかのヒントになります。ただし、中小企業診断士の活動フィールドは大変に幅広く、本書のページ数では語りきれないくらいあります。だからこそ『入門書』なのです。

小企業診断士が資格取得の原点に戻る

企業内診断士であれ、独立診断士であれ、それぞれが資格取得にあたっての動機や志を持っていたはずです。「会社内で資格を生かせるポジションにない」「診断協会の対応やサポートが悪い」など不満を聞くことも多いのですが、それは当面の忙しさにかまけて、「志」を忘れてしまった姿だと思うのです。研修講師や企業支援など、人の人生にかかわっていく資格・仕事であるからこそ、自分自身の「志」が大切です。本書は『中小企業診断士、初めて物語』とも言い換えられますので、自身が資格を取得した当初に思いを馳せて「資格取得の原点に戻る」意味で本書を活用することができます。「一緒に汗をかかない」と思われている理由を、本書のストーリーに重ね合わせて考えてみるのも一興です。

支援者を探している人が信頼できる中小企業診断士を見抜く道しるべとする

独立診断士としての視点で見ると、ところどころに辛口で刺される部分があります。同業者から、顧客から、信頼される中小企業診断士になっているかどうか、胸に手をあてて考えたいところです。反面、支援者として中小企業診断士に頼もうとしている人が、信頼できるコンサルタントか見抜くヒントに使えます。質問に折り込むと、専門家としての姿勢や知識が透けて見えそうな用語がいくつかあります。

中小企業診断士の資格は「米粒」ではない

確かに稼げない中小企業診断士を皮肉る言葉として「米粒」のたとえがあります。用語として載せざるを得ないことはわかりますが、できれば忘れ去られて欲しいフレーズなので、書籍という媒体に掲載されてしまったのは残念です。現時点で稼げているかどうかは別にして、中小企業診断士の資格は「志」の高い人が取得するものです。すべては本人の「姿勢」と「行動」次第だと思うのです。

『ストーリーで読む 診断士ギョーカイ用語辞典150』

『ストーリーで読む 診断士ギョーカイ用語辞典150』

福島正人、黒川 如、木伏源太[著]
四六判・150ページ
定価:1,890円(税込)
株式会社同友館刊 http://www.doyukan.co.jp/store/item_045844.html