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【第1回】株式会社MMコンサルティング 代表取締役・中小企業診断士 上野光夫さん 起業家として、人が新たなステージを創る架け橋となる

取材日:2014年10月2日

これまで8名の方々にご登場いただいた「駆け出し診断士の奮闘記」。近年、若くして独立の道を選ぶ人が増えている中、充実した毎日の陰には人知れない苦労もあることから、駆け出し診断士の皆さんに独立開業日記を公開していただき、その奮闘ぶりを追ってきました。そこで、今回から3回にわたり、「その後の"駆け出し診断士"たち」と題し、当サイトに掲載後、ご自身の活動がどのように発展・変化しているかをご紹介します。
 第1回は、平成25年から3冊の著書を出版されるなど、活躍の範囲を大きく広げられている上野光夫さんに、現在までの取組みと今後の展望を伺いました。

起業と資金調達支援のスペシャリストとして

― 現在のお仕事の状況はいかがですか。

上野光夫さん

2011年に独立して4年目になります。業務は、起業支援とそれにかかわる資金調達支援を中心に行っていて、創業に関係のない融資のご支援や、セミナー講師をやることもあります。また、独立当初は事業再生支援も行っていたのですが、コンサルタント会社経由の仕事だったことで、独立してやっている感覚がなかったため、しばらくしてからやめ、起業や創業融資の支援の仕事を専門に広げてきました。

お陰様で、いまは行列ができるくらいにお客様からのご依頼があります。お仕事を受けるかどうかを決めることが大変ですね。

― そのようななかで、3冊の著書を出版されていますね。

上野光夫さん

最初は、コンサルタントとして書籍を出版したかったため、融資の内容で書こうと思っていました。しかし、企画内容を相談していた出版コンサルタントから「あまり面白くないね」と言われ、「上野さんならではの経験はありませんか?」、「金融機関時代にどれくらいの数の社長に会われたのですか?」と質問されて、私が「3万人くらいですかね」と答えたところ、書籍のタイトルが決まってしまいました(『3万人の社長に学んだ「しぶとい人」の行動法則』、日本実業出版社)。

書き上げるまでに10ヵ月もの時間をかけましたが、生みの苦しみが大きい分、その後が広がる可能性もあると思います。そのほか、『「儲かる社長」と「ダメ社長」の習慣』(明日香出版社)、『起業は1冊のノートから始めなさい』(ダイヤモンド社)の2冊を出版しています。

― 売れ行きと反響はいかがですか。

お陰様で、3冊ともに販売部数は1万部を超え、仕事にも波及効果があります。まず、講演依頼が増えましたね。書籍を読んだということで、遠方からの依頼も何ヵ所かいただいています。また、具体的なコンサル依頼へつながることも増えてきたように思います。

起業家精神で事業を広げる

― 今後、どのような分野での仕事を目指していらっしゃいますか。

上野光夫さん
初めての著書の出版
記念パーティーの様子

現在行っている、1人ひとりのお客様に細かく個別にアドバイスをする仕事には意義はあるのですが、同時に限界も感じ始めています。今後は、より多くの全国の創業希望者に向けて、起業のノウハウを提供していきたいと思っています。

私が独立した当時、福岡では独立に関する情報が少なく、悩みながら起業について書かれた書籍を読んだり、東京までセミナーを受けに行ったりしていました。地方にいる起業家は、創業塾や創業スクールなどの受講機会はあるのですが、それだけでは満足できないことも多い。そのような層に起業情報を提供するビジネスをやっていきたいと思っています。

― そのためには、投資や新たな勉強も必要ですね。

上野光夫さん

そうですね。現在はマーケティングの勉強をしていて、新サービス開始の際はWEBなどを使い、大々的に広告宣伝を行っていこうと思っています。そのようなことは、中小企業診断士以外の士業では目立っている人もいらっしゃいますが、中小企業診断士は苦手な方が多いように思います。

また、名刺交換を多くの人とする過程で、仕事に関係がありそうな人をリスト化し、3ヵ月に1回、ニュースレターを発行・郵送しています。内容は、「日曜日にバーベキューをしました」など、仕事に関係のないことしか書きません。そこから親しみを持ってもらい、私のことを覚えてもらって、将来的に仕事につなげることが目的です。久しぶりにお会いした人から「ニュース、読んでいるよ」と声をかけてもらう場面も出てきました。

― 独立して3年が経って感じる、独立の醍醐味は何でしょうか。

「自由さ」だと思います。私は独立前、金融機関という縛りの多い世界で生きてきて、収入はそれなりにいただいていましたが、とにかく窮屈に感じることが多かった。でも独立後は、自由に自分がやりたいことを仕掛けて、失敗することもありますが、成功することもある。それが非常に楽しいですね。また、ノウハウや人脈面でも自身の成長を実感できます。

― 最後に、中小企業診断士へのメッセージをお願いします。

中小企業診断士という枠にとらわれず、アントレプレナーシップを持って取り組んでほしいと思います。資格取得で苦労している分、そのことに誇りを持ち、資格をもとに活躍したいと思う人も多いかもしれませんが、目標となる人を探し、枠にとらわれず長く続けられるビジネスを考えて進んでもらいたいと思います。

<参考URL>

【お役立ち情報】

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(つづく)

【関連情報】

上野 光夫(うえの みつお)
1962年鹿児島市生まれ。日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)に26年間勤務し、主に中小企業への融資審査の業務に携わる。出会った経営者は3万人を超え、担当した融資の総額は約2,000億円にのぼる。2011年4月に独立。起業支援コンサルティング、資金調達サポートを行うほか、研修、講演、執筆など幅広く活動している。リクルート社の独立開業雑誌『アントレ』ほかメディア登場実績多数。著書に『3万人の社長に学んだ「しぶとい人」の行動法則』(日本実業出版社)、『起業は1冊のノートから始めなさい』(ダイヤモンド社)、『「儲かる社長」と「ダメ社長」の習慣』(明日香出版社)がある。

法人 株式会社MMコンサルティング
代表取締役 上野 光夫
ホームページ http://mmconsulting.jp/