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診断士カレイドスコープ

東京都港区中小企業経営支援協会(通称:NPOみなと経営支援)の取組み

文:鈴木 佳文(中小企業診断士)

【第1回】「NPOみなと経営支援」の活動と経営革新等支援機関の認定

取材日:2013年3月17日、3月28日

地域に密着して経営支援活動を行うための選択肢に、中小企業診断士が構成員となっている団体の会員として活動することがあります。さまざまな団体が特定の地域に根を下ろし、自治体や地域の支援機関と協力しながら、経営相談や経営改善計画書作成等支援業務などの分野で活躍しています。今回は、「経営革新等支援機関」として登録したNPO、東京都港区中小企業経営支援協会(通称:NPOみなと経営支援)について、事務局長の青木平治さんに、その活動や認定取得の経緯をうかがいました。

NPOみなと経営支援の活動概要

― NPOみなと経営支援では、具体的にどのような活動をしているのでしょうか。

青木平治事務局長
青木 平治 事務局長

特定非営利活動法人東京都港区中小企業経営支援協会は、平成15(2003)年に港区の産業振興を目的に設立されました。経営相談窓口、出前経営相談、メール経営相談、5号認定の窓口、東日本大震災認定、セミナー開催、交流会コーディネートなど、区や商工会議所といった各種支援機関と連携をとりながら、中小企業の支援活動を行っています。平成24年12月には、経営革新等支援機関の認定を受けましたので、認定支援機関としての活動も加わりました。また、毎月第4木曜日に定例会を開催し、情報の共有化と会員の育成を図っています。

― 会員の育成というと、どのようなことをしているのですか。

定例会では、事務的な連絡のほか、実際に経営相談を行った人などにポイントを発表してもらう場を作っています。これは、守秘義務を守ったうえで事例が紹介され、経験の浅い会員が相談対応のノウハウを学ぶ機会となっており、「支援する力」の底上げにつながります。また、コラム執筆者の発表やセミナー講師のミニセミナーなど、発表の場を通じて「書く力」や「話す力」の強化にもつながります。

― なるほど。例会で情報の共有や診断スキルの底上げを図りつつ、支援活動につなげているのですね。具体的な活動実績をうかがってもよろしいでしょうか。

ありがたいことに、相談件数は増加しています。以前行っていた創業相談や創業セミナーは他団体の担当になりましたが、NPOみなと経営支援ですべての相談業務を独占するのも問題がありますから、特に問題視はしていません。申し訳ありませんが、具体的な件数などはここではオープンにしません。すでに会員数も100名を超えていますので、新規会員の募集もストップしています。

― NPOみなと経営支援に限らず、各地域に中小企業診断士の団体がありますが、大体は同じような活動概要ですね。

そうですね。他の団体のことは詳しくわかりませんが、地域に根差して活動するにあたっては、自治体や商工会議所などの支援機関と連携しながら動くことになりますので、経営相談の窓口や専門家派遣などが主になると思います。私たちもそうですが、積極的に自治体に提案をしたり、さまざまな制度の委託機関として入札をしたりと、活動の領域を少しずつ広げていくのでしょう。

― 活動領域を広げていく中で、経営革新等支援機関の認定があったわけですね。次は、その認定についてうかがえればと思います。

経営革新等支援機関の認定を受けて

― 中小企業診断士の団体の中でも先駆けて経営革新等支援機関の認定を受けましたが、どのような経緯だったのですか。

NPOみなと経営支援が、これまで活動を行ってきた中で築いた信頼関係がありますので、早い段階から認定支援機関としての活動に対して期待する声を聞いていました。そこで、第2期の募集に応募して、認定を受けたのです。

― 認定は大変だと聞いていますが、特に大変だったことをうかがってもよろしいですか。

やはり、申請期間内に認定される要件を満たす書類を作成するのが大変でした。メーリングリストや例会を通じて会員に呼びかけ、各会員の情報を収集し、書類を整えていくプロセスでは、連絡のつきにくい会員もいて、もどかしい思いをすることもありました。

― 人数が多いと苦労も増えますね。ただ、国の今後の政策展開を見据えると、認定支援機関を活用した制度も増えていきそうですから、NPOみなと経営支援以外にも多くの地域中小企業診断士会が認定を受けてほしいですね。

経営革新等支援機関の認定証
経営革新等支援機関の認定証

私たち中小企業診断士は総合的な経営支援のプロですし、施策活用を推進する役割もありますから、使命を遂行する意味でも、支援機関の認定を受けておくことは大切だと思います。他の団体については、コメントする立場ではありませんが。

(※現時点では、(一社)東京都中小企業診断士協会をはじめ、いくつかの団体が経営革新等支援機関の認定を受けています。)

― 認定支援機関として、どのような活動を予定されていますか。

制度がスタートしたばかりということもあって、他の認定支援機関も手探りの状態で活動をしていると思われます。創業から再生まで、地域企業からの相談ニーズに対応しながら、着実に実績を積み上げていくしかないでしょう。成功事例からノウハウを共有しながら、組織全体のレベルアップを図っていきたいと思います。

― ありがとうございます。次回は、NPOで活躍している人の特徴などをうかがいたいと思います。

(つづく)

【参考】

団体名 特定非営利活動法人東京都港区中小企業経営支援協会(通称:NPOみなと経営支援)
代表者 理事長 松枝 憲司
所在地 東京都港区西麻布2-10-1 西麻布YKビル6F
TEL 03-3407-2858(事務局:青木)
FAX 03-3407-2858
ホームページ http://www.npo-minato.or.jp/