経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

漫画家・遊月ひわさんに聞く「妻の目線からみた診断士」

取材・文:太田 佐和子(中小企業診断士)

【第1回】じぞー君観察日記の始まり

取材日:2010年8月8日

今回は、月刊『企業診断』((株)同友館)にマンガを連載されている遊月ひわさんにお話を伺います。遊月さんのマンガ「中小企業診断士 じぞー君観察日記」は、中小企業診断士のご主人を題材にしたエッセイマンガで、読者の共感を呼ぶストーリーとほのぼのとした雰囲気で好評を博しています。ここでは、マンガから一歩踏み込んで、「妻の目線からみた診断士」をテーマに、いろいろとお話しいただきました。

● インタビューのとき ● 1

マンガを描くきっかけ

― マンガはいつから描いていらっしゃるのですか?

小学校の頃から、いたずら描きで描いていました。小さい頃から漫画家になりたくて、雑誌への投稿もしていましたね。昔から勉強はあまり好きではなかったのですが、絵を描くのは好きで、高校進学のときは工業高校のデザイン科に進みました。その後、建材メーカーに就職し、デザイン室というところで建材の柄をつくる仕事をしていましたが、やはり本格的にマンガを描きたいと思って退職し、マンガ家のアシスタントをしていました。

― アシスタントというお仕事は大変そうですよね。

はい。3~4日、泊まりがけで仕事に行くこともよくありましたね。その頃はもう、結婚していて...。結婚してもアシスタントをやっている方はあまりいないのですが、幸いうちの主人は「行ってくれば」と言ってくれたので、泊まりがけの仕事もしていました。妊娠してもしばらくは続けていたのですが、さすがに泊まりもキツくなってきたので、出産前にアシスタントはやめました。

― 「中小企業診断士 じそー君観察日記」は、どのようなきっかけで描き始めたのですか?

実は、主人が「俺を題材にマンガを描いてみたら?」と提案してくれたのがきっかけなんです。当時、エッセイマンガが流行っていて、ああいうマンガを描いてみたらどうかと言ってくれたので、冗談半分で描き始めてみたんですね。そうしたら主人が、「面白いじゃん」と言ってくれて、そのまま(株)同友館さんに売り込んでくれました。連載が決まったのはアシスタントをしている時期でしたが、その後、比較的すぐに妊娠が発覚したこともあり、いまではいいタイミングでお仕事がいただけたと思っています。

受験生時代を振り返って

マンガを描く手もと
マンガを描く手もと

― ストーリーは、診断士受験を決意されたところから始まりますね。

はい。描き始めたのは、主人が中小企業診断士になってからですので、少しずつ過去を振り返りながら描き始めました。診断士受験生の頃は、本当に毎日、勉強しまくりでしたね。主人は研究開発職で、資格をいろいろと取らなければいけなかったので、その頃は別の資格に向けた勉強もしていたんです。

― そんな姿をご覧になって、どう感じていましたか?

「勉強が好きなんだな」と思いましたね。いろいろな勉強方法を試すのが好きなようで、私もよく付き合わされましたし...。また、私はもともと勉強が嫌いで、私の勉強法となると、「ガーッと詰め込む」やり方になるんですが、主人の場合はそうではなく、1つひとつを自分の実にしながら進んでいくようにみえて、すごいなと思っていました。

― マンガでは、ご主人の勉強にもよくお付き合いされていましたね。

はい。1次試験の前は、夜な夜な寝る前に問題を出したりしていました。でもあれは、私が自主的に協力したのではなく、主人に巻き込まれたんです(笑)。1次試験は、答え合わせも私がやりました。また、つらかったのは2次試験の前ですね。主人は、「寝る前に覚えたことは忘れない」という勉強法を大学時代に使っていて、それを実行していたのですが、一晩のうちに何度も起きて勉強する、寝る、をくり返すので、私が全然安眠できずにイライラした記憶があります。

あと、2次試験の面接前は、一緒に練習しました。長年の付き合いですし、結婚式の挨拶などから、どうも人前で話すのが得意でないことはよくわかっていましたので...。それに、主人が家の中で面接の練習をしていたのですが、家事をしながら聞いていても、「これはダメだ」と思ったんです。なので、練習に横から口出ししていました。ただ、中小企業診断士になってからは、セミナー講師や予備校の講義もやるようになりましたし、いまでは随分と話すのがうまくなったと思いますね。

― ご主人のことをよく理解されて、冷静にみられているように感じます。

そうですか? でも、主人は1人で殻に閉じこもって黙々とやるタイプではなく、家でもオープンに面接の練習をしたり、人を巻き込んだりする人なので、何をやっているのかがわかるというのはありました。なので、安心感はありましたね。「書斎にこもって、何をやってるんだろう」という感じでなかったのは、よかったと思っています。

中小企業診断士はお金がかかる

カラーの原稿
カラーの原稿

― では次に、合格してからのことをお伺いします。

まずは、「お金がかかるな」と思いましたね。(社)中小企業診断協会の会費の支払いに、「5万円!?」と(注:東京支部所属の会員は、協会の年会費33,000円のほか、支部・支会費として17,000円の計5万円)。「中小企業診断士として稼いでいるならともかく、まだ企業に勤めているだけの身で、得体の知れないものに5万円?」って、普通の主婦なら思いますよね。それに、協会の会費だけでなく、研究会やマスターコースなどにもお金がかかります。「随分と領収書がいっぱいだなぁ」と思っていました。また、交通費やノートパソコン、ノートパソコンの入るカバンやスーツも買い足しましたね。主人の会社は制服があったので、通勤はラフな格好でよく、あまりスーツを持っていなかったんです。

「中小企業診断士として収入は低いのに、お金は出ていくばかりで何なんだ」と思うことはありましたが、「まぁ、でも最初は、投資かな」とも思っていました。ただ、その頃はまだ子どももいなかったので、仕方ないで済んでいましたが、子どもが生まれてからはやっぱり、お金がかかりますから、出費の多さは考えるところもありますよね。

(つづく)

【こちらもおススメ!】

遊月ひわさん 似顔絵

遊月 ひわ(ゆづき ひわ)
マンガ家。工業高校のデザイン科卒後、建材メーカーのデザイン室に勤務。退社後、マンガ家のアシスタントにつく。現在は子育てに奮闘しながら、月刊『企業診断』にて中小企業診断士であるご主人との日常を題材にしたマンガ「中小企業診断士 じぞー君観察日記」を好評連載中。