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診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

パーソナルスタイリスト・久野梨沙さんに聞く

取材・文:株式会社同友館編集部

【第2回】中小企業診断士との交流

取材日:2010年5月21日

久野梨沙さんにお話を伺う第2回目。今回は、中小企業診断士の皆さんと交流を持つようになったきっかけと、その印象について、お伺いしました。

広がる活躍の場

― いまは、パーソナルスタイリスト以外の仕事も増えていらっしゃいますが、どのようにビジネスを広げていかれたのですか。

起業して2、3ヵ月経った頃、相互リンクを申し込んだポータルサイトから、連載依頼をいただいたんです。執筆することはある意味、広告を出させていただいているようなものなので、非常にありがたかったですね。それが呼び水になって、別の媒体で書いたり、取材をしていただいたりと、どんどん広がっていきました。

キラキラ診断士計画

― その1つが、『企業診断ニュース』の連載「キラキラ診断士計画」になるのですね。連載依頼を最初に聞かれたときは、どう思われましたか。

私が起業したのは、ファッションに興味がない人や、苦手意識を持っている人を助けたい、という思いからだったので、極端に言えば、ファッション誌で連載しても、あまり意味はないんです。「異業種の、ファッション記事がふだん載らないような媒体で執筆したい」と考えていた私にとって、いただいたお話は、まさにやりたかったことでした。

また、パーソナルスタイリングのお客様のなかには、公認会計士や税理士など、士業の方も多くいらっしゃるので、その経験も活かせる、とてもありがたいご依頼でしたね。

― こちらこそ、ありがとうございます。文章も非常に読みやすく、読者の皆様からもご好評をいただいていますが、何か心がけていらっしゃることはありますか。

私は何事も、コミュニケーションができないと始まらない、と思っています。たとえば、いくらスタイリング技術があっても、お客様の気持ちを聞くことができなければ、いいスタイリングはできませんし、なぜこのスタイリングなのかを伝えられなければ、お客様の満足は得られません。それと同じで、書くことも話すことも、とにかく「伝える」ことを重視していますね。

そのためには、相手の立場に立つことが重要です。読む人は誰で、何を知りたいのか、また、何を知らないのか。たとえば、色を説明するときでも、「カラー」という言葉を使ってカッコよくみせるのか、「色」という言葉を使ってわかりやすくするのかなど、できるだけスムーズに読んでいただけるよう、心がけています。

― 連載の反響はいかがでしょう。

連載を始める前から、人と接する機会の多い中小企業診断士の皆さんは、「外見にも興味があるのでは...」と想像していましたが、まさにそのとおりでしたね。1回ごとに、たくさんの反響をいただいています。

ブログやツイッターにコメントをいただくこともありますし、パーソナルスタイリングのお申し込みをしてくださる方もいらっしゃいます。とても嬉しいですね。

また、「アサヒビールグループ診断士の会」の皆さんからは、講演会のご依頼をいただきました。今までさまざまな媒体で連載してきましたが、『企業診断ニュース』は、多くの方がとても真剣に読んでくださっているのだと思います。

誌上コラボレーションが実現

― アサヒビールグループ診断士の会の幹事の方には以前、『企業診断ニュース』にご執筆いただいたことがあったのですが、誌上で皆さんの広がりが生まれて、私も本当に嬉しかったです。
久野さんは、実際に中小企業診断士と会われて、どんな印象を持たれましたか。

会社内で自主的に組織をつくっていらっしゃることが、とても印象的でした。私の勤務していた会社では、とても考えられないことでしたから...。

また、ご依頼をいただいたときから感じていましたが、皆さん、モチベーションが非常に高く、向上心のある方が多い印象を受けました。「さすがは、中小企業診断士」というか、他企業への知識や関心も高く、1人ひとりが客観性や経営者的視点を持っていらっしゃるように感じましたね。

― 実際に講演をされて、ご感想はいかがですか。

大学などで講演する際は、アパレル業界について触れることもありますが、皆さん、サラッと聞き流すんですね。それよりも、消費者目線の...たとえば、「どこに買いに行けば、得ですか?」といった質問をよく受ける。

でもこの場では、中小企業診断士ならではのご質問をたくさんいただきました。たとえば、私の起業の経緯や収支、またアパレル業界の動向など、一般的な講演でいただくご質問とは違いましたね。突っ込んだものばかりだったので、それには驚きました。

― 私も講演を聞かせていただきましたが、久野さんは、聴衆1人ひとりの顔をみながら話すよう、意識されているように感じました。

まったく意識はしていないんですが、言われてみるとそうかもしれません。

人の顔をみるのには2つのタイプがあって、1つは、「私はあなたと目を合わせていますよ」と、自分がみていることをアピールするタイプ。もう1つは、私はこちらだと思うんですが、その方の表情がみたくて、無意識のうちにみているタイプです。街でよく、人間観察のしすぎで奇妙な人っていますよね? きっと、あれです(笑)。

私が知りたいのは、相手の「?」マークなんです。顔をみていると、表情に「?」マークが現れるものですが、私はそれを逃したくない。だから、講演中も、私の話している内容が、相手の聞きたいことから外れていないか、全員の顔をみながら確認しているんだと思います。

― それから、話し方が堂々とされていて、とてもわかりやすい。

久野梨沙さん

ありがとうございます。私は、起業準備でさまざまなセミナーを受講した際、「将来的には、自分もあちら側に立ちたい」と思っていたので、わかりやすい話し方や立ち居振る舞いを研究しながら聞いていたんです。小手先のテクニックだけでは、聴衆にもそれが伝わってしまう。

講演は結局、聴衆と自分との戦いなので、必要最低条件ですが、事前準備をきちんとし、自信を持って臨みます。仮に、痛いところを突かれたとしても、それを現在の自分の実力として受け止めるよう、心がけています。

なかには、耳の痛いアンケート結果などもありますが、それは自分の技量不足のせいで、「たまたま、悪い聴衆にあたってしまった」などとは決して思ってはいけません。たしかに、聴衆のせいにしてしまえばラクですが、そこから先には進めないですよね。

最初は、結果を正面から受け止めることが怖かったのですが、実際には思ったより平気でした。誰かの意見1つで、そのセミナーが台無しになることはありませんからね。逆に、そのような意見に感謝の気持ちで応えた結果、その方がリピーターになってくださったこともありました。早い段階でそうした経験ができて、とてもよかったと思います。

― 講演後には、懇親会にも参加されていましたが。

皆さん、とてもざっくばらんで、ご自身の考えをすぐに口に出せる雰囲気を感じました。アサヒビールグループは、おそらく、思ったことを提案しやすい社風なのでしょうね。素晴らしいことです。

また、中小企業診断士の方、皆さんに言えることかもしれませんが、好奇心の強い方が多いように感じました。私も美味しいビールを飲みながら、楽しく参加させていただきました(笑)。

(つづく)

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久野 梨沙(ひさの りさ)
株式会社フォースタイル代表取締役。中央大学にて認知心理学を研究後、大手アパレルメーカーで企画を担当。現在はパーソナルスタイリスト、セミナー講師、ファッションライターとして活動中。心理学の知識を活かし、内面の魅力まで引き出すスタイリングに定評がある。

会社名 株式会社フォースタイル
設立 2007年6月
代表取締役 久野梨沙
所在地 東京都世田谷区上北沢3-5-3
TEL 03-6316-6705