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日本経営診断学会 岡田匡令会長に聞く

取材・文:福島 正人(中小企業診断士)

【第1回】理論と実践の融合

取材日:2009年12月14日

今回は、日本経営診断学会の岡田匡令(おかだ まさのり)会長(淑徳大学国際コミュニケーション学部学部長)にお話をうかがいます。日本経営診断学会は、「経営診断における理論と実践の融合」というキャッチフレーズで活動している学会で、中小企業診断士も会員として参画しています。

日本経営診断学会とは

― まずは、日本経営診断学会について教えてください。

岡田 匡令 氏

日本経営診断学会は、1968年に創立した学会です。会員数は現在、600名くらいで、大学教授や大学院生、中小企業診断士などの実務家がメンバーになっています。学会の副会長は新井信裕さん(中小企業診断協会会長)で、中小企業診断士資格をお持ちの方もたくさん入会しています。また、税理士や公認会計士の方もいらっしゃいます。会員の割合は、大学関係(大学教授や大学院生など)が半分くらい、中小企業診断士が半分くらいだと思います。北海道の森永文彦さん(酪農学園大学教授・中小企業診断士)のように、中小企業診断士資格と大学教授の肩書きを両方持っている方もいらっしゃいます。

― 中小企業診断士の会員も多いようですね。

大学教授などと交流できる場ですので、中小企業診断士の方にとってメリットは大きいと思います。専門書を執筆している大学の先生とも、学会仲間として話ができます。大学の先生というのはとても親切で、「これはどういうことですか?」と質問すれば、丁寧に教えてくれます。正会員の年会費は1万円です。中小企業診断士の方が会員になるのは、歓迎します。どんどん入会してほしいですね。

― 学会では、どのようなことを行っているのですか。

岡田 匡令 氏

毎年、全国大会を開いており、次回(2010年9月)が第43回全国大会となります。学会の論集も、1969年から刊行しています。経営診断の理論・研究などの論文集です。J-STAGEでは、学会で発表された論文を無料でみることができます。中小企業診断士の方にとって、きっと役立つ論文だと思います。

また、北海道、東北、関東、中部、関西、九州の6部会に分かれて、部会活動も行っています。たとえば、関東部会は年6回開催しています。学者の発表、大学院生の発表、中小企業診断士など実務家の発表を行っています。東北部会の部会長は、中小企業診断協会岩手県支部長でもある宮 健さんで、岩手県支部と連携した部会活動も行っています。

大学と実務家の連携

― 日本経営診断学会は、大学関係者と実務家が一体になった組織なのですね。

学会のキャッチフレーズは、「経営診断における理論と実践の融合」です。まずは、中小企業診断士が実践して、臨床例をつくる。それを理論化するのが、学者の役割です。学者が理論化したことは、中小企業診断士がコンサルティングを行うときに活用できます。

― なるほど。実践から理論ができ、理論から実践ができるわけですね。

岡田 匡令 氏

中小企業診断士などの実務家が理論を実践すると、その理論の有効性を判定することができます。たとえば総論としてはよくても、各論には適用が難しい理論もあります。各論部分は、各コンサルタント自身が考えなければならない。すると、「この理論は一般的すぎて、実践ではあまり役立たない」という判定ができます。

理論を実践していくときには、その会社に合わせて実践しないとうまくいきません。たとえば、マーケティングの4P(Product、Price、Place、Promotion)という理論を使うにしても、企業によっては4Pすべてを使う必要がない場合もある。3つのPで済むかもしれないし、Productに特化して実践を進める場合もありえるのです。

(つづく)

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組織名 日本経営診断学会
(英文名:Japan Management Diagnosis Association:JMDA)
会長 岡田匡令(おかだ まさのり)(淑徳大学教授)
創立 1968年
ホームページ 日本経営診断学会
http://www.shindangakkai.jp/