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診断士カレイドスコープ

商店街から毎月生放送! 千種 伸彰さん

取材・文:福島 正人(中小企業診断士)

【第3回】診断士だからできること

取材日:2013年8月8日

商店街の人たちと一緒に「ハッピーロード大山TV」を成功させた千種さん。最終回となる今回は、「ハッピーロード大山TV」の今後についてうかがうとともに、読者の皆さんへのメッセージをいただきます。

地域とのつながり

― 「ハッピーロード大山TV」を2年間やってこられて、いかがですか。

千種伸彰さん

2年間続けたことで、「ハッピーロード大山TV」にかかわっている商店街メンバーの結束が高まりました。生放送終了後には、毎回お酒を飲みますし、失敗も成功も常に共有し合います。言ってみれば、毎月学芸会をやっているようなもので、商店街のメンバー間のつながり、絆が深まっていったと思います。

この絆は、「ハッピーロード大山TV」以外の商店街活動をやるうえでも、プラスになっています。私自身も、「ハッピーロード大山TV」でかかわった人たちと、ホームページ作成やIT整備・イベント協力などでもかかわるようになりました。いまは、商店街の一員になれた感じがして、とても楽しいですね。

他の商店街からの問い合わせも、結構受けています。「うちの商店街でも、『ハッピーロード大山TV』と同じことをやりたいのですが、教えてもらえませんか」といった問い合わせです。

― 他の商店街にも、生放送の輪が広まっていくのでしょうか。

これから、少しずつ出てくると思います。地域放送というのは、これまでも多少あったのでしょうが、何かイベントをやった際にYouTubeにアップする程度で、生放送で定期的に配信するところはありません。「ハッピーロード大山TV」は、毎月生放送の後にコンテンツを整理し、YouTubeに100本以上の動画を掲載しています。経済産業省の方にも、「千種さんたちがやっていることはすごいね」と言っていただきました。

― 「ハッピーロード大山TV」を、今後はどのようにしていきたいですか。

2年間継続して、ある程度リズムができたのですが、一方でネタの要求レベルは高まっています。マンネリ化してしまうと、放送を見ている人も、やっている私たちもつまらない。ですから、もっと新しい切り口を出そうと思っています。

考えている方向性は、2つあります。1つ目は、もっと深く入っていくこと。お店や人物の魅力を、より深く引き出していきたいと思っています。もう1つは、地域としての広がりです。

― 具体的にはどのようなことですか。

商店街は、単に物を売っているわけではありません。地域の安全・安心につながったり、文化を継承したりといった機能もあります。ですから、地域で目立った活動をしている人や、社会的意義のある活動をしている人も取り上げていければと思っています。商店街と重なり合うような形で、地域で活動している人たちにもご出演いただけるといいですね。

たとえば、商店街の近くの文具メーカーさんとコラボして、番組を作ったことがあります。テープカッターを作っている会社で、そのプロモーションを兼ねて番組を作りました。「商店街が、テープカッターをプロデュースする」というもので、商店街と地域が連携して番組を作った形です。地域の人たちをハッピーにするのも、商店街の魅力アップにつながります。地域の人や会社を取り上げるアプローチも、今後は少しずつ増やしていきたいと思います(『思いやり テープカッター』)。

読者へのメッセージ

― 最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

千種伸彰さん

診断士資格を持っている人は、どんどん資格を活用してほしいですね。せっかく勉強したことも、実践で使わないと、どんどん衰えていきます。中小企業のコンサルをしてもいいし、東日本大震災の被災地支援をしてもいい。

中小企業診断士は、さまざまな課題に直面した際に、それを解決するスキル・ノウハウ・マインドを持っています。ジャーナリズムとはまた別の視点で、物事を創り上げていくことができる存在、それが中小企業診断士です。テレビのプロデューサーに震災復興ができるかというと、なかなか難しい。でも中小企業診断士なら、さまざまな人の思いをくみとって形にすることができるはずです。

中小企業診断士を目指している受験生の皆さんには、ぜひ診断士資格を取ってほしいと思います。資格を取れば、世界が広がります。たとえば、私自身はマスコミ・報道分野の出身ですが、マスコミ・報道分野の人なんて、世の中にたくさんいるわけです。映像を撮り、番組を作ることができる人もたくさんいます。でも、私のように商店街とかかわりを持ったり、中小企業とお付き合いをしたり、行政の方と連携したりするのは難しい。診断士資格を持ち、経営やマネジメントを理解しているから、世界が広がっていくわけです。合格した暁には、ぜひ診断士資格を使って世界を広げてほしいですね。

(おわり)

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※学生やメディアとの協働による商店街連携の事例です。

千種 伸彰(ちぐさ のぶあき)
株式会社プラウドコンサルティング代表取締役、中小企業診断士。1968年高知県生まれ。早稲田大学卒業後、テレビ番組製作会社に入社。「ニュースステーション」、「ニュースJAPAN」などの制作に携わる。現在は、Web・動画・出版などのメディアプロデューサー、中小企業診断士として幅広く活動。内閣府「地域社会雇用創造事業」、東京消防庁「地震から命を守る7つの問いかけ」動画の制作。商店街放送局「ハッピーロード大山TV」、復興支援「Team気仙沼復興どうふ」などの活動を行っている。
●ハッピーロード大山TV http://www.youtube.com/user/happyroadTV
●株式会社プラウドコンサルティング http://www.proud-consulting.co.jp/