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お菓子教室&食育コミュニティ キッチンスタジオ「横浜ミサリングファクトリー」代表・松本美佐さん

取材・文:平井 彩子(中小企業診断士)

【第2回】女性の経済的自立のために、自ら支援者の役割へ

取材日:2015年5月25日

第2回は、松本さんの活躍の場の広がりと、その行動力の源泉ともいえる活動のテーマについてお話を伺いました。

開業して8年、現在の状況

-売上は順調に伸びているそうですね。

単価を上げたときに生徒数は減りましたが、全体の売上は上がってきていますね。大人と子供の教室が両方あるというのはバランスが良くて、子供があまり来ない時期には大人が来たり、大人があまり来ない時期には子供が来たりとか。波がどう来るのかは、いまだにわからないのですが、バランスを保っていますね。

-でも、最初のうちは波に振り回されたりしませんでしたか。

たしかに最初の頃は、うちのホームページがだめなのか、発信の仕方が悪いのか、文章をたくさん書いて発信した方がいいのかなど、あれこれ悩みました。しかし、それはあまり関係なさそうだと思い、無駄なエネルギーを使うので悩むのはやめました。淡々とやっていれば来る時は来ると。そこで焦りがなくなりました。
でも、あの時期には必要な悩みだったのだと思います。その経験があっての今ですからね。

-自分で乗り越えないといけないのですよね。

そう思います。

“10年残る書籍”の作成

-書籍を3巻も出されましたね。

2013年の秋に書籍出版の話が来ました。編集プロダクションの方が子供のお菓子作りの本を出したいと調べていると、どこの切り口で探してもミサリングファクトリーが出てきたのだそうです。これまでの実績を見て、ここしかないということでのオファーでした。

松本さんが出版した3冊の書籍
松本さんが出版した3冊の書籍

-でも、通常業務をしながら書籍の作成は大変だったでしょう。

本当に大変でした。でも、生徒さんたちが喜んで手伝ってくださって、とてもいい本が出せたのでよかったです。学校図書として10年使える本を作りたいというコンセプトでしたが、長く残るいい本になりました。
スタンダードなレシピが掲載されていますから、見開きで置いておけて、見ながら作るのに便利で実にいいのです。大人にも使える内容ですし、本当に10年もつものになると思います。

女性の経済的自立のために

-活動範囲がどんどん広がっていますね。

動いていると、結果的に広がっていったという感じです。自分が何を狙っているかというと、自身がシングルマザーで大変な思いをしてきましたので、「女性の経済的自立」がテーマなのです。才能ある人が会社を立ち上げて...というのは、一部の少数の人の話ですよね。そうではなくて、本当に普通の人が食べていけるくらいに稼ぐためには、自分のような起業の仕方も1つの選択肢だと思いますので、そういうことに興味がある人のお手伝いができればいいなと思っています。


そのテーマがありましたので、起業当初から教室開業スクールをやりたいと思っていたのです。ある程度自分に実績ができないと意味がありません。今はその土壌が出来てきましたので、少しずつ開催してブラッシュアップしているところです。

-開業スクールではどのようなことを教えているのでしょうか。

最近は結構研ぎ澄まされてきましたね。結局、開業できる人は何も知らなくても出来ちゃうのですよ。ただ最初の一歩がとっても勇気がいるところ。だから、そこを「大丈夫だよ」って背中をポンと押してあげる人が必要なのだと思います。ですから、私の開業スクールでは、基本的なポイントを伝えるようにしています。

-そのポイントというのは、ご自分が苦労したことがもとになっているのですか。

はい。広告宣伝はどうしたらいいかとか、そういうところですね。たとえば細かい話ですが、レッスンの日程をどう組むかって、同じレッスンだったらまとめたほうがいいとか、週に1回ずつ4週にわたってやろうと思っているなら1週にまとめて全部やったほうがいいとかですね。

-それは材料調達の問題ですか。

はい、効率の問題です。こういう話って言われれば「なるほど」となりますが、意外とやってみないとわからないことなのですよね。でも、誰か経験しているならその人に聞けばいい。経験しなくても、最初から知っておけば無駄な手間暇かけなくて済むようなことは教えたいですね。

-軽い気持ちで来られる方もいらっしゃるのでは。

金額が安いからスクールに来るのは、開業しない人がほとんどですので、本当にやろうと思っている人だけ相手にするために単価を上げています。それでもやらない人はもちろんやりませんが、本当に自分ができるのか、本当に開業したいのか、なぜ開業したいのかという漠然とした思いを整理してあげることで、スッキリしてもらっています。それによって気持ちが固まり、背中が押されるのでしょうね。

話を聞いてくれる存在としての中小企業診断士

-松本さんも、中小企業診断士の方に話を聞いてもらっていましたしね。

皆、話を聞いてほしいのですよ。私もこれまで、中小企業診断士の方々に色々聞いてもらって、話をする中で頭の中をまとめてきました。セミナーや研修等で情報をもらえるのはいいのですが、一人ひとり考え方も状況も違いますから、本人の特性や状況に合わせて、「あなたはこういうところがすごく良いと思うし、考えているアイデアの中ではそこを強みにするといいのじゃない?」などと、個別に言ってもらえたほうがいいのです。
基本的な情報はセミナーで聞いてくればいいと教室開業スクールでは話しています。せっかく開業しようとスクールに来て、仲間がいるのだから、私を含めて皆で意見を共有し、その人に合った形での開業を目指してもらっています。

(つづく)

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