経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

遊座大山商店街 副理事長 吉田和雄さん、事業部長 鈴木泰彦さんに聞く

取材・文:村橋保春

【第2回】中小企業診断士は商店街に対して営業してほしい

取材日:2008年11月17日

― 商店街が求める診断士像についてもう少しお話を伺えますか。

鈴木氏:ある中小企業診断士の方が組合事務局を訪問されて、他府県の物産を商店街で販売する企画を持ち込まれました。行政サイドの支援施策を活用して、例えば商店街ではこの程度の負担で、こうしたイベントができるといった、具体的なお話です。
こうした話は、全国を股にかけて活動し、行政サイドの方向性を十分に知っている診断士の方でないとできない活動かと思います。
一定規模以上の商店街になれば、支援施策制度を活用するだけでなく、診断士の方に別途コンサルタント料をお支払いすることもできると思います。内容によっては、こちらから頼んで、コンサルタント料を払ってでも、実現してほしいと考えると思いますよ。

― 中小企業診断士と商店街のふさわしい関係作りですね。

吉田さん・鈴木さん

鈴木氏:中小企業診断士の方には積極的に商店街に対して提案やプレゼンをしてもらいたいと思っています。
いろんな提案があると思います。ある方は、物産展どうですかと。またある方は、新しいビジネスモデルを提案してもらう。
ある地域の物産を例えば、東京で売り出そうとする。そんな時、個別の店舗で実施しても、ひとつのお店がやっているに過ぎない。商店街を通すと、商店街は逃げていかないから地域における信用を得ており、商店街がやるんだということで、その売り出し事業に信用を与えることとなる。これは、売り出そうとする事業者にとっても、商店街にとってもありがたいこととなります。

吉田氏:商店街で土日に全国屋台村をやるとしましょうか。そうしたらどんなお店がいいか、どこと交渉してどんな形で営業してもらうか。こうしたことは商店街組合だけではとてもできないことなんです。全国を駆けずり回ったって、ふさわしいお店に営業して来られるとは限りません。
けれど、そうした分野でネットワークを持っている中小企業診断士の方であれば、こんな難しいことが可能となる。われわれが中小企業診断士に期待するところなんです。

鈴木氏:商店街とイベントで営業するお店との間に、中小企業診断士の方が入って、どちらに偏ることなく公平に関係を組み上げてもらえたら助かりますね。
商店街はどんな事業でも、実際に場所があるから、具体的に実現できる可能性があるから強いのかもしれません。イベントを実施する場所が商店街の敷地内にない場合でも、商店街組合は事業実施する主体にはなれます。ここがポイントですね。

― 商店街は常に具体的で、リアルですね。

鈴木氏:商店街はすごく現実的なんです。
商店街の人は理念ばかりだと飽きてしまいます。商店街は現金商売ですから、言ったことがお金にならないと飽きてしまうんです。

吉田氏:われわれ(吉田氏、鈴木氏)は結構セミナーに参加するんですが、商店街関係者からは物好きな奴だといわれています。実際には、商店街で事業を行なう折、セミナーで仕入れた知識は大いに活かせてはいます。

鈴木氏:先日、ショッピングセンターに関する話を聞く機会がありました。そのショッピングセンターは最初は比較的小さく開業し、徐々に拡張していった。そこで話されたことは、ショッピングセンターだからできることだなというものと、これは商店街でも活用できるなというものがありました。こうした考えができるのも、次にどのようにしようかと計画を立てることができるのも、セミナーでしっかり話を聞いてきたからなんです。セミナーそのものは商店街にとっても役に立つと考えます。

吉田氏:私もショッピングセンターの話を聞きましたが、シッピングセンターではやり切れていない穴の部分を見つけることができました。こうした穴の部分を、商店街ならきちんと行う。ショッピングセンターのような大規模だから出来ることであっても、商店街の規模や特性に合わせてアレンジして、実行することだって可能である。いろいろなヒントがありましたね。

鈴木氏:商店街に関わりのある中小企業診断士の方は、前年度からいろんな情報を集めて、ふさわしい計画を立てて商店街にどんどん提案してもらえればと思います。
商店街はそうしたことを望んでいます。中小企業診断士の方もぜひ、積極的に商店街にいろんな提案を、営業をしてもらえたらありがたいですね。
実際にはすぐに動き出さない事業もあると思います。でも考えておくことで、そうした事業機会が生まれたときに、すっと動き出すことがあります。
また、常にアイデアを出していないと、肝心のときにうまく機能しない。こうした点が大切だと思います。

(つづく)

吉田 和雄さん/遊座大山商店街振興組合 副理事長

吉田 和雄(よしだ かずお)
地元商店街では毎月「遊座かわら版」を発行するための取材と記録係をしながら、板橋区商連においても広報委員長の役職にあり、商連新聞の編集委員という重責を担っています。

鈴木 泰彦さん/遊座大山商店街振興組合 事業部長

鈴木 泰彦(すずき やすひこ)
現在、商店街事業及びイベントを企画・申請を担当しつつ、板橋区商連における活動を通して情報交換を推進し、地元商店街との連携を図る役割を担っています。