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診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

西武信用金庫理事長・落合寛司さん

取材・文:小野史人菅生將人

【第3回】これからの中小企業診断士に求められること

取材日:2013年12月10日

落合寛司理事長へのインタビューの最終回となる今回は、中小企業診断士に期待することを、熱く語っていただきました。

明確な専門分野と結果を出すコンサルティング

― これからの中小企業診断士に求められることについて、ご意見をお聞かせください。

落合寛司さん

中小企業診断士は専門家です。ホームページでも名刺でも構いませんので、自身の専門分野を明確にし、専門家同士で連携して、さらにグレードを上げていってほしいですね。

またできる限り、成功報酬型にしていってほしいです。結果を出せれば、たとえば成功報酬で1千万円もらっても構わない。結果を出すコンサルティングをして、そのためにフォローも責任を持ってやり、成果に見合った報酬を受け取っていただきたいのです。

中小企業診断士はやはり、結果を出さなければなりません。弁護士も税理士もそうですし、医療の世界でも成功事例を開示しています。中小企業診断士も、もっとできるはずです。結果を出すことで、実力もついてくると思います。

実はこれまでは、中小企業にコンサルタントはあまり必要とされてきませんでした。多くの中小企業は下請けで、親会社が設備投資計画、販売計画、原価計算までしてくれるため、経営の必要性が小さかったのです。

しかし、時代背景とともに親企業が減少し、中小企業同士で連携したり、新しい商品やビジネスモデルを作ったりして、自分で新しい仕事を取りに行かなければならなくなりました。中小企業には大企業と違い、知識のある専門家がいません。その役割を担うのが認定支援機関になります。税務のことは税理士、法律のことは弁護士、そして経営に関することは中小企業診断士といったように、各専門家が自身の持ち分野で企業の支援をするのが認定支援機関です。

以前は、中小企業診断士の仕事と言えば国の高度化事業などが中心でしたが、いまは認定支援機関として、民間の生きたコンサルティング活動を行える環境が整いました。そのことを早く意識し、結果を出さなければいけません。結果を出すようなコンサルティング活動をしていってほしいというのが、私の一番のお願いです。

― 落合理事長も、理論政策更新研修に出ていらっしゃるのですか。

私が更新研修を受講しに行くと、経済産業省関東経済産業局の方が講師として来られて、「理事長の専門分野なので、話しにくい」と冗談交じりに言われます(笑)。当金庫には、専務理事や理事を中心として、中小企業診断士資格を持つ職員が多くいますが、それでも間に合わない分野については、外部との連携を強化しています。当金庫の人材のみでは、金融に専門性が偏ってしまうからです。

たとえば生産管理の分野で言えば、私たちも過去に学習はしていますが、最新の生産管理体制まではわかりません。そうした分野については、旬の情報を持つ、現役で活躍する外部の専門家たちと連携しないと難しいと思います。その連携をうまくまとめるためにアドバイスする営業を、私たちは事業コーディネーターと呼んでいます。このコーディネーションがとても重要です。実は、リレーションシップバンキングのようなことは、当金庫では早くから始めていたのですよ。

取材を終えて

「お客さま支援センター」を立ち上げ、個人・地域・中小企業の支援を徹底的に行っている西武信用金庫。中小企業診断士でもある落合理事長のお客様支援に対する熱い思いと、プロのコンサルタントである私たち中小企業診断士に対する高い期待を感じました。胸が熱くなる取材でした。

(おわり)

【参考ホームページ】

落合 寛司さん

落合 寛司(おちあい かんじ)
西武信用金庫理事長。中小企業診断士。
1973年西武信用金庫入庫。2010年6月より現職。「お客さま支援センター」のもと課題解決型提案活動を積極的に展開し、預金・貸出金の増加額、預貸率は信用金庫のトップクラスの業績。また組織内では定年を廃止するなど積極的な経営を展開。中小企業庁・中小企業政策審議会の委員、サプライヤー中小企業の事業展開のあり方に関する検討会の委員、'日本の未来'応援会議~小さな企業が日本を変える、のメンバーをはじめ、一般社団法人首都圏産業活性化協会の理事、関東経済産業局・成長産業育成戦略検討委員会の委員、金融庁金融審議会・専門委員に就任するなど、数多くの公職にも携わる。

会社名 西武信用金庫
設立(発足) 昭和44(1969)年
代表者(理事長) 落合 寛司
本社所在地 東京都中野区中野2-29-10
TEL 03-3384-6111(代表)
FAX 03-5340-2118
ホームページ http://www.seibushinkin.jp/