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診断士に向けた熱いメッセージ

中小企業診断士に期待する

遊座大山商店街 副理事長 吉田和雄さん、事業部長 鈴木泰彦さんに聞く

取材・文:村橋保春

【第1回】癒しの商店街 遊座大山商店街

取材日:2008年11月17日

シャッター通商店街の言葉のように、商店街を取り巻く環境は厳しさを増しています。そうした中、遊座大山商店街は、地域のお客様にとってどんな商店街が求められているのか、日々悩み、計画を立て、具体的に行動に起こして、元気な商店街として注目されています。インタビューを通して、これからの商店街のあり方や中小企業診断士に期待することなどについてお話を伺いました。

― お話をお伺いするにあたり、商店街の中を歩いてまいりましたが、とっても親しみの持てる商店街ですね。

鈴木氏:最近はいろいろなところで、私たちの商店街を取り上げていただけるようになりました。最初に遊座大山商店街はどんな商店街ですかと聞かれます。
そんな時われわれの商店街は「癒しの商店街です」とお答えしています。

なぜ、癒しの商店街なのか。
遊座大山商店街 遊座大山商店街は東西に大きな商店街、仲宿商店街とハッピーロード大山商店街に挟まれており、両商店街は背後に大きな商圏を抱えており、それぞれに生鮮三品をはじめとしてしっかりとした品揃えをしています。そういった面でいうと、われわれの商店街はなくてはならない商店街とはいえない位置づけにあります。
そうした商店街ですが、ずっと60年近く商店街として続いてきています。官庁、企業や病院があり、地域住民ではなく外部から人が集まってくる商店街として続いてきたのだと思います。

吉田氏:そういう面で、生活感密着というより、例えば公会堂でのコンサートや演劇の後で、小腹すいたね、とかいう時に、立ち寄っていく商店街なんですね。税務署相談に際しての待ち合わせなど、商店街をそうした目的や使い方をするお客様が多いですね。

鈴木氏:ですから、この商店街は喫茶店や飲食店が多くあります。近隣住民のための商店街であれば、家に帰ってお茶でもしようということになりますが、ここでは商店街でお茶をし、食事をするお客様が多い。需要が結構ありますので、飲食店を開業しようと考える人も続いています。

こうしたお客様の層ですので、土日のほうがお客様は少なくなります。商店街の中でも官庁街に近いエリアでは、土日にお店を休むところもある。一方で、近くの住民の方は、土日に食事でもしようかと商店街に出向いてこられます。休んでいるお店があるのですが、そうしたバラつき、ポツンポツンといった感じでお店をやっていることが、お客様にとってはかえって心地いいリズムとなっているようですね。天気の良い日などは、アーケードもありませんから、本当にゆったりとした気持ちになりますね。

吉田氏:遊座大山商店街は、商店街の中に、公会堂や税務署があることで、平日はその施設を利用するお客様を集めてくれる役割をしてくれます。休日には施設自体は閉館していても百坪単位の駐車場敷地などを使い、いろんなイベントをしています。商店街が主催しなくて、商店街のスピーカーを使って「どこそこでなになにというイベントをやっています」として伝える。そうしたら、商店街が関与していなくても、もうすでに商店街のイベントとなってします。こうした点では恵まれた商店街といえますね。

鈴木氏:ただし、われわれはそうした恵まれた環境を十分に使いこなしているかどうかというと、そうではないと思っています。どのように活用するのが、どんなイベントを打つのが、お客様にとっても商店街にとってもふさわしいことなのか、まだ十分に理解できていない。 活用するためには予算面も考えなければいけないし、全国の他の事例も知っておいたほうがいいと考えたりします。われわれも努力していろんな情報を集めるようしています。でもまだもっといい方法があると思っています。

この前も、ふるさと祭りで焼津からマグロを取り寄せて、ガラポンの抽選でマグロのサク(冊)をプレゼントするイベントを打ったらすごい人が集まりました。マグロそのものもとってもおいしく、評判を高めたと思っています。

吉田氏:お隣のハッピーロード大山さんでは、「全国ふる里ふれあいショップ とれたて村」ができてにぎわっています。そうした常設店舗でないにしても、例えば半年とか、ある程度長い期間に、土日のイベントを計画立てて行なえればと思っています。

― 商店街が「売らんかな」という意識を強く打ち出すような、お客様にとってプレッシャーになる、そんなイメージのあまりない商店街であること、これが「癒しの商店街」のいわれなのですね。

鈴木氏:われわれも日々努力を重ね、商店街にふさわしいイベントのあり方を考えています。ただし、なかなかいいアイデアが出てこない時があります。また、単発でなく、全体に一本筋の通ったイベントをやり続けたいなと思っていますが、これは結構難しい。やはりそれなりのノウハウが必要だと感じています。
こんなときに、全国の事例を良くご存知の中小企業診断士の方にお手伝いいただければと考えます。商店街が求める中小企業診断士像のひとつかなと思います。

(つづく)

吉田 和雄さん/遊座大山商店街振興組合 副理事長

吉田 和雄(よしだ かずお)
地元商店街では毎月「遊座かわら版」を発行するための取材と記録係をしながら、板橋区商連においても広報委員長の役職にあり、商連新聞の編集委員という重責を担っています。

鈴木 泰彦さん/遊座大山商店街振興組合 事業部長

鈴木 泰彦(すずき やすひこ)
現在、商店街事業及びイベントを企画・申請を担当しつつ、板橋区商連における活動を通して情報交換を推進し、地元商店街との連携を図る役割を担っています。