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中小企業診断士の広場

診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

遊座大山商店街 副理事長 吉田和雄さん、事業部長 鈴木泰彦さんに聞く

取材・文:村橋保春

【第4回】得意分野をより強化する

取材日:2008年11月17日

吉田さん・鈴木さん

鈴木氏:商店街全体のことは、商店街自体が良く知っていることなんです。もちろん、組織をマネジメントする方法など、コンサルティングを受けたい内容もあります。
でも、商店街で困っていることは、具体的な特定分野であることが多いといえます。それだけに専門性の高い中小企業診断士が求められているといえますね。
商店街でやりたいことというのは、組合で把握していますし、どのような予算付けがふさわしいかについても組合で配分する場合も多いです。予算により優先付けられ、区分された事業ごとに、成果の高い実践が出来る人を求めているわけです。

ひとつヒントとなる話をします。
以前、商店街の物産展を行った時に、中学の修学旅行生が商店街に来るという話があり、この2つを組み合わせたイベント、つまり物産展を修学旅行生にも手伝ってもらうイベントにしたんですね。区長や地元代議士も参加されて、注目されました。
これを見て、ほかの中学校関係者が同じような体験を修学旅行生にさせたいと申し込んでこられました。実際に中学生に店舗を手伝わせるのは大変です。教えるほうが手間で、受け入れてくれるお店などありません。中学生のほうも2,3時間で飽きてしまいますので、そうしたことにも対応したプログラムを用意する必要があります。申し出の電話をたまたま私が取ったので、いろんな準備の仕方から、当日の運営までいろんなノウハウをお話しました。
商店街と修学旅行をうまくつなげると、いろんなことに展開していくと思います。またこの組み合わせに特化しても、中学校自体全国にありますし、商店街も全国にありますので、組み合わせを考えると無数の事業機会があるわけです。
こうした業務に専門性を持たせることでも、中小企業診断士の方にとって得意分野としてすることができるはずです。

― 実際にすぐに専門分野にしたい事業ですね。商店街にとっても、教育関係者にとっても、いちばんに社会経験をしたい中学生にとってもふさわしい事業だと思います。

鈴木氏:こうして考えると、例えば役所に出向く場合に商工課ばかりでなくもっといろんなところに顔を出すきっかけになると思います。そうすることで、専門性を広げるとともに、ネットワークも広がっていく。中小企業診断士の方にとってもいいことだと思いますね。

― でも、せっかく考えたことをこのインタビュー内容を通じていろんなところで使われてしまいますね。もったいなくないですか。

鈴木氏:確かにアイデアを取られちゃう感じですね。でも、われわれはそうしたアイデアを活かしてもらう現場側なんですね。だから、そうしたアイデアを、商店街を対象としてどんどん使ってもらえればいいんです。コンサルタントの方だったらそうはいかないかもしれませんが、われわれは専門とするコンサルタントの方が増えて、事業実施してもらえればありがたいことです。

吉田氏:修学旅行生の商店街体験は、その後感想文を書いてもらい、全文商店街の広報誌に掲載しています。いろんなことを感じて帰ってもらったことがわかります。商店街が持つ社会的役割に関し、関係者もいろいろを考えるようになりました。いいことだと思います。

実際に中学生とか見ていると、はじめのうちは、初めての東京で緊張して、お客さんからもきつく当たられるのではないかとびくびくしているようでしたが、子供たちの適応力はすごいですね。あっという間に、元気にお客さんたちとやり取りをしていました。

鈴木氏:マイクを使って、自分たちのふるさとの説明をしてもらった中学生もいました。500mの商店街全体に自分の声が響き渡る経験したわけです。修学旅行生のそれぞれが思い出深い経験を重ねたことと思います。こうした経験をすることは、単に東京を知るというのではなく、自分たちのまちや商店街を見直すことにもつながり、愛着を持ってもらえるようになると思います。 商店街が、社会に役立つ大きな側面だと思います。

(つづく)

吉田 和雄さん/遊座大山商店街振興組合 副理事長

吉田 和雄(よしだ かずお)
地元商店街では毎月「遊座かわら版」を発行するための取材と記録係をしながら、板橋区商連においても広報委員長の役職にあり、商連新聞の編集委員という重責を担っています。

鈴木 泰彦さん/遊座大山商店街振興組合 事業部長

鈴木 泰彦(すずき やすひこ)
現在、商店街事業及びイベントを企画・申請を担当しつつ、板橋区商連における活動を通して情報交換を推進し、地元商店街との連携を図る役割を担っています。