経営コンサルタントの国家資格”中小企業診断士”の情報が満載です。 中小企業診断士の広場

中小企業診断士の広場

診断士カレイドスコープ

「研究会に行こう!」

取材・文:太田 佐和子(中小企業診断士)

【第2回】「ファッションビジネス・リデザイン支援マスターコース」訪問記その2

取材日:2011年3月26日

参加者の皆さんは、中小企業診断士登録から数年以内の方がほとんどとのこと。参加された理由や、いま感じていることなどについて、お話をうかがいました。

参加を決めた理由

― 皆さんはなぜ、このマスターコースを選ばれたのですか。

  • ファッションは、たとえば食にも音楽にも関係していますよね。それらもすべて含めて考えると、ファッションは生活に一番近いところにあって、一番早く変化するものだと思い、興味を持ちました。もともとマーケティングの仕事をしていますので、一番仕事につながると思ったのも、入会した理由の1つです。
  • 私はファッション業界で人事を担当しているのですが、もっとファッションビジネス全体のことを詳しく知りたいと思って入会しました。また、自社は小売業なのですが、このコースでは製造や卸など幅広い範囲のことが学べますので、いまの仕事に活かせたらいいなと思っています。
  • このコースは、企業を訪問する機会が多いんですね。ふだんは企業勤めですから、中小企業診断士として企業にうかがうことはありません。ですから、まずは中小企業診断士として企業に行き、話を聞いたり個別の企業のことを考えたりすることに取り組んでみようと思ったのがきっかけです。

― では、これまでのマスターコースの中で、印象に残っていることを教えてください。

  • ある会社の在庫調査をやったんです。お店の什器がどれくらいあるのかを目視で全部数えたのですが、そのボリュームがすごくて...。私たち1人あたり、150くらいは数えたと思います。ぐちゃぐちゃの陳列で、売場の広さも300坪くらいあったので、みんな苦労した記憶が鮮明ですね。
  • 一番多い人だと、4日間くらい調査に行ったでしょうか。会社帰りにも立ち寄ったりして、足を棒にしながら果てしなく調査をしたのが印象的です。リーダーは数え疲れて、熱を出したんですよね(笑)。
  • いや、それもそうですが、あの売場が寒かったんですよ(笑)。

― 研究会やマスターコースにはそれぞれ特徴があって、得られるものもさまざまだと思いますが、このマスターコースでよかったと思うのはどのようなことでしょうか。

  • 受験のときに勉強してきたことを実際の事例に活かすのは非常に難しいということを、感じています。自分のスキルが上がったという実感はまだ持てていませんし、もっと勉強しないとダメだなと思います。そして、このマスターコースで実務にかかわらせていただいたことに、すごく感謝しています。
  • マスターコースに入って感じたのは、実際に経営革新計画をつくるとか、財務分析をするといったスキルがまだまだ甘いということです。少しずつできることを増やせるよう、努力していきたいと思っています。
  • これだけ人数もいますし、先生方も経験豊富ですから、ものの考え方だけでなく資料のつくり方ひとつとっても皆さん、個性があるんですよね。たとえば会社でコンサルティングをする場合、会社の考え方や会社のフォーマットがあって、それに多分に影響されると思います。でもここだと、皆さんが自分の考えのもとにやっていますので、いろいろなものが見えて勉強になるんです。いっぱいパクらせてもらっていますよ(笑)。

― さまざまなバックボーンを持つ個性豊かなメンバーが集まっているので、意見をまとめるのが大変ではありませんか。

  • 私はリーダーなのですが、リーダーとして特別なことをしているわけではなく、自然とまとまっています。議論は常にしますが、意見が対立することはあまりありませんね。事前に、議論の進め方を少し考える程度です。
  • たとえばアイデアが2つ出て、「どちらも悪くないことは誰もがわかっているけれど、どちらにしようか」というときってありますよね。そういうときは、1人ずつ意見を言って、最後にリーダーが決めることもありますが、議論し尽くしているので、どちらに決まってもみんなが納得するんです。
  • そうそう。表現の仕方で、どちらがいいか迷って議論になることはあるけれど、本質はみんな同じようなことを言っているといった場合が多いですよね。

メンバー間の結束

― 皆さん、非常に仲がよさそうですが、ふだんから交流は多いのですか。

マスターコースで月に最低1回は会っていますが、毎月ファッションビジネス研究会(※当マスターコースと姉妹関係にある東京支部の研究会)でも会うんです。2週間くらい顔を合わせていないと、「全然会っていないね」という話になるくらい、メンバーとはよく会いますね。あとは、メールやTwitterなど個人ベースでも交流しているので、仲も深まります。

― 先輩方との交流もあるのですか。

カリキュラムの中でテーマによっては、OBの方から講師としてレクチャーを受けたりもします。また、ほかの研究会に行ってもOBの方と会ったりするので、意外とさまざまな場面でお世話になっていますね。先日は、OBの方も含めた新年会もありました。

ぜひ参加してみてください!

― では、今後入会を検討している方に、メッセージをお願いします。

  • 1年間続けることで、卸や小売、ファッションアパレルなど、業界のことを幅広く学べるのがよかったと感じています。単発の実務従事でなく、1年間のマスターコースで学ぶからこそのメリットでもありますね。
  • 先ほどの在庫調査の話ですが、数日間にわたって在庫調査をさせていただける機会自体、なかなかないと思うんです。それは、このマスターコースの先生方と企業様との関係が強いからできたことだと思います。
  • ファッションビジネスという視点から言うと、中小企業診断士の世界ではかなりやわらかいジャンルですよね。そういったものを学べる機会はなかなかありませんから、他の中小企業診断士との差別化を図るには、すごくいいコースだと思います。
  • そもそもこの会場も問屋街にあって、ファッションのことを学ぶのにどっぷりつかれる環境なんですね。私はファッション業界ではありませんが、ここにくるとファッションのことを扱っていることを実感できますし、そういった面でもおすすめです。
  • 私はメーカーにいますので、トレンドには興味がありましたが、トレンドの中でもファッションというのは、世の中の動きの最先端ですよね。その分野で学べるというのが、このマスターコースの魅力だと思います。
  • いまのメンバーにもファッション業界の方は少ないので、垣根を感じずに入っていただきたいと思います。先生方は皆さん、ファッション業界のプロですから。
  • 入会すると、お金も時間もかかります。でも、参加する価値はあると心から思っています。迷っている方には、「1年間くらい、頑張ってみてはどうでしょう」と伝えたいですね。ぜひ、ファッションビジネス・リデザイン支援マスターコースにお越しください!

おわりに

お話を聞かせていただいた後、皆さんは軍手を持って、ある支援先企業に向かわれました。東日本大震災の影響を受けた倉庫の片づけを手伝いに行くそうです。マスターコースの活動という枠にとらわれず、中小企業診断士として真摯に企業支援に取り組む姿が、大変印象的でした。貴重な場に参加させていただき、本当にありがとうございました。

(おわり)