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診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

専修大学商学部教授・渡辺達朗さん

取材・文:川名 麻衣(中小企業診断士) 山田 晃裕(中小企業診断士)

【第3回】中小企業診断士とともに「四方よし」を実現する

取材日:2014年12月3日、2015年1月30日

第3回目は、ゼミ活動の一環である「長瀞桜燻製プロジェクト」の活動や、大学ゼミと中小企業診断士とのかかわりについて、渡辺先生にお話を伺いました。

地域支援は外部発信と内部発信の両輪で回していく

― 長瀞桜燻製プロジェクトに携わったきっかけを教えてください。

長瀞桜燻製プロジェクトにて
長瀞桜燻製プロジェクトにて

川崎市の区役所通り登栄会商店街振興組合のプロジェクトで、一緒に活動させていただいた中小企業診断士の方からお話をいただきました。その方は、2010年から長瀞町商工会で燻製プロジェクトの専門家として支援されています。

長瀞町は桜の名所であり、その間伐材の有効活用と長瀞町の特産品を作ろうということで、鮎の桜燻製ができ上がりました。昨今、長瀞町は若い観光客が増えていることもあり、「学生の視点で今後の商品とサービスの活性化につながる提案をしてほしい」と打診がありました。

お話をいただいたときは、率直に面白そうなプロジェクトだと思いました。それまでは、近場の私鉄沿線の商店街との活動を行ってきましたが、観光地という遠く離れた場所を舞台に、ゼミ生をこれまでとは違った世界に触れさせられる点に魅力を感じました。

― ゼミ生の提案を聞いた長瀞町商工会の方からは、「地域や地元の視点を持った素晴らしい内容だった」と感心の声が上がっていましたが、今回の活動のポイントはどこにありますか。

地域支援は、観光客という外部への発信はもちろんですが、地元という内部の方たちに発信することも非常に大切で、両輪で回していく必要があると考えます。その観点をゼミ生にも説き、チームに分かれてプレゼンテーション提案をさせていただきました。

ゼミ生によるプレゼン
ゼミ生によるプレゼン

またゼミ生には、流通や販売促進の全体像や流れをつかんでほしいとも思いました。今回の提案は、決して派手さはなく、細部にわたる具体的な提案でもなかったかもしれませんが、現実的な提案ができたと思います。

私は、「売り手」、「買い手」、「世間」の「三方よし」だけではなく、そこに学生も加えた「四方よし」で考えます。この活動を通して、学生たちは非常によい勉強ができました。これで終わりではなく、次の一歩につなげてほしいです。今回提案させていただいたことが1つでも実現すると、嬉しく思いますね。

中小企業診断士は学生の手本であり続けてほしい

― 中小企業診断士とともに活動してみて、いかがでしたか。

地域の方と学生の間に立ち、円滑に物事を進められているところは、非常に助かっています。学生との関係もとても良いですね。中小企業診断士の方は、たくさんのことを経験され、知識を持ち、人を指導するためのリーダーシップについても理解されていますので、会議のファシリテーションやコミュニケーションについて私自身も学ぶことが多々あります。ゼミ生も、そういった姿を見て、人との距離の縮め方や会議を円滑に進める方法を学んでいます。

― 中小企業診断士に期待するのはどのようなことでしょうか。

学生に対しては、勉強をし続けることは大事だと伝えてほしいですね。中小企業診断士の方は、クライアントの笑顔のために、常に勉強をするということを実践されている、学生にとってお手本になる存在だと思います。学生時代はもちろん、社会に出てからも学ぶことが、自身の人生を豊かにし、より充実させてくれるということを説いてほしいです。

また中小企業診断士の方は、コンサルティング業務という、資格があってもなくてもできてしまう厳しい世界で活動されています。専門性を持ちながら、信頼性を築く、全人格で勝負をするということが求められているのではないでしょうか。

クライアントは、中小企業診断士という、いわば品質保証から安心感を持ち、信頼をします。そのクライアントが求める成果を出したり、「この人の言うことを聞いてよかった」と思っていただいたりすることで、より一層、中小企業診断士の魅力が高まると思います。そのような中小企業診断士の方が増えることによって、皆さんがますます活躍されることを期待します。

【お役立ち情報】

(おわり)

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