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データ分析の積み重ねが「まちゼミ」を深める――自転車コーキ屋 濱中 康輝さん

取材・文:【第1回】大樂 正孝(中小企業診断士)・【第2回】丸田 良廣(中小企業診断士)

【第2回】つなぐ「まちゼミ」は、まずやってみる

2018年5月22日更新(取材日:2018年1月29日)

青梅商店街で開催される「まちゼミ」において、中心的存在として活動されている自転車コーキ屋の濱中康輝さんにお話を伺う第2回。今回は、「まちゼミ」がもたらした商店街の変化と中小企業診断士への期待についてお話しいただきました。

「まちゼミ」がお店と地域をつなぐ

―「まちゼミ」の開催によって、商店街に変化はありましたか。

お客様を通して、お店同士に連携が生まれてきます。普通は、事業者同士の仲が良いといっても表面的な付き合いで、実はその人自身やお店のことはまったく知らないことが多いのです。しかし、「まちゼミ」に取り組んでいる私たちの仲間は、飲みに行ったり近況報告会を開いたりと仲良くしています。
「まちゼミ」のシステムがよくできているのは、お客様からお金をいただかないことを徹底していることです。どの「まちゼミ」もそうですので、初めてのお客様にも警戒せずに来ていただけて、使っていただきやすいアイコンになると思います。「まちゼミ」の最も良い点ですね。

―「まちゼミ」を開催している他の商店街とは、つながりがあるのでしょうか。

「まちゼミ」のキーワードでお店を検索し、見つけたお店に対してFacebookなどのSNSを利用して、「『まちゼミ』のネタを見たのですが」とメッセージを送り、コンタクトを取ります。そして、実際に会いに行って信頼関係を築いてから、「実は…」と情報交換をします。逆に、他地域の店主から、「青梅の『まちゼミ』ってどうなの?」と聞かれることもありますよ。
飯能(埼玉県)、八王子、府中地域の「まちゼミ」関係者とは、よく情報交換をしています。たとえば、「青梅にはいま、このような問題点があるのですが、飯能さんではどうですか?」と尋ねると、「それなら、この方法で解決したよ」と答えていただけるなど、良い関係を築けています。

「まちゼミ」は自分たちで漕いで進化させる

―青梅商店街の「まちゼミ」に関する新しい取組みを教えてください。

これまでは、商工会議所がチラシ配りやデザインの企画などをすべて主導していましたが、前々回くらいから、参加店中心で構成する実行委員会を徐々に機能させ始め、前回開催からは本格的に発足させました。
実行委員会では、商工会議所とともに慎重に協議を重ね、「新しく参加したお店に『NEW』とアイコンをつけて目立たせよう」、「子どもが対象の場合は、『子ども』というマークをつけよう」といった提案を出しています。
このように、「どうせ商工会議所がやってくれるでしょ」という考えから、「自発的な取組みをしよう」という動きに移行しつつあります。

―今後、「まちゼミ」はどのように進化していくのでしょうか。

単に商工会議所が作ってきたものを続ける、つぶすということではなく、商店街として自発的に動かなければ発展はありません。「まちゼミ」というシステムはよくできていますので、いまはこれを続けていきたいという考えです。そして、参加するお店の範囲を広げるよりも、商店街としてつながりを深めていくことが、今後の進化につながるのではないかと考えています。

さまざまなエピソードを気さくに話してくださった濱中氏。お店の雰囲気も入りやすい

さまざまなエピソードを気さくに話してくださった濱中氏。お店の雰囲気も入りやすい

中小企業診断士は「まちゼミ」をつなぐ存在になれる

―中小企業診断士には、どのようなことを期待されていますか。

中小企業診断士の方には、創業支援をしてもらえたり、個人事業者でも経営診断を受けたりできることを、もっと広く知らせてほしいですね。
私は、創業塾を受講した際に中小企業診断士の方と知り合い、さまざまな相談をしていますが、サポートを受けられることを知らない起業準備者がかなり多くいます。創業セミナーで支援制度を広めるなど、事業者をサポートする制度や取組みをいま以上にアピールしてほしいですね。
これまで「まちゼミ」で中小企業診断士の方とかかわったことはありませんが、各個店の経営診断をする際のプラスアルファとして、「『まちゼミ』とはこういうものです」といった情報提供をしてもらえると、店主は助かると思います。
また、個店間で情報交換をする際に、他地域のお店には出せる情報でも、同地域内では商売敵になってしまうため、情報交換が難しいことがあります。その際に、信頼を置ける立ち位置で、中小企業診断士の方や商工会議所など「公」の立場の方々がいてくれると良いですね。

(おわり)

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プロフィール

濱中 康輝(はまなか こうき)
東京都青梅市出身。東京都青梅市の「自転車コーキ屋」代表で、東京サイクルデザイン専門学校兼任講師も務める。愛車はSPECIALIZED/S-works STAMJUMPER-FSR。自転車以外の趣味は、写真・釣り・グラス集め・鞄集め。
【ホームページ】http://kokibikeshop.web.fc2.com/
【公式ブログ】http://kokibikeshop.blog92.fc2.com/