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住んでいる人、働いている人、さまざまな年代、「みんなの下北沢」/しもきた商店街振興組合

取材・文:伊藤 隆光(中小企業診断士)小泉 岳利(中小企業診断士)

【第3回】下北沢にヨットイデ!

取材日:2015年12月12日

最終回である今回は、しもきた商店街振興組合の皆様に、ビール事業についてのお話を伺います。

ビール事業の取組み

―ビール事業を行うきっかけはどのようなことだったのでしょうか。

柏 株式会社ハッスルしもきたを立ち上げて何かプロダクツを作りたいということと、下北沢にはいわゆるご当地ものがなかったので、この機会に何か作りたいという話をしている時に、実行委員の1人が笹塚ビールという商品を目にしたのがきっかけです。

笹塚ビールは酒販店が中心になっているそうなのですが、下北沢は商店街としてやってみようと思いました。下北沢のプロジェクトではコンセプトを、住んでいる人、働いている人、さまざまな年代、「みんなの下北沢」というものに設定しています。
ビールは乾杯の時に飲まれ、大衆性があるお酒であることも選んだ理由の1つです。そういう観点からも我々が選んだビールは、ビールが苦手な人でも飲みやすい味になっています。

―ビール事業は大変なイメージがありますが、外部の協力者はいるのでしょうか。

辻 実は中心になっている3人のメンバーは全員お酒が飲めないのですよ。ビールを作ることは決まったものの、何を飲んでも「う~ん」という状況でした。そこで、商店街の顧問を依頼している中小企業診断士の先生に協力をお願いしました。製造に関しては、さまざまなビール工場を回って下北沢の沿線にある企業に製造を委託することになりました。

現時点では、ビール工場から提案があったビールの中から2種類を選んで商品化する予定ですが、ゆくゆくはオリジナルのビールをオーダーすることを考えています。そうした時に小ロットで対応してもらえるという点が今回のビールの製造委託を決めた一番の理由でした。

―「デザインを通してワクワクした街づくり」という考え方はビール事業でも同じでしょうか。

小清水 そうですね。実はビールのラベルデザインやネーミングは下北沢大学のカリキュラムの一環としてバンタンデザイン研究所の学生に作成を依頼し、集まった12種類の作品の中からデザインを選定しました。選ばれた作品は「Yottoide(ヨットイデ)」です。ネーミングは下北沢に「寄っといで」と「酔っといで」がかかっています。

デザインは、バンタンデザイン研究所の学生が下北沢の町を訪れ、実際に感じた空気感をもとに作成してくれました。私たちも審査というよりも一緒に授業に参加させてもらっている感じです。 その成果なのか、私たちもデザインに対する目が肥えてきて、以前よりも下北沢のコンセプトに合ったものを選べるようになりました。ラベルのデザインは猫がモチーフになっているのですが、ゆくゆくは「金ネコをちょうだい」といった呼び名でオーダーされるくらいに愛される商品になったらよいなと思っています。

―商店街の顧問の中小企業診断士がいると伺ったのですが。

柏 今の顧問の先生にお会いできて本当によかったと思っています。本来は指名ができるかどうかはわかりませんが、顧問の先生をこちらから単独で指名しています。今回のビール事業でも、ご自身の人脈でさまざまな業者の方を紹介していただき、ゼロからスタートして一緒に作り上げていただきました。

中小企業診断士としての専門的な知識はもちろんですが、普段のお付き合いの中でも常にフレッシュな情報を提供してくださいます。私たちのリクエストにも柔軟に対応してくださるのは本当にありがたいです。

取材当日は気仙フェアで賑わう商店街(左から小清水さん、柏さん、辻さん)
取材当日は気仙フェアで賑わう商店街(左から小清水さん、柏さん、辻さん)

―最後に中小企業診断士にどのような役割を期待しますか。

インターネットや書籍で調べただけの限られた情報では、実際の現状と乖離した分析や提案も起こり得ると思います。どの商店街にもあてはまるような提案ではなく、自分自身の目で見て肌で感じた情報を活用したプラスアルファの提案をしてほしいと思っています。また、計画を作るだけではなく二人三脚になって実行段階までサポートしてくれるスタイルだとありがたいです。

(おわり)

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