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現代版忍びのすゝめ 野人流忍術主宰・甚川浩志さん

取材・文:海老原 雅人(中小企業診断士)仲村 健太(中小企業診断士)

【第1回】“忍者”誕生の秘話

取材日:2016年1月18日

2015年の訪日外客数約2,000万人という過去最高のインバウンド需要の盛り上がりや、「和食」のユネスコ無形文化遺産登録で、世界から日本文化への関心が一段と高くなっています。
その中で、日本文化を広げる活動をしている野人流忍術主宰・甚川浩志さんに、第1回目は「忍者」として活動を開始された経緯を中心にお話をうかがいました。

「きょうからお前は忍者だ!」

―本日も忍者の格好ですが、最初から忍者をされていたのでしょうか。

最初から忍者だったわけではないのです。元々は自動車メーカーでサラリーマンをやっていました。忍者になるきっかけは、法人向けの営業部門にいたときでした。営業とはいっても、業務内容は取引先との関係づくりで、ビジネスに役立てることは何でもやっていました。

その中で、新規事業のお手伝いをすることがあり、「異業種から参入する際の障壁は何か」、「マーケティングはどうか」とリサーチをしました。リサーチ畑の頼まれごと・相談が多かった経験があって、リサーチのプロになろうと思いました。
ある日、新聞広告にあったリサーチ会社の募集を見て、転職しました。そして、その会社に入って初日に「今日からお前は忍者だ!」と言われたのが忍者の始まりです。

―なぜ、リサーチ会社で忍者なのですか。

忍者の仕事は3つあります。諜報活動、防諜活動、調略活動です。その仕事は現代でいうと、諜報活動がリサーチ会社、防諜活動はセキュリティ会社、調略活動はコンサルタント会社です。リサーチ会社はまさしく忍者の業務の1つなのです。リサーチ会社では情報収集・分析について学んでいましたが、その会社が倒産。その後、事業会社での新規事業開発担当を経て独立しました。

実はこの「事業会社」というのが、誰もが認める現在でいうところの「超ブラック企業」でして、この「倒産」や「事業会社」の話を始めてしまうと、本題から反れてしまうので、それはまたの機会に...。

忍者姿で登場の甚川さん
忍者姿で登場の甚川さん

世の中の変動から目覚めたマネジメントの本質

―独立してすぐに野人流忍術を始められたのですか。

独立してすぐは、リサーチ会社の延長の仕事やそのほかに企業向けのリスクマネジメント研修をやったりもしました。転機となったのはリーマンショックと東日本大震災です。この2つの事柄で世の中の動きが変わると感じました。

金融資本主義が崩壊するな、とか、国家の概念すら揺らいでくるなという感覚で、これまでのようなルールや組織を作ってPDCAを回すといったやり方では通用しなくなると直感しました。そこで、これまでのマネジメントを超える「脱、マネジメント」を目指して、都心から東京の西の端に位置する山里に移り住み、忍者になろうと思いました。

―これからのマネジメントの本質と忍者が重なったということでしょうか。

そうです。便利なものがないアウトドアの自然環境で、複数の人とミッションを遂行してみる、そして自然発生的なリーダーシップや意思決定で問題に対応していく。このほうが、いまのマネジメントの本質に近いのです。特に、昨日のことが今日にはひっくり返っている予測不可能な現代の環境でやっていくにはマッチしているのです。

うちの忍術体験に来るのは外国人も多く、それも観光ではなく学びに来るんです。たとえばアラブの王族やシンガポールの金融業界のエリート層など、いまの世界を動かしている人たちが来ることもあります。

あきる野市の里山に位置する野人流
あきる野市の里山に位置する野人流

日本文化がマネジメントの本質に!?

―彼らが学びに来る目的は何なのでしょうか。

彼らがなぜそれほどまでに日本文化を勉強するのか。彼らに共通するのは「不安で仕方ない」という思いです。いまの幸せに安心しているわけじゃないのですね。彼らはいまの世の中が崩れていくことが不安で、ほかに世界の次のスタンダードがないかと日本の文化を真剣に学びに来ているのです。

―話が大きくなってきましたが、中小企業診断士としてかかわれる分野はあるのでしょうか。

おおいにあると思います。前述のように世の中の仕組みの根幹が揺れているわけですが、これが全部変わると世の中が完全におかしくなってしまいます。そこである原則がずっと動いていて、このことをよく知っているのが中小企業診断士だと思いますよ。そこも後ほどお話しできればと思います。

(つづく)

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