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第二の人生を成功させたいあなたは必読

文:新木 啓弘(中小企業診断士)

『プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか』

第二の人生のために

「労働者の平均寿命と労働寿命が急速に伸びる一方、雇用主たる組織の平均寿命が短くなっている。雇用主よりも長生きすることを念頭におくと、第二の人生のために、新しいキャリア、新しいアイデンティティ、新しい環境の用意をしておかなければならない。」

本書はそんなはじまり方をしています。突然、第二の人生に突入するかもしれないし、定年まで勤めたとしても、第二の人生が待ち構えています。早いか遅いかの違いはありますが、誰もが、必ず第二の人生を迎えるのです。

何によって知られたいか

企業経営におけるビジョンと同じで、個人においてもビジョンが大切です。何によって知られたいかを常に自問しましょう。それが個人におけるビジョンになると思います。答えることができますか? 本書では、「その問に対する答えは、成長に伴って変わっていかなければならない。また、本当に知られるに値することは、人を素晴らしい人に変えることである」と示されています。その域まで到達したいものです。何によって知られたいかを自問すること。それが何よりもスタートです。

自らの強みを知り、仕方を考えよう

自らの強みを知る方法として、フィードバック分析が紹介されています。何かをすることに決めたならば、何を期待するのかをただちに書きとめ、後にその期待と実績を照合するというものです。

また、仕事の仕方についても考えておくべきです。人と組んだ方がいいのか、ひとりのほうがいいのか。仕事の環境として、緊張感や不安があったほうがいいのか、安定した環境のほうがいいのか。大きな組織で歯車として働いたほうがいいのか、小さな組織のほうがいいのか。決して不得意な仕方で仕事を行ってはいけません。

教えよう・移ろう・現場に出よう

ビジョンが明確になり、強みを知り仕方が決まれば、あとは実行です。

「教えよう」:人は教えているときに一番学んでいるのです。理解しているつもりでいても、いざ説明をしようとするとうまく出来ないという経験は誰もがお持ちかと思います。学ぶと同時に教えられるようになることです。

「移ろう」:自らがところを得ていないとき、あるいは組織が腐っているときはさっさと移りましょう。そこに安住してしまうと自らが二流の存在になってしまいます。自らに刺激を与えるうえでも、ある種の変化が必要です。

「現場に出よう」:当然、現場重視です。現場を知らずして前には進めません。

以上のことが、成長のプロセスを維持していくための強力な手法としてあげられています。

最後に、第二の人生を成功させるためには1つだけ条件があります。それは、「かなり前から助走しなければならない」ということです。今すぐ準備をはじめましょう。

本書は、1人ひとりがどう成果をあげて貢献し、自己実現していくかということを目的に、著者の膨大な著作の中から1冊の本に寄せ集めたものです。ベストアルバムのようなものなので、著者を知るための入門書としても適しています。姉妹書の『チェンジリーダーの条件』『イノベーションの条件』『テクノロジストの条件』も合わせて活用されてみることをお勧めします。

『プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか』

『プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか』

P.F.ドラッカー[著]/上田惇生[編訳]
四六判上製・288ページ
定価:1,890円(税込)
ダイヤモンド社 http://www.diamond.co.jp